栗林慧全仕事: 独創的カメラでとらえた驚異の自然

著者 :
  • 学研プラス
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  • Amazon.co.jp ・本 (143ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784054012509

感想・レビュー・書評

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  • 今まで目にしたことがなかった昆虫写真。表紙の
    トノサマバッタが海を眺めている写真。手前の足から
    バックの水平線、そして雲にまでピントのあった素晴らしい
    マクロ写真です。昆虫の目線とはまさにこの写真を云うのだと
    思います。市販の機材では不可能、じゃあ自分で作ろうという
    とても前向きな思考も素晴らしいと思います。わたしも素人の
    写真を撮影して悶々とした日々を送っていますが、追求がまだまだ
    足りないです。栗林氏のメッセージを抜粋します。「作品を作る上で、
    自分だけのオリジナルといえる技術や作風をひとつだけでも確実に
    持っていただきたい」作品も素晴らしいですが、この作品がどのように
    生まれたか知ることもこの写真集の素晴らしいところだと思います。

  • 「読書に縁のない小学生たちの食いつきがよかった本」。四冊目。

     昆虫写真のパイオニア、栗林慧氏の写真集です。彼の名前を知らずとも、彼の撮った写真は、一度はお目にかかっているはずです。理科の教科書であったり、百科事典の扉絵写真で。
     本、というか写真集ですが、男の子に圧倒的な人気を誇った一冊。
     独自に開発されたカメラを使って撮影された、「虫の眼で見た世界」の昆虫写真。小さい生き物にピントを合わせると、周囲の景色はボケてしまうのですけれど、この写真集ではそれもはっきりくっきりと撮影されています。その世界は、まさにSFの再現。
     個人的なお気に入りショットは、タンポポの綿毛をパラソルのようにさして運ぶアリとか、空中で仲間と衝突しそうになって、びびってちびってしまった(笑)ミツバチとか。
     ちょっと高価ではありますが、それでも持ってて損のない一冊だと思います。ムシキングにはまっている子なら、なおのこと。
     お誕生日やクリスマスのプレゼントに、ぜひ。

著者プロフィール

栗林 慧(くりばやし さとし) 
1939年、満州国奉天生まれの写真家、映像作家。長崎県平戸市(旧田平町)で育つ。自衛隊員などの職のかたわら、東京綜合写真専門学校で写真の基礎を学んだ。アマチュア時代にはペンタックス国際写真コンテストアンスコカラーフォトコンテスト、学研フォトコンテストなどで、推薦・最優秀賞・2等賞を受賞。その後、フリーの生物生態写真家となるに至る。
昆虫などの生物についての写真が専門で、撮影のためのレンズから独学で手作りするような機材開発、研究技法確立に努める。手前の虫を拡大しながら遠距離まで写し込める「虫の目レンズ」の開発で有名。
2002年写真集『栗林慧全仕事』が日本写真協会(PSJ)年度賞、2003年『アリになったカメラマン』が産経児童出版文化賞、2005年『栗林さんの虫めがね・発見』が産経児童出版文化賞をそれぞれ受賞。2008年に紫綬褒章を受章。

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