頭のいい子をつくる夫婦の戦略: 「9歳」「12歳」までにやっておくべきこと (学研新書 106)

  • 学研プラス
3.26
  • (1)
  • (4)
  • (13)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 69
感想 : 8
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784054052871

作品紹介・あらすじ

著者は在京ラジオ局の記者として長年にわたり中学受験の現状を取材し、成功・失敗事例を多数目にしてきた。数年をかけ、周到に対策・準備を進める中学受験は「夫婦の戦略」なくして成功はできない。わが子が受験を"完走"し、その夢を叶え、家族が満足できる大団円へと向かうことは、場当たり的な努力では難しいのである。このことは、「中学受験はしない」という家庭も同じ。先々の高校・大学受験に備え、そして激動の時代を生き抜いていく子に育てるには、夫婦の戦略が不可欠であることを、年代別に明らかにしていく。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • メモから抜粋して整理したかったが笑

    【一章】親の戦略とは

    ・何のための受験なのか、という目的をしっかり考えること。

    ・受験は合格できるのがベストだが、その準備から通して努力や忍耐、表現力や思考力を身につけられたか、という視点も大事。合格がゴールではない、というのはその先もあるという意味だけではない。

    ・親はリードやビジョンを描いても、主役は子ども。コミュニケーションをよくとり、本人がどう感じているかを理解する。

    ・いわゆる友達家族、は摩擦はないが都合のいい家族。自立心が育たず、見えない学力が育たない。

    ・戦略には幅が必要。ガチガチのルートをつくるのではなく、教育方針の軸をもって軌道修正する。それができないから強制や押しつけになる。

    ・確固たる戦略と夫婦間の共通認識の大切さ。


    【2章】9歳までにやること
    ・9歳がpotentiality quotient PQの発達のピーク。知恵を育てる能力。
    ・子供をよく見て、「親が」大筋の青写真を描く。
    ※子どもの自主性に〜、考えを尊重〜はよくない。
    ・親から色々提案、むしろプレゼンしながらコミュニケーションをとって適宜軌道修正。

    ・トンビはタカを産まない!戦略が大事。
    ・数年単位でマニュフェスト(期限、数値目標、財源、がある約束や目標)をたてる。
    ・子どもを見つめ、3M(待つ、見守る、任せる)のバランスが取れ、早寝早起き朝ごはんの生活リズムが、しっかりしている家庭である。
    ・朝ごはんの「風車の理論」

    ①長時間、椅子に座っていられること
    ・まずは食卓でもリビングでも一緒に座って勉強するから始める。
    事例)
    公立一年生:すぐ飽きて授業に集中できない
    受験一年生:45分ちゃんと座って授業きく
    →就学前から机の前に座って勉強するという習慣づけ、訓練の結果。どんなこでも早い段階でつけさせれば大丈夫。ポイントは一緒にやろう!勝敗やタイムなどのゲーム性あるといい。

    ②自立心や能動的に動く習慣をつける
    ・手伝い、整理整頓は自立して動けるようになるために必須。
    →例) 一度に2つの頼み事、一日で終わらない頼み事。を段階的に。ジグソーパズルやプラモデルなどコツコツ継続できるものもいい。

    ③継続力をつける
    ・正月や旅行でも継続させる基本量、としての勉強料を設定する。努力を持続可能にする。
    ※正月くらいゆっくり、とかダメ。

    ④思考力、表現力をつける
    ・家庭内での「どうして?」
    コピペにならない、自身の感情や考えを表現させる。根拠やデータ調べる習慣にもなる。
    ・父親から、突っ込んだ話。ことわざや格言。人生の心構えや偉人の話をする


    ★筆者の考える家庭教育の目標は、偏差値の高い学校に入れることではなく、しっかり自立させること。

    (tips)
    ・あいうえお: ありがとう、いい子だね、うれしい、えらいね、お利口さんだね
    ・さしすせそ: さすが、信じられない、すてき、すごい、せっかく〜したのにね、そのとおり
    →感謝や高い評価をストレートに表現するとともに、驚きの声、驚嘆を表現する。


    【3章】12歳までにやる
    (中学受験への準備)
    ・就職、大学、現在、への逆算思考。
    ・仮でゴールを策定し、何をすべきか。

    ・何をどう育てたいかチェックリストをつくり、PDCAまわして、適宜軌道修正していく。
    例)
    規則正しい生活習慣をつくる
    運動、食事バランスよく(基礎体力)
    成功体験
    手伝いや整理整頓(思考、表現、責任感)
    自分で考え決める習慣(自主性)
    親子の対話で意見を言わせる(思考、表現)
    動物や自然と触れ合い、博物館で本物にふれる
    読み書き計算の基礎
    負けず嫌い、継続力

    ・得意領域、関心領域、価値領域(キャリアアンカー)
    → 自分を見つめるときに重要な三要素。
    子どもがこれは得意だ、と思えるものをみつけ、自信をもたせる。

