天を裂く: 水野勝成放浪記

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  • Amazon.co.jp ・本 (329ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784054057326

作品紹介・あらすじ

前田慶次を超えるカブキ者!家康の従兄弟ながら切腹より重い処罰を食らい、秀吉に命を狙われ、名を捨て、家を捨て、戦場と主を渡り歩く青年は、その先に何を求めたのか?そして、運命の関ヶ原。初代福山藩主にして戦国最強のフリーター水野勝成の青春放浪記。

感想・レビュー・書評

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  • 水野家の嫡男で家康の従兄弟。破天荒な性格が災いし親から勘当され奉公構えを言い渡される。客将として佐々、小西、加藤、黒田、三村など転々とするがその豪快な性格を愛される。盟友鳴門介との別れを乗り越え秀吉の死後再び家康の元へもどり関ヶ原、大坂の陣と活躍する

  • 初代福山藩主水野勝成公の一代記です。徳川家康の従弟なのですが、かなり型破りな人物で、若い頃は勘当されて放浪していた時期もありました。後年その経験を活かして、名君として福山の発展の礎を築いたくだりはほんの少ししか描かれていませんでしたが、福山城についても触れられていて嬉しかったです。

  • 徳川家康の従兄弟で、鬼日向と呼ばれた水野勝成について書いた本です。

    勝成は若くして織田信長から感状をもらい、永楽銭の旗印を譲り受けたりするほどの人物ですが、一方で、常に一番槍を目指すなど、風流な人物であったため、父より勘当されてしまいます。

    その後、あちこちと大名の間を転々としたり、武士をやめたりするのですが、なぜ武士に戻り、家康のもとへ戻るのか、というところで感動的なシーンもあって楽しめました。

    ↓ ブログも書いています。
    http://fuji2000.cocolog-nifty.com/blog/2014/02/post-cf8c.html

  • 戦国時代のかぶき者といえば、前田慶次が真っ先に思い浮かぶけれど、それを超える(?)武将、水野藤十郎勝成。

    恥ずかしながら、この本を読むまでその存在を知らなかった。かの徳川家康の従兄弟にして、本家から奉公構を食らい、各地を流浪、四国、九州と戦場を渡り歩く。そしてまた徳川方について関が原、大阪の陣へと出向き、果ては10万石福山城の藩主と成り上がっていくのである。本書では、藩主になるまでの彼の人生が描かれているのであるが、途中、こんな人物いるのか?と疑いたくなるほどの破天荒ぶり。フィクションが随分盛り込まれているんじゃないかと思っていたら、wikiで調べてみると意外に史実通りみたい。これには驚いた。
    読みやすい文章なだけに、全体的にサラッと流した感じ。とりあえず興味を持たせるのには十分な面白さ。もっとじっくり彼の人生を書いている本があれば、またそれも読んでみたい。

  • 時は秀吉と家康の綱引時代から秀吉の天下から関ヶ原の戦い時代。家康の親戚筋となる水野成政の子水野勝成の生き様を描く。戦場で風流を感じながら駆け巡る猛者で親からも勘当を受け、奉公構(何処にも主従関係を結ぶなとの御触書)を出される。放浪し九州征伐の佐々成政の率いる軍勢に成り行きで合流するも戦功を上げられず主の成政が切腹させられ、その後釜に就いた小西行長の副将とし天草の乱で暴れ、

  • 名門の嫡男ながら無茶苦茶な言動で家からは勘当、関白からは罪人とされた水野藤十郎勝成が戦場を駆け巡る生涯を描くライトな読み味の戦国武将もの。あまり知名度の高くない水野勝成が主人公なのが面白い。なかなか魅力的なキャラでその言動は楽しく、戦場でのかぶきものぶりは小気味良い。サクサク読める反面、各エピソードやキャラたちの掘り下げは浅くて、話の流れがスムーズでないところもある。藤十郎を持ち上げすぎな感じと会話も現代的な台詞回しで好みが別れそう。アニメやコミックなど映像化するともっと魅力が出てきそう。

  • めっちゃ婆娑羅だ〜。水野勝成クール。台詞回しが現代っぽいから、ちょっと新鮮だった。セリフは好きずきかも。

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著者プロフィール

1974年生まれ。第18回歴史群像大賞入賞。2013年『天を裂く 水野勝成放浪記』でデビュー。デビュー作が「この時代小説がすごい!2014年版」で、人気ベテラン作家に並んでランクインする。長編第2弾。

「2014年 『宮本伊織』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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