瓦礫を活かす「森の防波堤」が命を守る 植樹による復興・防災の緊急提言 (学研新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784054050914

作品紹介・あらすじ

その土地本来の植生に基づいた「ほんものの森」は、東日本大地震による津波に負けず生き残った。その防災力に着目した著者は、瓦礫を利用して植樹をし、長大な緑の防波堤を築くことを提言している。4000万本の木を植えた著者による逆転の復興プラン!

感想・レビュー・書評

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  • 鎮守の杜は自然だけではなく人間の生活を守る、防災の観点からの植樹の可能性

  •   タイトルで購入。

     高台移転をした跡地には、散財的に市町村所有地が発生する。

     その空地の管理だけでも大変だとおもっていたが、宮脇先生のその土地固有の樹木、特に広葉樹を植えるという発想は現実的で使えるのではないか。

     そのメリットは、

    (1)その土地固有の広葉樹を中心とした樹種を用いれば維持管理費がかからないこと。

    (2)まとまった空地でも、一宅地からでも始められるので、無理して、土地の交換分合しなくても、総量として一定規模の緑が確保できること。

    (3)その土地固有の広葉樹は深く根を張るので、防災機能もあること。

     先生は、瓦礫をつかってマウンドをつくって、と提案しているが、だいだいの瓦礫が処理まちで集積している状態では、むしろ、瓦礫を使うことに拘泥せず、鎮魂の森を一宅地から連続して、海岸沿いにつくっていくという発想に転換したらどうだろうか。

  • 4,000万本の木を植えた宮脇氏が提唱する、植樹による震災復興のプラン。その土地本来の樹木を植え、故郷の森を創ろう!

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著者プロフィール

1928年岡山生。広島文理科大学生物学科卒業。理学博士。ドイツ国立植生図研究所研究員、横浜国立大学教授、国際生態学会会長等を経て、現在、横浜国立大学名誉教授、公益財団法人地球環境戦略研究機関国際生態学センター名誉センター長。独ゲッティンゲン大学名誉理学博士、独ザールランド大学名誉哲学博士、タイ国立メージョウ農工大学名誉農学博士、独ハノーバー大学名誉理学博士、マレーシア農科大学名誉林学博士。紫綬褒章、勲二等瑞宝章、第15回ブループラネット賞(地球環境国際賞)、1990年度朝日賞、日経地球環境技術大賞、ゴールデンブルーメ賞(ドイツ)、チュクセン賞(ドイツ)、後藤新平賞(2015年)等を受賞。第5回「KYOTO地球環境の殿堂」入り(2013年)。
著書に『日本植生誌』全10巻(至文堂)『植物と人間――生物社会のバランス』(NHKブックス、毎日出版文化賞)『瓦礫を活かす「森の防波堤」が命を守る』(学研新書)『「森の長城」が日本を救う!』(河出書房新社)『森の力』(講談社現代新書)『見えないものを見る力』『人類最後の日』『東京に「いのちの森」を!』(藤原書店)他多数。

「2019年 『いのちの森づくり 宮脇昭自伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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