少年殉教者 (1) (メディアワークス文庫)

  • KADOKAWA (2025年2月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784049163209

作品紹介・あらすじ

偶然ショート動画に収めたのは、真実をほのめかす、4秒間の〈殺人〉の手がかりだった――

「オレは、ルールの下に死んでいく」――人気絶頂のなか、謎のメッセージを残し自ら命を絶った俳優SIN。
動画投稿に没頭する女子高生の詠歌は、ある出来事から、死の直前の彼の姿を偶然撮影してしまったことに気づく。不審人物が映り込む、たった4秒間の事件の手がかり――SINは誰かに殺された?
憶測で過熱する報道を傍目に、詠歌は彼の死に疑問を抱く少年翔とともに真犯人を追う。だが、意味深な遺言に仕掛けられた謎に気づいた時、驚愕の事態にのまれていく。

25万部突破『15歳のテロリスト』松村涼哉が放つ、慟哭の衝撃ミステリー。2年ぶり待望の書き下ろし長編がついに!

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

テーマは、若者が抱える生きづらさと死の真相に迫るミステリーで、人気若手俳優SINの自殺をきっかけに物語が展開します。主人公の女子高生詠歌と少年翔は、偶然撮影した動画に映り込んだ謎の人物を手がかりに、S...

感想・レビュー・書評

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  • 綺麗な瞳、澄んだ声。『天使』のような俳優SINは突如、その若い命を自ら絶った。

    なぜ彼は、あの日に身を投げだしたのか?
    すべてを捨てたくなる絶望の淵にいたのだろうか?

    SINを知る者は真相を追い求め、SINを知ろうとする者は過去を追い求める。

    求めた先の真実がどんなに辛くとも、それを受け止めなければ先を進めない者たちに贈る『罪(SIN)』とは?

    感想です。
    松村涼哉さんの代表作『15歳のテロリスト』と似て、若者の社会での生きづらさを本作も表現しており、各章の最後に真相へ近づくワードに惹きつけられながら、最後は少しばかりの救いが見える展開が持ち味の良作だと思いました。

  •  人気若手俳優のSINが自殺した!?

     たまたま撮影した動画に自殺したSINと謎の黒シャツの人が映っていたことから、SINは本当に自殺だったのか?その真相を探る自殺に至るまでの過程に興味のある動画の撮影者、ヒロイン南鶴とSINの死後にSINに興味をもったという少年。

     果たして2人が辿り着いた真相とは?そしてその真相の先にあったものはなんだったのか?

     タイトルの少年殉教者とはどういうことなのか。

     本作品はまずタイトルの意味を知りその先を考えるタイプの作品だと思います。

     そして、評価が分かれそうだなと思うことを先に書いておくと、本作品の根幹部分である「SINの死の真相」です。

     これは、読んでいておっ!?と思う反面、いやそれでも、人の死を扱うにしてはちょっと…と思うところもあり、私は後者よりの感想です。

     ただ、確かに人は「自殺」をなぜするのかということについてはいろいろと考えさせられる作品でもあり、むしろSINの死を許せるのか許せないのかというどちらの答えに辿り着いても良い作品でもあるように思いました。

     確かに、私も生きてきて、「死にたい」という感情を持ったことがないか?というと、大なり小なりあります。ただ、そこに至らないだけであって、もう消えてなくなりたいと思ったこともあるし、少し嫌なことがあったくらいで生きていたくないなと思うこともあります。

