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本 ・本 (40ページ) / ISBN・EAN: 9784052056215
作品紹介・あらすじ
ニューヨークタイムズのベストセラー作家であり、コールデコット賞を受賞したイラストレーター、カーソン・エリスによる、子猫が家を見つけるのを手伝うために集まったニューヨーク近郊のコミュニティで起きた実話を基にした心温まる絵本。
感想・レビュー・書評
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ランドール・ド・セーヴさんの絵本ですね。
ランドール・ド・セーヴさん(アメリカ生まれ)
ベストセラー作家。
絵は、カーソン・エリスさん(カナダ生まれ、アメリカのニューヨークで育つ)
イラストレーター、絵本作家。
訳は、石津ちひろさん。
「ブルックリンにあるランドール家のそばで実際に起こった、親切なご近所さんたちによる、車の下からの子猫の救出劇に着想を得たもの。」と、語られています。
これは、こねこの おはなしでは ありません。
こねこは、よごれていて はらぺこで
びくびくしていて ひとりぼっちで
さびそうに ニャーニャー ないていて
おうちが ひつよう。
はじめは、いぬが……
そして いぬの かいぬしの おんなのひとが……
ダンボールの はこを もってきた ふたごが……
おちゃを のんでいた おとこの ひとが……
みんなで………
こねこは、
ちいさな つめを たて
シャーッと こえを あげて
いやがります。
けれども
ついに………!
これは、「うちで かっても いい?」と
たずねた こどもの おはなしでも ありません。
こねこは、
いまは さっぱりしていて おなかが いっぱい。
ひとりぼっちじゃなくて
しあわせそうに のどを ゴロゴロ ならしていて、 おうちが あります。
子猫の救出を描き出した絵本ですね。
ですから、主役がいないので「ではない おはなしです」となんども呼びかけます。
町の人々のやさしさがあふれる、ジワリと心温まるお話でした(=^ェ^=)
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愉快なタイトル
訳がうまいのでしょうか?
リズミカルな言葉の運びが楽しいです
そして、鮮やかな色彩のイラストも楽しいです
弱った子ネコをめぐって近所の方が力を貸してくれます
そして、輪ができていくのです
ネコも幸せそうで、よかったあ!
≪ このはなし こねこのはなし ではないの ≫ -
弱っているこねこに気づいてみんなで手助けする
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琥珀色の瞳の子猫の絵が表紙にばーんと載っているのに、敢えて「こねこの はなしではない」と、しつこく繰り返します。この子猫が「おうち」に落ち着いて「しあわせそうに のどを ゴロゴロ」鳴らすまでに「“みんなで ちからを あわせること”の たいせつさに きづくまでの おはなし。」と結んだ後に、今まで交流のなかった3軒の家の人々に起こった素敵な変化が語られていることにも注目したいですね。
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2023年7月5日(水)朝学
6年B組
ちょっと変わった題名です。
表紙の「こねこのはなしではない」の部分をテープで隠して、「どんな『おはなし』だろうね?」と質問を投げかけてみました。
子猫の絵が描かれているので、「猫のお話でしょう?」と自信たっぷりに言ったり、「車の話かも?」と不思議そうに言ったり。
テープをはがしてみても、「え~? どういうこと??」と、はてなマークがいっぱいの子どもたちでした(笑)。
登場人物が次々出てくるのですが、前のページに載っているので、それを振り返ったりしながら、読み進めました。
「ほら、ここにいるよね」と絵を指差すと、「おぉ~、ホントだ!」と声が上がり、文章の「......のおはなし、ではありません」というところで、こてっとズッコケたり(笑)。
とても反応のいいクラスでした。
最後に何のお話かの説明があって、大人も「あぁ!」と思うのですが、子どもたちも同じように「あぁ!」と納得していました。
誰か一人だけが偉いのではなく、人とのつながりが大事、という素敵なお話です。
(ちなみに、アンバーという猫ちゃんは、実在するのだそうです)
親子で読んでほしいなと思います。
(読み手:K) -
これは、こねこのおはなしではありません。子猫を見つけたいぬのおはなしでもありません。こねこをみつけたいぬをさんぽさせているかいぬしのおはなしでもありません。
じゃあいったい、なんのおはなしなの?
「の」という絵本がある。だんだん修飾語が長くなっていくところが似ている。最後の最後までいったいこれはなんのおはなしなの?と疑問に思い続けて、なるほどなあと終わるのがいい。カーソン・エリスの絵はなんとも言えない安心感があるし、石津ちひろさんの訳は読み心地がいいなあ。
だれかひとりがえらいわけではない。なにごとも、みんなで力を合わせるからできているのだ。 -
車の下に隠れてビクビクしている子猫、いろんな人が関わっていくことで、少しづつ変化が・・・言葉の積み重ねが効果的に。何の話だったのかは最後にわかります。
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かまずによむのがたいへんでしたー