サッカー日本代表システム進化論 (学研新書)

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レビュー : 15
  • Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784054044173

感想・レビュー・書評

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  • サッカー少年だった小学生時代、木村和司を中心とする日本代表が韓国、中国に負ける度に、TVの前でがっかりしていたけれど、本書を読み、負けるべく負けたことを知る。日本代表チームの混迷の歴史を読みとく1冊。

  • 西部さんの著書。

    W杯イヤーらしい、歴代の日本代表のシステム変遷をそれらの時代の関係者へのインタビューにて迫った一冊。

    個人的なサッカーへの注目は2002年だったので、その前も色々と戦術的な決まりごとやシステムもあったことに新鮮味を覚えた。

    一通りさらっと歴史を触れた後、最後に提言部分がある。

    非常に示唆に富んだ提言であると思うし、今の代表の構造的欠陥?のような本質を言い当てたような気もする。

    ぜひ本書を手にとって見て欲しい。

    もうW杯までそれほど日はないのだ。

  • W杯前になるとサッカー書籍バブルが起きる。そして近年は「日本代表のまとめ」本なるものが出るようになっている。今年はこの本である。あの"伝説のフリーキック"の85年から現在の代表チームまでの戦い方を追っており、中身としては大きな驚きはなかった。

    ただ、最後のあとがきで西部さんが気になるコメントを書いている。

    (「ない」を前提に日本は戦っているが、その長所を消された時点で弱点をカバーできなくなる、と受けて)「サッカーが「日本化」されるのはいい。しかし、それがこじんまりした日本人の現状の枠にとどまり続けるなら、発展性はない。ブラジルやフランスや、いくつかの国々がそうしたように、日本は日本の枠を超えなければならない。オリジナリティーを残しながら、「ない」ではなく「ある」を前提にしたチームに変わる必要がある」

    すばしっこいだとかというのが、本当に長所なのか。ただ小さいという弱点をよく言っただけに過ぎないのか。そうではなく、本当に胸を張って「これが日本のサッカーで、世界に誇れるんだ」というものを、僕が死ぬ頃にはみたいものだ。

  • これまでの代表チームの戦術やシステムの流れがつかめて楽しめました。昔からのサッカーファンにはとても楽しい本だと思います。

  • アマチュア最後の時代から、プロ黎明期を経て、現在まで。。。それぞれの代表チームのコンセプトとメンバー・戦術について、当時の監督・コーチやプレイヤーのコメントを交えて紹介されている。
    これまでの代表チームの変遷を戦術を中心に見るなら、お勧めの1冊。

  •  にわかファンを脱却すべく、南アフリカ大会以来ことある毎にサッカーに関する本を読んでいます。たぶんこの興味はしばらく何年もかけて続くと思います。

     今年はワールドカップイヤー。
     ということで、サッカー日本代表の変遷を辿ってみようかと思って本書を手にしてみました。本書は1984年(昭和59年)から2010年(平成22年)の南アフリカ大会直前までをまとめたもの。29年間の日本代表の歴史を新書サイズにまとめるというのはそもそも無理があるが、そのためだとは思うけれど、証言している関係者の数があまりに少なすぎると思うのは私だけだろうか。著者のバックボーンには他の選手の取材もあるのだろうけれど、それにしても少ないような気がする。私のようなまだまだライトなファンならこれでも満足できる内容だけど、コアなファンにとってはあまり内容のある本ではないかも。

     私はこの本の前に、遠藤保仁選手の『信頼する力』を読んでいたのですが、遠藤選手が感じてきたトルシエ監督像、ジーコ監督像と本書の印象とが若干違っていて、選手のタイプによって合う合わないとかがあるんだなぁと思って、やはりサッカーって奥が深いなと思いました。4年に一度のワールドカップだからこそ、各選手のピークやチームとしての縁などが交錯する。そういった流れというものを感じることはできたけど。
     ライトなファンには☆3、コアなファンにとっては☆2といったところでしょうか。


    書評ブログ『本でもって』内のレビュー
    http://genpou.jugem.jp/?eid=58

    その他の関連本
    ◎『心を整える』長谷部誠著
    http://genpou.jugem.jp/?eid=47
    ◎『上昇思考』長友佑都著
    http://genpou.jugem.jp/?eid=54
    ◎『観察眼』遠藤保仁・今野泰幸著
    http://genpou.jugem.jp/?eid=36

