選挙、誰に入れる? ちょっとでも良い未来を「選ぶ」ために知っておきたいこと (新時代の教養)

  • Gakken (2024年2月22日発売)
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  • 本 ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784052057816

作品紹介・あらすじ

【好評の声続々! 政治の大事なところがぎゅっと詰まった1冊】

選挙権のある年齢になったら、絶対に選挙に行こうと思った。
――中学生

世界と比較することで、日本の政治の特徴がとてもよく分かった。
――中学生

政治にはうとい私だが、図解がわかりやすく楽しく読めた。
――医療事務員

この本を手元に置いて、何度も読み直したい、何度も考えてみたい、何度も議論したい。
――中学校教員

税のこと、世界情勢のこと、エネルギー問題など、日本が抱えていることがわかりやすくまとまっている。選挙に行く前にもう一度読みたい。
――専業主婦

若い世代が投票に行かないことで、若い世代が損をしているのは悔しい。
――中学生

これ一冊読めば、選挙に行ってもしっかり投票できる考え方が身につくと思う。
――図書館関係者

各国それぞれの制度や政治のやり方にはメリットとデメリットの両方がある。今と将来の日本、そして自分の周りにとって何が1番良いのかを見極められるようになりたい。
――大学生

==========
「選挙、誰に入れる?」

子どもにそう尋ねられたとき、あなたは自信をもって答えられますか?

政治が暮らしと密接に結びついているのはわかっていても、なんだか難しく感じる人も少なくないでしょう。
この本は、税金、社会保障、給与、エネルギー、多様性、選挙のあり方など、ちょっとでも良い未来を「選ぶ」ために知っておいてほしい様々なテーマを、豊富なデータと図解でわかりやすく解説しています。

この本を読めば、あなたもちょっとだけ自信をもって投票できるようになるかもしれません。
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【監修者の言葉 「はじめに」より抜粋】
この本を読むことで、現在の日本の何が問題であり、何が必要なのかをぜひ考えてみてください。そんなあなたはきっと、民主主義の良き一員になれるはずです。自分たちのことを自分たちで決めていく、そのような経験がきっとあなたを待っています。

監修:宇野重規

感想・レビュー・書評

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  • 子どもにも向けた本なので、さまざまな政治的社会的問題について世界の現状を踏まえつつ、やさしくまとめられていました。願わくば、政治に参加しないことによる弊害をもっともっともっと強調し、これを選べば正解!勝ち組!なんて虫のいい話はないということについても語ってほしかった。考え続けるのが大切なんだ、それをやめたら終わり、位に脅かして欲しかったな。

  • 今年の衆議院選挙ほど、日本中が選挙に熱くなった機会はなかったのではないだろうか。そんな中でも選挙に行かない若者が話題になっていたが、投票所への足が重くなるのは正直自分たちも同じだった。
    今回のケースで言うと、自分を含め「票を入れたい政党/候補者がいない」という人が周りに多かった。だから投票前、生まれて初めて身内(パートナー)と真剣に話し合い、票を投じたのだった。

    思えば妙なものだ。
    自分が成人になっても、家族は自分たちの票の行方を教えてくれなかった。それは日本の家庭であればどこも同じみたいで、子供が外で喋ることで、相手との関係性が悪くなることを憂慮していたのだろう。
    でもいざ子供が成人になって選挙に行こうとしても、周りが口を閉ざしてきたせいで政治が身近なものでなくなっている。その結果、どう判断して良いのか分からなくて選挙から遠ざかっているのではないだろうか。
    政治に限らず日本を取り巻く課題を理解していくことで、若年層も自分の頭で政治に参加できる。本書にはそんな想いが込められている。

    本書に収まり切らないほど、日本は数多の課題を抱えている。上記の投票率の低下もさることながら、消費税や難民の受け入れ・原発など各方面随所に問題が散らばっている。
    しかしどの章も「〇〇について考える」というタイトルで統一されていて、実際何が正解なのかは書かれていない。まぁ正解があるのなら問題提起する必要もないが、(一応ジュニア書なので)答えが用意されていて当たり前の環境下にある子供たちにとっては戸惑う構成かもしれない。

