しろねこくろねこ (絵本単品)

  • 学研教育出版 (2012年1月31日発売)
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本 ・本 (40ページ) / ISBN・EAN: 9784052035227

作品紹介・あらすじ

しろねことくろねこはいつも一緒。皆からしろねこばかりが綺麗と誉められ、くろねこは自分の容姿に自信をなくしてしまい、しろねこから離れていってしまうのですが… 二匹のねこの感情の移ろいを、躍動感のある筆致で生き生きと描いた美しい絵本。

感想・レビュー・書評

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  • 福岡で猫を主役にした絵本の原画を鑑賞する展覧会が開かれているそうだ。記事に「しろねことくろねこ」の絵本がありどこかで見た筆遣いと思っていると、初読みの「オレときいろ」が浮かんだ。本作がきくちちきさんのデビュー作で、スピード感ある絵は和紙に墨や水彩で素早く描かれたと知り得心。

    しろねことくろねこはいつも一緒だが、皆からしろねこばかりが綺麗と誉められ、くろねこは自分の容姿に自信をなくしてしまいしろねこから離れていく。突然一面が花咲く中に入った時「たくさんのきれいな花の中でいちばんの目を引くのはくろねこね」と、しろねこがくろねこに言う。くろねこはびっくりして、じっと自分の黒い毛を見つめる。

    ちきさんが男性だったとは露思わず。ダイナミックな筆遣いなのに繊細な感情を描いてあるのでてっきり女性と思い込んでいた。子供さんに向けた眼差しも優しそうだったし。こんな発想がそもそもおかしい、自分に警鐘を鳴らさなくてはいけない。自分で読んだ絵本、子供に読んであげた絵本の頃と比べ伸び代が広がっている。まだまだ伸び代の大きくなりそうな予感がする絵本。

  • 猫の日に再読。しろねこはくろねこがすき、くろねこはしろねこがすき。それがすべてなのだけど、世界はふたりだけではできあがらないから、二匹のあいだに結ばれた友情や愛情の糸が絡まってしまう。通りすがりの誰かの言葉に心をかきみだされたりもする。ほんとうに聞くべきはすぐ隣にある声なのにね。顔を上げて歩くあなたの姿は誰よりもうつくしい。どこにいてもわたしはあなたを真っ先に見つけられる。咲きこぼれる日々に、わたしたちはおたがいを探しにいく。ここにいて。ともにいて。わたしはあなたがすき。あなたはわたしがすき。それがすべて。

  • ブックデザイン/菊地敦己

  • 白か黒か。
    見た目のちがいで、周りの対応が違う。

    「黒」という色の持つイメージのせいで周りから評価されにくいという共通点で『まっくろネリノ』や『くれよんのくろくん』を思いだしました。
    また、見た目の評価という点では『わたしはあかねこ』や『あおいらくだ』なども共通するところがあると思います。

    ルッキズムや多様性を考える第一歩にもできそう。

  • 2y6m18d
    しろねこが街の人になでられているシーンがお気に入りで一緒によしよししてあげていた、

  • シンプルにいい。
    絵は無条件にいい。
    ストーリーがねー
    文がもう少し良ければいうことないんだけど。
    でも、最初と最後の文の変化がいい。
    カラフルな花にはっとさせられた。

  • 好みの分かれるタイプの絵だと思う。
    大人の方が味わえる内容。

  • 5歳〜。
    絵とストーリーの抽象度が高めの作品が好きな方におすすめ。
    親子での読み聞かせよりは、大人が大切なことを想い出す、そんな絵本だと感じました。

  • ・本屋で手に取った瞬間一目惚れした。おしゃれなデザイン。

    ・花畑のページが特に綺麗で額に入れて飾りたい

  • 絵は好みではない。
    しろねこばかり褒められてくろねこは哀しいけれど、くろねこの存在を認めてくれるしろねこの言葉と愛に自信を持って生きていくというストーリーは既視感はあるけれど良い。

    赤がメインのカラフルな色のなかで黒が目立つというのは、有名な『スイミー』みたいだけれど…。

    そして、実際にしろねことくろねこを飼っている立場からすると、しろねこは汚れが目立って大変です。
    くろねこは可愛がって撫でれば撫でるほど毛がつやつやと光って美しい。

    お花畑等で目立つのは実はしろねこ。
    しろねこはどこにいても目立ってしまうので、自然界では敵に見つけられやすく生きにくいだろうな…と思っています。
    しろというのは、本当に目立つ色です。

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著者プロフィール

1975年北海道生まれ。絵本作家。2012年『しろねこくろねこ』(Gakken)、『やまねこのおはなし』(作・どいかや/イースト・プレス)でデビュー。絵本作品に『ぼくだよぼくだよ』(理論社)、『いちにのさん』(えほんやるすばんばんするかいしゃ)、『みんなうまれる』(アリス館)、『みんな』(WAVE出版)、『こうまくん』(大日本図書)、『ゆき』(ほるぷ出版)、『ぱーおーぽのうた』(佼成出版社)、『パパのぼり』『パパおふろ』(文溪堂)、『とらのことらこ』(小学館)、『でんしゃくるかな?』(福音館書店)、『おひさまわらった』(フレーベル館)、『いろいろかえる』(偕成社)、『しろとくろ』『くろ』(講談社)、『もみじのてがみ』『ともだちのいろ』『さくらのふね』(小峰書店)など多数。『しろねこくろねこ』が2013年ブラチスラバ世界絵本原画展(BIB)にて金のりんご賞を、『もみじのてがみ』が2019年の同展において金牌を受賞。『しろとくろ』が2020年産経児童出版文化賞フジテレビ賞を受賞。

「2023年 『ゆきのゆきちゃん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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