関ヶ原島津退き口―敵中突破三〇〇里 (学研新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784054046016

感想・レビュー・書評

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  • 中々に興味深い内容だった。特に関ヶ原から薩摩へ帰還するまでの島津退き口よりも秀吉の九州征伐から関ヶ原までに豊臣からどのように扱われ、島津家ではどのように物事が推移して行ったのかの解説の方が面白かったな。
    秀吉の義弘重視は内部分裂を狙っていたのでは思える内容だった。島津家は見事にそれに嵌まったように読めた。さらには義久、義弘の2人に忠恒を加えた3人体制は大名として大丈夫なのか?
    退き口自体は余り知らなかった詳細なルートやエピソードをしれたので満足できた。

  • 関ケ原での西軍の敗戦。
    島津義弘率いる軍勢は、いかにして敵中突破し、薩摩へ帰還したか。
    かの島津退き口を、多数の史料から解き明かしていく。
    その壮絶な十九日間!
    敵は東軍だけでなく、飢え、村人が襲い掛かってくる。
    大坂城から親族の女性たちの奪還、海上での戦闘・・・危機連発!
    島津家内での事情、家来たちの目からの撤退の様子等、
    まるでドキュメンタリーのようでした。

  • 2010年刊行。関ヶ原合戦における最終局面での光輝、島津義弘による関ヶ原撤退戦。本書は、各種日記、合戦参加の足軽小者らによる書上、書状、覚書等から撤退戦の実相を検討。関ヶ原前段階(太守義久、秀吉・三成の引きある義弘、義久婿・義弘嫡男・宗家世子忠恒らの合従連衡、内訌)から義弘の薩摩帰還までを詳細に。特に義弘の西軍加担の根拠、①義弘嫡男かつ島津宗家の世子たる忠恒の妻、義久三女亀寿が大阪城下にて西軍の人質、②忠恒援助のためには亀寿保護が最優先、③家康指示の書付なく、伏見城の入城叶わず等の事情も明快に。
    なお、文禄・慶長の役における戦友・主従関係が、関ヶ原にも影響しているというのは、彼らの人間模様を感じさせる。

  • 島津兄弟がなんやかんやモメていて情勢についていくことままならず西軍に参加するはめになり、関ヶ原では超やる気なくて撤退戦で尋常じゃない敵中突破した。豊 久かっこいい。関ヶ原前後の島津についてはそんな感じの大体通説どうりの知識しかなかったので腑に落ちないこともあり、なるほどこんな事情があったのかとため になった。しかし義久目線で見ると、は?家康に味方するねって出かけていったのに、何してくれちゃってんのもう吐きそう、って感じだと思うから同情する。やっ ぱり男前だった豊久の関ヶ原後の活躍はドリフターズでどうぞ!

  • 敗走記(しま たけひと)から

  • [誤記訂正]
    P102 3行目 「白川口」→「白河口」
    P228 2行目 「義久が立腹して義久を厳しくたしなめた」
    →「義久が立腹して義弘を厳しくたしなめた」

  • 20111231読了

  • 島津家文書等の一級史料に基づく「退き口」の決定版。
    戦場を離脱した島津軍のその後の運命は。生き残った
    兵士の手記で綴る迫真の戦国ドキュメント。

    本書を読むと、関ヶ原前夜から戦後の撤退行までの流れ
    が良くわかる。家康と懇意にしていた島津義弘がなぜ西
    軍についたのか、島津家家中の事情により、説明されて
    いるが、理由が面白く納得いく。

    島津傍観説というものがある。西軍についたものの、石
    田三成と不仲になった義弘は、関ヶ原の戦い当日、戦に
    加わることなく、傍観していたというものである。
    著書は、史料の記述から島津勢は後陣であったという。
    (つまり予備兵力として待機していた。)
    また、三成自身の参陣要請を断ったのは、小早川の裏切
    りにより、勝敗が決した後のことと推定している。
    なかなか、面白い見方である。

    土地勘も無い中部地方から、本領である鹿児島を目指した撤退行。本書を読むと、その労苦がしのばれる。

  •  さらっとした文体で大変読みやすいです。全体的に薄めなので情報量が多くて整理が追いつかないということもありません。
     島津義弘の関ヶ原合戦におけるいわゆる「中央突破」が本の論題ですが、どうして中央突破をするにいたったのか、また中央突破後どのように薩摩に帰ったのか、という一連の流れがまとめてあります。最後には中央突破の際活躍した諸将のだいたいの略歴と活躍が書いてあり、これも重宝します。
     一日あれば充分読みきれるので、中央突破に興味のある方にはお薦めの一冊です。

  • 関ケ原での島津の有名すぎるあの退陣と、その時・その前・その後が詳細に解析されています。
    チェストォォォーーー!!

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著者プロフィール

1954年、鹿児島県生まれ。1979年、立命館大学文学部史学科卒業。現在、歴史作家、武蔵野大学政治経済研究所客員研究員。※2020年12月現在
【主要編著書】『孤高の将軍 徳川慶喜』(集英社、1998年)、『さつま人国誌』幕末・明治編1~3(南日本新聞社、2009~15年)、『西郷隆盛という生き方』(編、里文出版、2017年)、『龍馬暗殺』(吉川弘文館、2018年)、『明智光秀と斎藤利三』(宝島社、2020年)ほか多数。

「2020年 『本能寺の変の首謀者はだれか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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