関ヶ原流転戦記 大谷吉継の七刻 (歴史群像新書)

神尾秀

• 学研プラス (2012年9月25日発売)

作品紹介・あらすじ

慶長五年、関ヶ原――日和見を決め込み動かない小早川秀秋。その秀秋の裏切りに東軍の勝利を賭ける徳川家康。そして、裏切りを防ごうと画策する大谷吉継。天下分け目の戦いの勝敗を左右する松尾山の攻防を描く異色戦国シミュレーション！

感想・レビュー・書評

[狐舞さんの感想 · 2012年10月1日]

　関ケ原の合戦で西軍を逆転に導くために奔走する大谷吉継の一日を描く一風変わった作品。とはいっても関ヶ原物の定石である、小早川秀秋と吉川広家をいかにして動かすか、というポイントは外していないし、むしろどうやってこの二人を動かすのかという点が強調されている。関ヶ原の合戦だけに絞ったとはいえ、「その後」が描かれていないのは少々物足りなさを感じた。