犬やねこが消えた: 戦争で命をうばわれた動物たちの物語 戦争ノンフィクション
- 学研プラス (2008年7月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (119ページ)
- / ISBN・EAN: 9784052029585
感想・レビュー・書評
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前著『犬の消えた日』で人間の勝手により犬が供出された話を読んだが,本著の題名にもあるように,まさか猫まで供出されてるとは思わなかった.金属供出の話を聞いても「こりゃ日本は負けるわけだ」と感じたものだが,これを読みそれが確信に変わるというものである.
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Youtubeから、この本の存在を知った。テレビ・ドラマ化までされていたようだが、完全に見過ごしていたもの。丹念な調査記録でもあり、単にお涙頂戴ではない。
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戦争で命を落としたのは、人間だけでありませんでした。
太平洋戦争のさ中、日本の敗戦が色濃くなると、
ペットとして飼っていた犬や猫まで、国のために供出しろ
という命令が出ました。
「何のために犬や猫が必要だったのだろう?」
そう思った著者は、犬を手放した人に話を聞き、調査を始めました。
そうしていろいろ調べるうちに、戦争の醜さや人間の弱さが見えてきました。 -
重い。そしてすごい。
毛皮として使ったからでなく、戦意を高揚させるために
動物は命を失ったとも聞く。
動物を飼っている身としては一冊読み終わるために
かなりの吐き気をこらえたのも事実。
でも読む。そして動物が好きなものとして、平和を望む。 -
『犬の消えた日』その後。
戦時中に犬を供出させられた人、供出させた人、
供出させられた犬たちが実際にどう使われたのか、
そして犬だけではなく猫も供出対象だったという事実。
当時は追い切れなかったそれらへの取材結果を
1冊を通して「旅」になぞらえてまとめてあり、
『犬の消えた日』より
さらにわかりやすくなったように感じました。
戦争の話を読むといつも思います。
当事者に話を聞ける機会が、
もうじきなくなってしまうんだと。
(2009年11月24日購入) -
戦争中、飼い猫・犬は「供出」させられた。
そのことを知った著者は、詳しいことを知る人たちの証言と証拠を集め始める。
…撲殺を逃れようとしたたくさんの猫たちがしがみついている「猫の木」が、猫の震えでふるえている…
この描写を、私は一生忘れられないと思う。