    一方で、各国の例や現在話し合われている解決策を踏まえることで判断材料を増やし、子供たち自身で考える癖をつける構成とも言える。今はSNSで色んな人の声が聞ける時代だから、子供たちも何かしら持論を持つようになるのではないだろうか。
    自分も実際読み進めていくうちに考えを書き留めていたし、関心を引かせる効果はあると思う。

    例えば、「【憲法】について考える」(P 147) 。
    憲法って国によっては第二次世界戦後67回も改正されているのに対し、日本はぶっちぎりのゼロである。法律があるってのに、小学生でも覚えられるくらいの短い憲法って何のためにあるのか正直疑問だった。(海外の憲法は長文なのでそのぶん改正の余地も出てくるらしい)
    だけど憲法は日本の法律のベースのようなもので、国民にとっては心の拠り所。日本国憲法は戦後アメリカによって草稿されたようなものでもあるから、「今の」日本に合致した内容でなくなってきているのかもと読んでいて感じた。
    法律もそうだけど、国民で吟味しながら納得いくかたちで改正に持っていけないだろうか。

    「日本は先進国」「完全民主主義」とか謳っていながら、G7の中ではジェンダーギャップ指数が最低、貧困率が最も高い。
    他にもなあなあにされている問題が山積みで、「日本ヤベーな」と何度も呟いていた。若い世代にその皺寄せが来るのは何とも不本意だが、無関心でいるのはもっとヤバい。
    やっぱり何とかするにはみんなで意識を変えていくしかないんよ。意識を変えれば、その視線の先には絶対投票所があるから。

    • kuma0504さん
      生活の凡ゆることは、政策の結果です。政治を語ることがタブーになっている国は、かなり少ないと思います。隣の韓国はその正反対ですし、台湾も比較的...
      生活の凡ゆることは、政策の結果です。政治を語ることがタブーになっている国は、かなり少ないと思います。隣の韓国はその正反対ですし、台湾も比較的活発、フランスも素晴らしい。中国やロシアなど、専制国家はあまり活発じゃないかもしれない。よく知らないけど。日本は世界で珍しい政治を語らない国民だと思う。これはおそらく政治・教育が悪い。

      「入れるところがない」というのはよく聞く。一方で今の選挙制度では棄権は時の政権党に有利に働くということを知らない人が多すぎる。棄権は与党に票を入れるのと同じような効果があります。
      FMを聴いていると「もし入れた人が当選できなくても、与党は必ずあらゆる投票行動を分析して、その後の政策に反映するのだから、絶対無駄にならない」と言っているアナウンサーが居て「久しぶりにいいこと言ってるなあ」と思っていたら、「それでも入れるところがなかったら、白票という手もあります」と言って、ガッカリ来ました。白票は、年齢も性別も投票傾向もなんのデータにもならない、政権党に有利な投票行動であることを、この人も気がついていないのです。ともかく考えて、「よりマシな候補に入れる」これしかない。
      2024/12/03
    • ahddamsさん
      kuma0504さん、おはようございます。
      「政治を語らない我が国」に昔から思うことがあって、つい冒頭を長く取りすぎちゃいました汗
      欧米...
      kuma0504さん、おはようございます。
      「政治を語らない我が国」に昔から思うことがあって、つい冒頭を長く取りすぎちゃいました汗
      欧米諸国の方はやはり政治教育に熱心で、スウェーデンでは10−20代の投票率が80%を超えているそうです。「政治離れ」って言いますけど、若者を政治から突き放しているのは大人たちだろうと思います。

      棄権・白票では意味がないですね…。本書にはそのような選択肢は用意されていませんでした。
      著者曰く、投票とはベストを選ぶことではなく、自分の希望に少しでも近い政党や候補者をよく比較・吟味することが大事とのことです。それに棄権する(=ここでいう若年層の投票率が低くなる)ことで政治から不利に扱われ、その結果若年層の国への負担額が大きくなるというのですから、間接的に損する羽目にも繋がってしまいます。