  •  先日、ネットでたまたま「サッカーの歴史」とかいうページを見る機会があった。途中から日本代表の歴史にシフトチェンジしていて、そういえば似たような本を読んだことがあったなと思いだして再読。
     1984年、先日なくなった森孝慈監督率いる日本代表から最新(当時)の第二次岡田ジャパンまで、歴代の代表チームがどのようなアイデアのもとで構築されていったかを考察している。
     サッカーの戦術論は知れば知るほど面白い。巷に素人評論家があふれるのもわかる気がする。少しでもかじってしまうと、わかったような気になって口を出したくなるものだ。
     森孝慈、石井義信、横山謙三、ハンス・オフトときてパウロ・ロベルト・ファルカンと加茂周。岡田武史、フィリップ・トルシエ、ジーコとワールドカップを経験した監督が続き、イビチャ・オシムとその後を継いだ第二次岡田武史にいたる。三十年足らずの間に実に述べ11人の代表監督を迎え入れいてるわけだ。ちなみに筆者の記憶がかろうじてあるのはトルシエの02年日韓W杯本大会から。それ以前の日本代表の状況、アジアでも格下、韓国には完敗で中国やタイにすら負けていたなんて見てみると、時代の変化を感じる。
     これらのチームの中で特に「ドーハの悲劇」のオフトジャパン、「フラット・スリー」のトルシエジャパンに多くのページが割かれている。日本がサッカーのいろはも知らない後進国であり、それゆえ「正しく」世界のサッカーを学ぶことによって大きく飛躍できた、ということがよく分かった。章タイトルが「ハンス・オフトの夜明け」となっているのもうなずける。フラット・スリーのディフェンス、プレッシング&ショートカウンターでアジアを制圧した00年アジアカップヨルダン大会も生で見てみたかった。
     10年南アW杯でも16強に入り、苦しみながらもアジアカップを制覇。先日の親善試合ではかつての天敵・韓国を相手に3-0の完勝。結果だけを見ると確実に前進しているが、戦術面ではまだまだ甘さも見える。ブラジルで日本が世界を驚かすことを期待したい。

  • ちまたでは布陣論の杉山氏の名前が有名ではあるが、戦術の歴史を紐解くのは、西部氏の方が得意で、氏の良さがでた日本代表論。

    丹念なインタビューを重ねながら、当時の日本代表のスキル、問題と相手と考えながらどのようなシステムが選ばれ、その利点と弱点を分析している。山口氏の発言、名良橋氏などの発言で、どのようなレベルであったのかよくわかる。

    図面にして布陣を考えるのも良いが、歴史の中での検討も時には必要ではないかと思う良書であった。

  • 木村和司世代〜中田ヒデ世代までの日本代表のシステム解説。
    自分的には知っている内容がおおかったが、ディープすぎない内容でスラスラよめるし、そうだったそうだったと懐かしく感じた。

    ハッとしたフレーズは
    オフト時代の「コンパクト」「アイコンタクト」「トライアングル」のキーフレーズ。基本で分かりきっていることでも、単語(言葉)にすることで、初めて具体性をもつということ。意識することで、分かっていると思っていることが、さらに深く認識することができる。これらのキーワードは”ベーシック”ではなくて”ディテイル”であることを指導したという部分は、深いと思う。

    あと、玉がまわせると敵がチェースしなくなってくるというのも、サッカーが意識ゲームであることの証左であって面白い。

    • 水源地さん
      レビューのオフトのところの導入は、筆者は聖書の「ヨハネの福音書」の冒頭を意識しているとにらんでいます。言葉ができることによって、概念がはっき...
      レビューのオフトのところの導入は、筆者は聖書の「ヨハネの福音書」の冒頭を意識しているとにらんでいます。言葉ができることによって、概念がはっきりすることをうまく表していましたね。西部さんの本は私も大好きです。
      2011/07/07
  • 日本代表システム進化論とあるが、進化論にふさわしい一連の文脈が無いことを改めて認識。内容的には毒にも薬にもならない本。

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著者プロフィール

1962年9月27日、東京都生まれ。早稲田大学教育学部卒業後、会社員を経て、学研『ストライカー』の編集部勤務。95~98年にフランスのパリに住み、欧州サッカーを取材。02年にフリーランスとなる。06年の『footballista』創刊時から「戦術リストランテ」を連載中で、同誌が主催する各種サッカーイベントにも多数出演している。趣味もサッカーで、東京都シニアリーグで現役続行中。主な著書に『サッカー戦術クロニクル』シリーズ、『スローフット』、『1974フットボールオデッセイ』(双葉社)、『戦術リストランテ』シリーズ(小社刊)など。

「2020年 『戦術リストランテⅥ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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