     それこそ、人間独特の感情なんだろうなと本作品を通して思いました。

     そして、本作品の本題はまさに「SINの死」の是非ではなく、「SINの死」の先にあるものだということに気づかされます。

     おそらく、「SINの死」に肯定的、否定的であるかに関わらず、その先に辿り着く答えは同じなのだろうなと思いました。

     そして、その先にあるものとは…

     その先をぜひ確かめてほしい作品でもあります。

  • 現代社会特有の問題、闇バイトとかSNSとか最近の問題を上手く落とし込んでるなといった印象。
    松村さんの書く本のメッセージ性みたいなのが好きで最新刊も買ったが、今回は人間として成長したが故の自殺ってことだと解釈した。
    何でもかんでも完璧主義的に生きてしまう苦しさから自殺願望を抱える身としては、自殺の原因は人間だからという帰結はすっと腑に落ちた。
    人生を終わらせるっていうのは実は1番簡単な逃げ方だから。目先の問題から逃げても新たな問題が起こるどころか、逃げたせいで問題が殊更大きくなることの方が多いと感じる。
    今回は元闇バイトとか自殺とかなんかとっちらかってて焦点あてたい部分がぼやけてしまっているように感じたのが少し残念だった。自殺にフォーカスをあてるならもっとそこの概念的なものを現代的解釈に落とし込んで深堀りして欲しかった。松村さんの咀嚼の仕方が知りたかった。闇バイト経験というややこじつけっぽいノイズが入ったことで全体的に厚みが減っていたのが勿体無い気がしてならない。好きだからこそ。。

  • 松村涼哉さんの新作!
    あらすじを読んだだけでは想像出来なかった展開でした。
    少年が関わる事件や社会問題をテーマにすることが多いですが、今回は少年の闇バイトがテーマ。
    色々と考えさせられたお話でした!
    やはり、松村涼哉さんの作品はずっと読み続けたい。

  • 俳優SINの自殺した理由が気になったのも勿論あるのだが、それ以上に引き込まれる文章で、ブーストかかったようにぐいぐい読めた。
    読めたというか、読まされたというか。
    妙に自分と波長の合う、魅力的な文章を書かれる方だなと。
    内容は決して明るい話ではないのだけれども。
    自分と作者さまの解釈が合わずに苦痛を感じる場面がなかった。
    自分が感じたことは、作中のキャラたちが代弁してくれたので。
    重い話ながら、読後感も爽やかだ。

    ただSINの自殺した理由というか、彼を追い込んだ最終的な人物となると、解釈が分かれそう。
    答えは受け取り側の数だけあって、そして本当の理由は作中でも言及はあったが自殺した本人しか結局分かるはずもない。
    残された側が勝手に解釈して、勝手に答えを導き出すだけだ。
    自分に都合のいい答えを。
    自分なら納得できる答えを。
    自分がこれから生きていくために。

    ただこれだけは言えると思う。
    SINはタイトル通り『殉教者』だったのだろう。
    自分に課したルールに則った殉教者。
    願わくば、今を生きる自分たちが誰かのルールに、自分自身が用意したルールに殺されることがありませんよう。

  • 物語の内容については楽しく読めたのだけれど、
    全体的に大仰だからか
    生きることにも死ぬことにも
    必要以上に意味づけしなくていいのにな、
    とかいう考えが離れなくなった。

    誰かが悲しむから死なないほうがいいし、
    死ぬのは怖いから生きれるだけ生きたほうがまし。

    それくらいでいい。

    内容とは別に演出でキーになる台詞やらが太字になるのは二度としないでほしい。
    傍点でもたまに興が削がれることはあるけれど、太字の破壊力は大変なものだった。
    没入感が0になる。

  • 人を自殺に追い込むのも人。その追い込まれた人が他の追い込まれた人を救うことがある。ということを知れた作品です。過去にどんな事があっても、自分の意思で這い上がって行くSINの姿に感動しました。

  • 松村涼哉さんに出会った作品。

  • 自殺の本当の理由を探して。
    自分の中で何かが壊れてしまった時、誰にも言葉を遺すことなく死を選ぶのは常に全力で生きていたからだろうな。
    選択肢の中から一つを最後まで選ばなかったのは、それを既に知っていたからなのだろう。

  • 松村涼哉さんの新作ということで即購入。

    キリスト教は「赦し」の宗教だ、と好きなドラマの台詞で聞いたことがあります。

    「赦す」ことで自身を保っていた元被害者遺族と、「赦される」ために新たな人生を踏み出した元加害者の絶妙な関係性がなんとも言えない気持ちになりました。

    個人的な感想になりますが、前作たちの方がすっと頭に入ってくる感じはありました。

  • 3.6というぐらいの評価。
    少しずつ謎が明らかになっていき、何度もこうくるか! の嵐を味わった。
    エンタメ小説の読者を飽きさせない構造を持ちつつも、物語の革新に迫っていくところがよい。
    最後も一応のハッピーエンドでそこそこスッキリした。

