呪い髪の女 恐怖ツナガル

  • 学研プラス (2020年8月6日発売)
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感想 : 2
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  • 本 ・本 (266ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784052052330

作品紹介・あらすじ

数々の斬新なお化け屋敷で、全国の人びとを怖がらせてきた<お化け屋敷プロデューサー>五味弘文が仕掛ける、「読んではいけない」短編集。「白い顔」「雨の女」など最恐ストーリー4編、ショートショート10編を収録。「本ならでは」の仕掛けが読者を襲う!

感想・レビュー・書評

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  • 連作ホラー。ジュニア向けのようなのですが、それでも充分に、というか充分すぎるほどに怖いです。文章と文字とイラスト、そして紙の質感。すべてが絶妙に交じり合って恐怖感を演出している一冊です。さすがはお化け屋敷プロデューサー。読むお化け屋敷と言っても過言ではないかも。この恐怖は確かに「本」でしか体感できません。
    どこをとってもとことん不気味で恐ろしいのですが。各話の間に挟まれる短い物語の断片である「四人家族」がもう怖すぎて、嫌すぎて。いやそもそも四人家族じゃないでしょ! と突っ込む気力すら失せます。じわじわと高まっていく恐怖と緊迫感がたまりません。特にその中の「数遊び」でページめくってあのイラストページ見た時の衝撃が!

  • 不可解な理由で、人が死ぬ。友達が、クラスメイトが、そして家族の誰かかが。理由は分からない、ただ、なにか良くないことが起こっているは分かった。そして、そこにはひそりと日常に紛れ込んだ、和紙が一枚……。




    和紙と髪の毛に関するホラー連作小説。一つ一つの話は独立しているが、どこかで尾は繋がっており全体的に不気味さをまとっている。最後まで読み進めていけば分かるが、始まりは、一つの出来事。人の嫉妬心から生まれた事件が後々まで影響を及ぼしている。人間の執念というのは恐ろしいが、この一連の出来事の発端となった人物が受けた仕打ちを考えればそうもなるかもしれない。しかし、実際に被害を受けた人たちは、大本とは関係がないにもかかわらず、不作為に選ばれひどい目にあっている。まさにこの手の呪いの真髄である不条理、理不尽が見て取れた。そして、話の内容もさることながら、本に仕掛けられたギミックが非常に面白い。物語ばかりではなく、内容に伴った混入物が効果的に作品を盛り上げていた。者がお化け屋敷のプロデューサーという事もあり、視覚に訴えかける様が余計恐怖を煽った。「雨の女」、「紙と髪」で事の顛末がわかり後味が非常に悪かった。しかし、これは児童書の棚から購入したものだが本当に児童向け……?

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著者プロフィール

お化け屋敷プロデューサー。全国でお化け屋敷をプロデュースし、その数は100を超える。24時間ライブ中継や水族館での展開、関連書籍の執筆など、従来のお化け屋敷の枠を越えた仕掛けも行う。

「2020年 『呪い髪の女』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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