陸軍中野学校極秘計画 新資料・新証言で明かされた真実 (学研新書)
- 学研パブリッシング (2011年3月15日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
- / ISBN・EAN: 9784054047396
作品紹介・あらすじ
終戦までの7年間で総数2131名の諜報員を養成した「陸軍中野学校」。スパイ学校と喧伝されたこの機関の卒業生が行った作戦の実態は未だ謎に包まれている。だが、諜報員たちの重い口がここに開かれた!新証言で明かされた驚愕の極秘作戦の真相とは!?
感想・レビュー・書評
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なんとなく、聞いたこともあったかもしれないが、詳細を知らなかった話が多かった。
GHQ関係組織に入り込んでいたのは知らなかったなあ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
贋札工作、皇統維持工作については、既知を超えるところは無かった。
GHQ浸透工作、マッカーサー暗殺計画(存在は保阪正康の著書で知っていたが、中野学校が関わっていたという点)は初聞にして驚いた。
戦後、大本営参謀が、対ソ連情報の提供と引き換えに戦犯容疑を免れ、GHQの戦史研究部?に引張られていた事実は知っていたが、著者は、実はそこには、田中隆吉が東京裁判で連合国軍側の証人となったような策略(佐藤優 談)、何らかの組織的活動があり、その究極がM暗殺ではなかったかというIFを追っているのは興味深かった。
関係者の証言から、M暗殺計画は、著者得意の想像力(妄想?)ではなく、事実のようである。→本作では著者の想像力が空回りせず、うまく機能したように思う。
M暗殺計画がGHQのリーク記事によって中止になったという点は、著者同様、納得が行かない。
GHQ側も旧日本軍の内部浸透を承知して、利用していたという事だろうか。
→この予想は当たっていた。「大本営参謀は戦後何と戦ったか」参照。
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終戦への秘密工作がメイン