  • ごめんなさい、帯の内容で期待値上がっただけに、、。

  • 死と向き合うことは生と向き合うことなのだと思った。
    自殺者が減って欲しいと言うことは簡単だが、実際には難しい。そんな中、長谷川の生き方が綺麗事過ぎなくてよかった。

  • 人気俳優が自殺。本当に自殺だったのか、死の真相を追うミステリー。

    真相はもちろん気になるけど、それとは別で松村先生の文章は心にすっと入ってくるから読む手が止まらなかった。

    でも、自殺、闇バイト、現代の社会問題に深く関わる作品なだけに、重くやるせない気持ちでいっぱいになった。

    彼らの過去は確かに許されたことでは無いけど、殺人に関しては正当防衛だし、正直主人公と同じ気持ち。
    それでも彼らは正面から向き合おうとしたし、真っ当に生きようと自身に重く厳しいルールを課した。

    それだけに、余計に自分で自分の首を締める結果になったのが悔しい。
    正面から向き合えないのなら、応援は愚か、接触すらしなければ良かったのになと思ってしまう。


    ルールの下に死んでいく。気持ちは分かる勇気がないだけで。
    みんなもルールに殺されないといいな。

  • 『15歳のテロリスト』著者が贈る、慟哭の衝撃ミステリー最新作!
    偶然ショート動画に収めたのは、真実をほのめかす、4秒間の〈殺人〉の手がかりだった――

    「オレは、ルールの下に死んでいく」――人気絶頂のなか、謎のメッセージを残し自ら命を絶った俳優SIN。
    動画投稿に没頭する女子高生の詠歌は、ある出来事から、死の直前の彼の姿を偶然撮影してしまったことに気づく。不審人物が映り込む、たった4秒間の事件の手がかり――SINは誰かに殺された?
    憶測で過熱する報道を傍目に、詠歌は彼の死に疑問を抱く少年翔とともに真犯人を追う。だが、意味深な遺言に仕掛けられた謎に気づいた時、驚愕の事態にのまれていく。

    25万部突破『15歳のテロリスト』松村涼哉が放つ、慟哭の衝撃ミステリー。2年ぶり待望の書き下ろし長編がついに!

  • 天使の微笑みを持った若い俳優SINが、突然の自殺。
    本当に彼は自殺したのか?
    その真相を追うことになった女子高生と、ファンの男の子のお話。

    ファンじゃなくて、過去を知る友達だった長谷川くんと、
    親友に自殺未遂された女子高生の南鶴ちゃん。
    自殺をするものの心を知りたいというのが、彼女の行動原理。
    それぞれの抱えてるものが重い。
    二人の心の交流と、最後にたどり着いた結末に、ホッとした。

    自殺の真相が、なかなかにエグくて。
    新藤さんの行動は一種の復讐だよね。
    というか、そもそもの事件は、どう考えても正当防衛だよね。
    それでここまで追い込まれちゃうのは、不憫。
    SINくんがそれだけ純粋だったということなんだろうけど、彼らの周囲にちゃんと守ってくれる大人がいなかったという事。

    そして、現実にも同じような境遇の子はいるだろう。
    そんな社会にしてしまった大人の一人として、非常に申し訳ないなと思ってしまった。

    それは、それとして。
    表紙のイラストが素敵で、久々にジャケ買い。
    あまり読まないタイプのお若い方が読者層かな?っていう小説。
    ウェルテル効果とパパゲーノ効果の件、勉強になった。
    で、感じたのは。
    やっぱりネットが主流なんだーっていうね。
    マスコミとか情報発信の媒体としてテレビというものが全然重要視されてないのが、おばちゃんには新鮮でした。
    本当にテレビはオールドメディアになってしまったんだね。

  • 題材は重たいが読んで損なし。

  • 全ては社会が悪い気がする

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著者プロフィール

第22回電撃小説大賞で《大賞》を受賞した『ただ、それだけでよかったんです』(電撃文庫)でデビュー。『15歳のテロリスト』(メディアワークス文庫)が発売から反響が続き20万部を超える代表作に。以降、『僕が僕をやめる日』『監獄に生きる君たちへ』『犯人は僕だけが知っている』も発売即重版のヒット作となっている。

「2022年 『暗闇の非行少年たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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