パパラギ 児童書版

  • 学研プラス (2021年7月1日発売)
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感想 : 13
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  • 本 ・本 (128ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784052054198

作品紹介・あらすじ

100年愛され続け、日本版だけで累計100万部を突破している、ベストセラー&ロングセラー本がオールカラーのイラストつきで登場。現代人の心にも突き刺さる、100年後にも残したいメッセージ。子どもたちだけではなく、大人も必読の、名著中の名著。

感想・レビュー・書評

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  • 私が初めて読んだのは多分1990年代だったと思う。当時読んで、かなり昔の話だと知って驚いた。ヒトの営みとしあわせが何であるか。ヒトも自然の一部で、自然の恵みを頂くことに感謝できなくなると、全てが目の前から消えていくのではないかと感じたように記憶している。

  • 図書館本。読売こども新聞イチオシ100冊から。サモアの社会から、工業化・文明化され、拝金主義がはびこる近代社会へ痛烈な批判をしています。本棚にそっと置いておきたい本。

  • 児童書版パパラギが学研プラスから出ていると知り、早速読んでみました。少し難解な言い回しとかちゃんと残っていて、程よく簡易になっており、挿絵のおかげでわかりやすく、とても良かったです。
    サモアは未だ壁のない、柱だけの家がある国。それも私達には驚愕ですが、時々パパラギを読んで、少しでも自分たちの文明の愚かな面を忘れないようにしたいです。

  • 自分の常識が人によって普通ではないと改めて感じた本で章によって見所が違っていて理解しやすい例え話などで分かりやすく書かれていた。一概に共感した訳ではないが一つの考えとして印象に残った。

  • 途中で読むのをやめてしまった。
    現在では、似たような自己啓発の本はたくさんあって、聞いたことがあるようなことばかり書かれていた。30年前に読んでいたなら、役に立ったかも。
    古い本、あるあるでした。

  • 文明社会への批判を込めた、南の島ツイアビの目から見た文明人たちの世界。
    木も、青い空も、さわやかな風もない、たくさんの石の箱が立ち並ぶ中で暮らし、丸い金属と強い紙を集めることに固執し、新しい物を次々と作り出しては自分のものにすることを望む。
    でも、「いったいだれが私たちより豊かだろう。だれが自然の大きな力が作った物を、私たちよりたくさん持っているだろう。見回してごらん。遠く、空と海がひとつになるところまで、すばらしい物に満ち溢れているではないか。(略)これらの物の上に、もっとたくさんの物を、どうして作らなければならないのか。自然の大きな力が作ったすばらしい物があるのに」。
    「私たちは自然の大きな力からたっぷりいただいた美しい喜びで、じゅうぶんに満足している。自然の大きな力は、私たちが迷わないように、光で道を照らしてくれる。自然の大きな力が照らす光。それは愛しあう心、あいさつをいっぱいたくわえた心のことである」。

    ただ、教育や知識に関しては、ここまで否定されるべきではない、と思う。詰め込み式で学ぶことには同意するが、本来、自然に沿った生き方を基本にした知識は、生活を助けることになったはずだ。
    お金に支配されるのではなく、助け合い、分かち合いをしつつ、仕事をしていくことが、喜びや幸せに繋がっていくはずなのに。

    これが最初に書かれたのは、第一次世界大戦直後のことだそうだ。
    欧米人たちが南洋諸島に進出し、文明をと兵器で島々を植民地化していった頃のこと。島民たちを愚かだと決めつけ、自分たちの価値観を押し付けていった。
    でも、今、地球はどうなっている? 
    文明社会は何を手に入れて、どこに向かっているだろうか?
    本当に豊かなのは、どういうことか。
    本当に幸せなのは、どちらか。
    今こそ、考えさせられる。

  • 「パパラギ」の児童書版。
    サモアのツイビアが文明社会に疑問を抱く。
    ほのぼのとしたイラスト。
    あらゆる価値感を見直す出来事があった後だからこそ、もう一度考えたい。

  •  読みやすく書かれた本は、読みやすいというその一義だけでもう評価すべきものがあると思うのです。
     しかもイラストも内容を補完していて、目でも染み込みやすい。
     自分たちの価値観や視点が、自分が置かれている環境や政府の立ち位置にどれほどにか左右されているんだろうという事を教えてくれる本です。
     でも、逆に自分の持っている視点が切り替わらないと、この本の面白さは気付かれにくいようにも。
     読みやすい本だけれど、掘り下げるたびにもっと違う景色が見える。そんな本なように思います。

  • 何年か前に読んだ時は、読了できなかった『パパラギ』。
    私たち自身もパパラギのようなものだから、読むと辛かったのかも知れません。
    本書は、若い人達に読んで貰うために、児童書版としてリメイクされたものらしいです。
    イラストを担当された早川世詩男さんのお仕事に驚きました。
    見開きのイラストが主なのですが、大胆な構図、ユニークなモチーフや繊細な表現力が素晴らしくて、こんな解釈の仕方があるのかと…目を見張りました。
    早川さんのイラストから吹く爽やかな風のお陰で、文中の重苦しい部分をまっすぐに受け止めることができました。

  • ヨーロッパを旅した南の島の族長が島の人々にパパラギ(白人)の印象やヨーロッパでの体験を語る。今のこの社会や世界ってどうなんだろう?と根本的に考えさせられる。お金や物に支配されていない人たちの方がまともに見えてくる。かといって物もお金も、もはやなかったことにはできない。豊かってのは物やお金があることだけではないということを知っておくこと。何が大事なことなのか。価値観。

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