ヘンリーくんとビーザス (ゆかいなヘンリーくん 3)

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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784052026638

作品紹介・あらすじ

近所の友だちがかっこよく新品の自転車を乗りまわすのを見て、ヘンリーくんは自転車がほしくてたまらなくなりました。なんとかしてお金をためようと、なかよしのビーザスの協力をえて、いろいろ知恵をしぼります。でも、次つぎとおかしなことにまきこまれるばかり…。さて、ヘンリーくんは、どうやって自転車を手に入れるのでしょうか。

感想・レビュー・書評

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  • 2021年度文化功労者のなかに本シリーズ翻訳者 松岡享子さんのお名前があるのを見て手に取りました。
    還暦近くでも味わえる素晴らしいシリーズです。

    50年近く前の小学生の頃本シリーズの中の『ビーザスといたずらラモーナ』を読んで以来、思い出したように読み返しています。未読の作品もあり、本作はその中の1冊。

    原作のベバリイ・クリアリーさんが今年2021年春104歳で旅立たれたということも今回知り、児童書ながら大人の心にも残るとても素敵な作品をこの世に沢山残してくださったことにお礼を申し上げたいと思います。

    原作の初出は1969年のため、当時のアメリカの平均的なというか、決して裕福ではない庶民家庭のヘンリー君一家の生活水準が思いの外質素であることに気づきます。

    友人が持っている自転車に憧れ、自分も手にしたいのに親に欲しいとは言えず、懸命にお金をセント単位で貯めながら、中古払い下げ自転車を手にするヘンリー君。

    子どもから見える両親、友人、近所の人々、コミュニティがクリアリーさんの筆致と適切な日本語で紡ぎ出す松岡さんの言葉により浮き出てきます。

    子どもの欲、望み、諦め、羞恥心、他者との比較による劣等感、友人への違和感、憤り等々ちっちゃなちっちゃな感情が日常生活にこれほど溢れているものかと痛感します。
    人はごくごく当たり前の生活の中でこれほど様々な感情に折り合いをつけながら、日々を重ねていくものだと分かります。

    ヘンリー君シリーズももちろん素晴らしいのですが、私個人としては女の子の姉妹ビーザスとラモーナシリーズに軍配かな。

    今回も皆にとって不如意の塊であるラモーナがやらかしてくれるエピソードで何度もクスッと。
    ポケットにミミズが入っていたり、チューイングガムを髪の毛につけて自分で髪の毛を散切りにしたりと、彼女のユニークな物差しは自由奔放で憧れ。
    その子どもその子どもに各々の道理があるのですね。

    2009年版のあとがきで訳者松岡さんの言葉がまた素敵です。本シリーズに長年携わってこられたからこその「変化」への言及。
    すべては変わりゆくことを噛みしめたいものです。

  • ヘンリーくんがお金をためて自転車を手に入れるまで。好き放題に生きるちびっこラモーナの描写がイラかわいい~。ヘンリーくんのイライラが伝わってきて笑ってしまう。

  • ヘンリーが空き地で大量のガムを見つけた所がすごかった。ヘンリーが当てた(ビーザスがとった)自転車が女の子用のやつだとはびっくりした。

  • 『ゆかいなヘンリーくん』シリーズ3作目。
    2作目を読み終わってすぐに図書館で予約したのだけど、図書館が休館になってしまったので受け取ったのは2ヵ月後。
    
    今回のテーマは自転車。
    そしてご近所に住むビーザス(ビアトリス)とラモーナ姉妹。
    
    子供の頃はあまり気がつかなかったけど、ビーザスは手間のかかるラモーナのめんどうをちゃんとみてるのがえらいな。
    
    「女の子二人ひきずって歩くなんて、ぼくごめんだよ」「女の子の考えることときたら。」と言いながら、ビーザスをちゃんと「察しのいい子」と評価しているヘンリーくん。
    
    ヘンリーくんが捨ててある大量の風船ガムの箱をひろう話がでてきますが、今なら不法投棄だよな。
    
    1952年の作品で日本語訳初版は1969年。2009年に改訂新版がでているので子供のころ読んだものとは違う部分もあるはず。
    
    訳者の松岡さんがあとがきで書いているように、日本の暮らしにアメリカ風のものがたくさん入ってきたので、以前なら注釈をつけたり、他の言葉で言い換えていたものがそのまま通用するようになったと。
    その「日本とは違うアメリカの日常」ってところも魅力だったんですが。
    

  • 理不尽な大人とラモーナが出てくるたびに、涙を流して悔しがった息子のことを、今でも、はっきりと覚えているし、それが、私にとってのヘンリーくんの思い出でもあった。だから、娘が、ラモーナに寛容なことに驚いてしまう。「あーあ。仕方ないなー」くらいで、娘の感想が終わってしまうのが、とにかく新鮮だ。女の子って、懐が深いのかな(笑)

  • シリーズの「ラモーナとおかあさん」を先に読んだのですが、やんちゃだったらしいラモーナの幼少期が読みたくてこちらを読んでみました。
    なかなかの女の子でした。
    シリーズ途中から、ラモーナが主人公になっていく理由がわかる気がしました。
    挿絵もとてもいいです。

    作者はつくづく子供のことがよくわかっているなぁ、と感心します。
    それぞれのキャラクターの設定が緻密に設定されていてとてもリアルです。

    子供ってそうよねーと共感するだけではなく、男の子の感性や人間関係ってこういうものなんだな、幼い子供ってこういうことするものなんだなって、肩の力が抜けます。

    下手な育児書を読むよりもいいかもしれません。
    シリーズを通して読んでみようと思います。

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著者プロフィール

1916年米国オレゴン州生まれ。カリフォルニア大学卒業後、ワシントン大学で図書館学を学び、その後、児童図書館員として働いた。1950年刊行の「ヘンリーくん」は半世紀以上にわたって大人気シリーズ。

「2015年 『ゆかいなヘンリーくん改訂新版 第2期 全6巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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