- 本 ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784054041608
作品紹介・あらすじ
ふたつに重ねて四つにするは建前で、横行する武士と妻の不倫は示談で離婚。盛んな男色も将軍や大名の場合は女色に転向させるべく家臣が苦労し、武家の女たちが無店舗型風俗に登録して摘発される。不祥事の記録に見る江戸のビックリ下半身事情とは?
感想・レビュー・書評
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「性」とは不思議なもので、隠せば隠すほど艶めいて、妖しさを増す。
しかし、あからさまに日の元へ出してみると、これほど滑稽なものもない。
本書はそんな奇妙、珍妙なお江戸の「性」を扱う。
妻の不貞や離婚も多かった武士の家。
女性は「従」の立場でありながら、それを覆したり、逆手に取ることもあったようだ。
「主」である男性はその立場ゆえにそう滅多なことでは不祥事を表沙汰にはできない。
下手したらお取り潰しになってしまうかも......そのため、苦渋の決断をしたものも記録以上であったかもしれない。
文人は文人で前をまくっての大勝負、僧侶は女郎買いという破戒をし......。
読めば読むほど呆れかえる。
男女の間で、男性同士で、本妻と妾の間で、刃傷沙汰になることも、記録に残されてしまうもの、はたまた芝居にまでなってしまうもの。
まこと、浮き世は恐ろしげなり。
しかし、だ。
我々は江戸の人々を笑い、貶めることなどできようか。
平成の世でも、不倫だ、三角関係だ、写真は出回る、梅毒も流行る、100年、200年経って、未来人から同じように思われているかもしれない。
その頃には、社会学、経済学、政治学など多方面から学識的アプローチが加えられているかもしれない。
それはそれで興味深い、かも。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
江戸時代の醜聞を集めた下世話な1冊かと思いきや、江戸時代の江戸における実態を掘り下げて垣間見ることのできる1冊で、資料的価値も高いと評価できる。
知らないことをたくさん知ることができたので、歴史学を楽しく学ぶという有意義なひとときを過ごすことができた。 -
この本、スポーツ新聞のコラム的な感じで、江戸時代にあった性の不祥事が乱立されてます。
今も昔も、やってることもあんまり変わらないなと。ただ、周辺の環境や考え方が違うので、情事の後の取り巻きの反応だったり、結果が興味深い。歴史を知る上で、絶対に教科書には乗らないだろうけど、歴史嫌いの学生に読ませると興味沸くかもね。
ただ、あまりにもケーススタディばかりで、食傷になります。
そこから踏み込んだ作者の考察がもっとあると、読み物として深みがあるとは思う。 -
性の研究を始めたい。
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なんか こういう本って大好きで。昔の人もおんなじだよなぁってかんじで
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特に目新しいことはなかった
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奔放でありつつも 極端にきびしいところもある 江戸の性
なるほどねっと思いました
市中引き回しは。。いやだぁ
著者プロフィール
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