    ★無理、はNGワード
    高い目標であっても取り組めるようにフレーズを禁止。
    個人差はあり、能力はどれほどか、と値踏みすることが大事。
    ・大人の会話にまぜる
    ・叱る基準を設ける。
    喧嘩はいいが暴力はダメ、嘘はつかない、ミスは認めて他人や環境のせいにしない、人のものは盗まない、友だちは大切にする、挨拶をする、など。


    【4章】
    ・目指す親の姿は駅伝監督
    大会に向けて目標を伝え、練習を指導し後方で見守る姿勢。伴奏はほどほどに。
    ・目標を示し、共有すること。動機付け。
    ・将来の夢を描けるようになれば、それを動機に。


    【5章】
    ・親の生き方を見せる戦略
    ・仕事について話す。社会への関心をもたせる。
    ・仕事をみせる、仕事の成果を見せる、話す。
    同じでなくても、自分も何か作り上げたい成し遂げたいと思わせる。
    ・仕事でなくても、努力の積み重ねや趣味など。

    ・経済格差→体験格差→学力格差
    体験例)
    動植物との関わり。地域活動。自然体験。家族行事(誕生日、旅行、博物館、コンサートやミュージカル、お墓参り、親戚の家に寝泊まり)

    ・活字に触れる機会を増やす。
    ・挨拶できる=素直な子
    ・オアシス言葉
    おはようございます、ありがとうございます、失礼します、すみません。
    ・親が没頭できる趣味はあるか。幅の広い人間に育てる。
    ・陽気さ。親が努めて明るく前向きに接する。、

  • 子育てをしていく上で、親の役割。
    まず導いてあげ、様々な体験をさせ親が見本をみせる。
    親にとっても成長していく動機になると感じた。

  • マンションのエレベーターで挨拶の出来る子が少ないのは親が挨拶が出来ないからです。

    子供が可愛いそう。

    パパは率先して挨拶していますがウチの息子3歳言うこと聞きません。
    困っています。

  • はじめに 子どもを伸ばすには戦略が必要
    第1章 中学受験失敗組から学ぶ親の戦略
    第2章 9歳までにこれだけはやっておこう
    第3章 12歳までにこれだけはやっておこう
    第4章 才能を最大限に引き出せる進路を選ぶために
    第5章 親の生き方を見せるという戦略

  • 中学受験をした生徒・保護者を中心に調査・分析をしているが、受験を目指す保護者だけに向けた本ではない。その考察・結果から、家庭教育をどのように行っていけばよいのかをまとめている。

    個人的には、夫婦で子育ての方針を共有し、夫婦で生き方の見本となることが前提として必要だと思う。細かい脳ナウ的なところは、いろいろあるので取捨選択したり、独自で考えたりしたらいいと思う。

    うちは子供がもう少し大きくなったら、家族旅行の計画を丸ごと任せる経験をさせたい。旅行先の選択から、家族へのプレゼン、バジェット内での支出計画、旅程、しおりづくりなどなど。

  • 正解があるような、ないような子育て?
    子どもを伸ばすためには行き当たりばったりでなく、ビジョン、方針、ゴール設定、それを実現するための計画性、PDCA等。
    ビジネスと共通する考え方で取り組むべきということを具体的に分かりやすく解説してくれています。
    今まで気付かなかった子育ての考え方、見方の気付きをもらいました。

  • 子供を伸ばすには戦略が必要。
    子供の進路はある程度親によって絞られる。親が絞ってくべきと言う話

    公立の小中高大を出た私にとって、私立という選択肢があることを改めて実感した。

全8件中 1 - 8件を表示

著者プロフィール

政治・教育ジャーナリスト、大妻女子大学非常勤講師。1962年愛媛県生まれ。早稲田大学大学院公共経営研究科修了。京都大学大学院法学研究科博士課程単位取得満期退学。文化放送入社後、政治・外信記者を経てアメリカ留学。帰国後、ニュースキャスター、江戸川大学講師、報道ワイド番組チーフプロデューサーを歴任。
現在は、文化放送報道デスク、京都大学現代政治研究会研究員、学びの未来研究所研究員。「父親力」の提唱者として知られ、執筆や講演も多い。
著書は、ベストセラー『頭のいい子が育つパパの習慣』(PHP文庫)をはじめ、『子どもの才能を伸ばすママとパパの習慣』(講談社)、『中学受験――合格するパパの技術』(朝日新書)、『「これからの学力」は親にしか伸ばせない』(青春出版社)、『ラジオ記者、走る』(新潮新書)、『安倍政権の罠 単純化される政治とメディア』(平凡社新書)、『すごい!家計の自衛策』(小学館)ほか多数。
公式ホームページ http://k-shimizu.org/

「2021年 『子育て2.0』 で使われていた紹介文から引用しています。」

清水克彦の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×