ダフネー 山岸凉子全集 (あすかCスペシャル)

  • 角川書店 (1988年4月28日発売)
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Amazon.co.jp ・マンガ (240ページ) / ISBN・EAN: 9784049230291

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  • 全体がびっしりと蔦におおわれた館を訪れるピアニストのソニア。
    スランプに陥った彼女は、ピアノが弾けない現実と口うるさい母親から逃れるようにここにやって来た。

    その館には、館の女主人とその息子で大学生のイヴ、奔放な美女サラ、他に何人かの常連客がいた。
    無口だが見た目がかっこいいイヴに心ひかれるソニア。
    彼女はある夜、誰かの叫び声を聞く。
    そしてさらに次々と彼女を襲う出来事は・・・。

    終始、親切で優しい従業員のジャンが素敵。
    重苦しい雰囲気の話の中で彼が出てくる場面だけが健康的で、まるで陽だまりのようだった。
    主人公がラスト、すっかり成長して表面だけでない、真実を見る目を養っているのが良かった。

    「バンシー」は売れっ子小説家の豪邸が見える民家に下宿する売れない小説家の女性の話。
    このお話も現実を直視しないで逃げている女性が描かれています。

    「恐怖の甘いもの一家」は作者の実話をもとにしたギャグ調マンガ。
    甘いものが大好きな一家の中で一人、甘いものが苦手で生まれた作者の悲しくも笑えてしまうお話。

    「ねむれる森の・・・」は森の奥深くにある古城に友人を訪ねてきた男性の話。
    そこには友人はいなくて、いたのは彼の美しい妻と体の不自由なその祖母。
    数か月時を忘れてそこで過ごす主人公。
    そんな彼に体の不自由な祖母が何かを伝えようと何度も接触する。

    「ラプンツェル・ラプンツェル」は歪んだ肉親の愛情により塔に閉じ込められた美しい少女のお話。

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著者プロフィール

山岸凉子(やまぎし・りょうこ)
1947年北海道生まれ。69年デビュー後に上京。作品は、東西の神話、バレエ、ホラーなど幅広く、代表作に「アラベスク」「日出処の天子」「テレプシコーラ/舞姫」など。

「2021年 『楠勝平コレクション 山岸凉子と読む』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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