さかさま 改訂新版 火の星と水の星

  • Gakken (2024年8月1日発売)
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本棚登録 : 91
感想 : 3
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  • 本 ・本 (36ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784052059865

作品紹介・あらすじ

向きを変えて読む(さかさまにして読む)と、まったく違う物語と価値観が展開される、驚きの絵本! 対立しあう「火の星」と「水の星」。それぞれの言い分には、理由と正義があるのだが……。ルーペで拡大しても、新しい発見がある、超精緻な反転絵本。

感想・レビュー・書評

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  • 「めでたしめでたし」ではないし、物語の途中で終わる感じで「どうしたらよかったのか」を読み手に考えさせます。
    他者へ不寛容な時代。ものの見方を変えたり、相手に寄り添う姿勢の必要性を考えさせられました。

    絵本の天地を逆にすることで、火の星のストーリーか水の星のストーリーかを選ぶことができます。
    天地を逆にする等、デザインとして緻密に作られているなあと感じました。
    ただ、星の設定も緻密というか細かすぎる…。肉がどうの、ゼリーがどうの…。どうしても設定が細かいぶん、文章が登場人物の心情などよりも設定の説明が多い。ハラハラドキドキ感は薄いかな。

    トルストイの『火は早めに消さないと』を思いだしました。

  • 4-2 2024/11/21

  • 大切に育てた火の種で食糧の骨付き肉を作るエネルギッシュな火の星の人々の生活は、水の星から突然降ってきた雨で壊されてしまう。
    本を読みその知識で海から食糧のゼリーを作り穏やかに暮らす水の星の人々の笑顔は、火の星からの煙や騒音に脅かされてしまう。
    それぞれの視点から上下で展開される二つのストーリーの後味は苦い。
    どこで何をまちがえたのか…戦いの始まりはどちらも自分の星と子どもたちを守るためだから難しい。
    考えて「二つの星が横に並んでいたらよかったんじゃない?」と答えた8歳息子w
    高学年になった時の答えも聞いてみたい。

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著者プロフィール

絵画、彫刻などの受賞をへてさまざまな分野で活動。絵本『さかさま』は造本装幀コンクールにて日本印刷産業連合会会長賞受賞。日本代表として、「世界で最も美しい本コンクール」に出品される。リブロ絵本大賞入賞。他、絵本『はんぶんこ』、ファンタジー小説『コリット?ファクトリーの謎?』(いずれもディスカヴァー・トゥエンティワン)など。過去、朝日小学生新聞にてヒトコマ絵本、どろだんごくん連載。

「2021年 『まるで魔法のような本当の話』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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