人妻教師が教え子の女子高生にドはまりする話 (1) (電撃文庫)

  • KADOKAWA (2024年9月10日発売)
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  • 本 ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784049158069

作品紹介・あらすじ

 苺原樹――年齢は二十代後半。既婚者。職業は高校教師。そんな私が、10歳年下の教え子の女子高生に手を出してしまった。
 生徒の名前は戸川凛。私より背が高くて、温和でどこか幼くて、顔がいい。そしてとてもいい子。家庭環境に問題のあった彼女を気にかけているうちに、いつしかベッドの上で唇を重ねていた。
 これは間違いなく裏切りで不倫で犯罪で。身の破滅を招き寄せる要素を、よくもこれだけ集めて。
 ――なぜこんなことになってしまったんだろう。
 淫らで不貞で、でもどこかあたたかい。女教師と女子生徒の恋愛小説。

感想・レビュー・書評

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  •  主人公が夜に出歩いている同性の教え子に出会い、放っておけずに深入りしていく話。
     主人公が教え子を気になり始めた理由ははっきりとは描写されていないものの、母親の身勝手さや容姿、甘え上手さなどから察せられるようになっていた。正直、上記理由だけで好きになって葛藤は描かれているものの超えるべき一線は拒まずに確実に超えていくのは、主人公が既婚であることを踏まえると、どうもノリが軽く感じられ、いまいち話に感情移入がしにくかった。結局、主人公は教え子を人として大切にしたいのか恋愛的な歩みを進めたいのか、態度がはっきりしないのがもやもやした。信頼や安心ではなく優越と嫉妬で付き合っているように思えた。
     物語では飲み会後に前後不覚になって教え子の世話になったり、風邪を引いた教え子を見舞いに行ったりと関係が進んでいく。『あの日あのときあの場所』を読む前の主人公目線では一線を超えたのは風邪の見舞いの時だが、実は前後不覚になった時にすでに一線を超えており、風邪のシーンでの葛藤が意味がないものとなっているのが、個人的には納得感がなかった。
     文章内では部屋着のシャツとしか描かれていないものが、挿絵では部屋着とは思えない襟付きの彼シャツみたいになっていたのは癖を感じた。

  • すごい良かった。入間先生は嫉妬心を描くのが本当に上手だと思いました。激重な好きという感情が2人の視点でそれぞれ描かれていて素晴らしかったです。
    中盤の先生が酔っ払って帰ってくるシーン。おしっこ連呼のあまりの先生のキャラ崩壊に笑ってしまいました。
    やってることは不倫で、わたし自身もそういうのは好きではないんですけど、先生の根っこが善性というか優しいというか、雰囲気がすごくあったかくてとても良かったです。なんとか2人に幸せな未来を掴んで欲しいけど、雰囲気的にバッドエンドになりそうで怖いです。

  • 標題からすると何となく入間節で語られる「ファニーなラブコメ」なのだろうな、という印象を受けたのですが、全くそんなことはなく、とても詩的な(入間節ではあるが)美しい文章で綴られる恋愛小説でした。夫がいる女教師と教え子の女子高生に惹かれていくという点で背徳感はありますが、"不純"ではなく純愛物語と思いました。入間百合作品の中でも本作はかなりセクシャルな表現がありますが、全く直接的文言を使うことなく、これだけ官能的な物語を紡ぐことができる入間氏の表現技法の巧みさには唸るしかありません。続編を心待ちにしています。

  • 作者さんの「安達としまむら」という作品が面白かったので購入。ちなみに「安達としまむら」もいわゆる百合モノで、ほのぼのとした日常のなかで2人の女子高生が少しずつ友達以上になってゆく…という作品。一方、本作も百合モノであるものの性描写なんかがあったりして、「安達としまむら」よりもやや過激かも。

    ストーリーはタイトルのまんまなので説明不要。ラノベよりのちょいエロ百合展開が読みたい!だけど文章はある程度ちゃんとしていてほしい!という人に特にオススメしたい作品。
    心情描写はとても丁寧で、教師でありながらも教え子に惹かれてしまっているという背徳感がいい感じに表現されていたように思う。

    エロさもいい感じだし、ラノベすぎないのも自分好みだった。次巻もあるらしいので買ってみたい。

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著者プロフィール

電撃文庫『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』『電波女と青春男』シリーズなどを執筆

「2023年 『安達としまむら(5)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

入間人間の作品

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