捕虜 誰も書かなかった第二次大戦ドイツ人虜囚の末路 (WW SELECTION)
- 学習研究社 (2001年11月6日発売)


- Amazon.co.jp ・本 (668ページ)
- / ISBN・EAN: 9784054014381
作品紹介・あらすじ
WWⅡ戦記ノンフィクションの名手パウル・カレルの異色の傑作! 拷問、強制労働、飢餓、そして大脱走。第二次大戦中、連合軍に捕らえられた1100万人の元ドイツ軍将兵が体験した、驚くべき収容所生活の実態を浮き彫りにする!!
感想・レビュー・書評
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第二次大戦中に捕虜となったドイツ兵達のドキュメント。ドイツ兵だけではなく、連合軍側、ロシア兵、コサック等(日本人もちょっとだけ出てくる)の様子も書かれていて、600ページを超えるボリュームにもかかわらず、Uボート捕獲作戦、連合・ドイツ双方による脱走劇・収容所内での抵抗・コサック兵の過酷な運命・東部方面の収容所の悲惨等あまりの面白さに一気に読んでしまった。捕虜管理国によってこんなにも待遇が違うのか、と読んでいて愕然とする。また政治の思惑によって左右されてしまう捕虜達の運命のなんと軽いことか。久しぶりに手元に置いておきたい本に出会えた。
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第二次世界大戦にて捕虜となった1100万人のドイツ兵を綴った一書。
ボリュームといい内容といい素晴らしい一書だった。一般論ではナチスがユダヤ人を強制収容所に送り込み虐殺したという認識でしかないが、ドイツ兵も敗戦後にソビエト軍の捕虜となり強制労働を強いられ高い確率で死んでいった。
大変厳しい強制収容所の環境の中でもハンストを行ったり脱走をくわでたりソビエトから逃亡したりなど最悪の状況下でも反抗を続ける人間力も描かれるが、それ以外は人間の想像を遥かに超えた最悪の環境である。
如何にソビエト軍の捕虜収容所が最悪の状況下だったのか、果たしてナチスドイツだけが悪者なのか…戦後の粗悪に捏造された歴史の実態が見事に暴かれる一書。 -
とにかく一読してほしい一冊。
パウルカレルの作品