      あとで文句を垂れても時既に遅しなので、一人ひとりが能動的に考え投票していかなきゃならない。本書は充分その一助になると思います♪
      2024/12/03
  • 著者、宇野重規さんは、ウィキペディアによると、次のような方です。

    ---引用開始

    宇野 重規(うの しげき、1967年6月13日 - )は、日本の政治学者。専門は政治思想史・政治哲学。東京大学社会科学研究所教授。

    ---引用終了


    で、本書の内容は、BOOKデータベースによると、次のとおり。

    ---引用開始

    消費税上げる?下げる?社会保障どう考える?お給料どうすれば上がる?豊富なデータと図解で大人も子どももわかりやすい!政治の大事なところがぎゅっと詰まった1冊。ちょっとだけ自信をもって投票できるようになる。

    ---引用終了


    本書とは関係がないが、

    支持政党ということになると、30代、40代では、6~7割位が支持政党なし、らしい。
    これは、あくまでも、ある調査の結果なので、真偽はイマイチだが。
    ただ、昨年の衆院選の結果を見ると、分かりやすい政策を訴えた政党が議席を伸ばすなどの現象が見られ、そうなのかなとも思ってしまう。
    であるならば、今後は、選挙に勝つことを目的にした「選挙術」が大切になってくるのかな、と思う。

  • 5つの視点から政治に対する考え方を図やグラフ絵をふんだんに使い丁寧に説明している。
    それとは別に0章(序章)として、選挙で政治を選ぶことの意味についても触れている(これがかなりいい!)

    公民で制度や仕組みについては学ぶが、もう一段掘り下げたことを義務教育の段階で学んでほしい。
    そんな願いを汲み取ってくれたかのような内容だ。
    子どもだけでなく、大人にもおすすめ。

    イラストもシンプルでニュートラルな感じが良い(イラストによって対象年齢が狭まったり、賞味期限が短くなったりするのでとても重要な要素といえる)
    2024.4

  • 税金、経済、環境、政治など、図解とイラストで他国と日本の比較がよくわかる。
    大人でも興味深く読める内容になっている。

  • 分かりやすい言葉、イラストで各国の政治分野?について説明してある。
    こういう視点があるんだなぁと知っておくことで世の中の解像度が上がりそう。子供ももちろんだけど、政治よく分かんないっていう人(わたし)にもかなり取っ付きやすい本。

  • この「新時代の教養」シリーズ、今まで全て池上彰氏の監修だったため、ようやく別の方(今回は宇野重規氏)の監修となり、意見の偏りを防ぐ上でもいいと感じた。

    「税率」「夫婦別姓」「環境問題」など、国政選挙を中心に選挙で争点となる話題をデータや図を使って解説している。図解や大きなイラストで子どもでも確かに興味が湧くと思う。ただ、大人でもここまで知り、考えられている人は少ないと思う。大人でも十分読み応えがあり、学べるのではないか。

    また、それぞれの話題になるべくリベラルな立場で、いろいろな視点(賛成・反対・中立など)を紹介している点もGood。

  • わかりやすい

  • 日本がかかえる色々な問題について、地図や世界と比較したグラフ・データが載っていてとてもわかりやすい。
    選挙でだれに投票するのか。この本には答えはないが、前向きな投票じゃなくても、こっちがマシやこっちが嫌いだから別の候補者に投票する後ろ向きな投票でも自分の意見と肯定していて、投票へのハードルがさがりそう。

  • 投票する人になってほしいと願って購入した本。
    本当に最初の導入として最良の一冊。
    税金の話のところを紹介したら、自分たちでどんどん世界の不思議な税を調べ出した!

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著者プロフィール

東京大学社会科学研究所教授

「2023年 『法と哲学 第9号』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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