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- / ISBN・EAN: 9784054058682
作品紹介・あらすじ
「天下を統べるにふさわしき人物が現われるまで、この剣を守護せよ」 第六天魔王・信長が敵にした男は、軍神・楠木正成の末裔だった! 信長の伊勢侵攻には「草薙剣」を託された者との戦いが隠されていた!史実に基づく新感覚歴史エンタメ小説ここに登場!
感想・レビュー・書評
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楠木正成の子孫である楠木正具を主人公に楠木氏や北畠氏にスポットを当て、上洛目前の信長との対決を描いている。登場人物がいきいきと描かれ、導かれるままに読み終わってしまった。草薙剣をめぐる陰謀を絡めることで正具と中村藤吉郎(秀吉)を上手く結びつけていた。そして正具の「悪党」としての筋の通った生き方、北畠の娘である雪姫の凛とした姿勢が気持よい。
もう一人のの主人公である秀吉の描き方も面白い。ひょうたんの馬印や立身出世、蜂須賀党の掌握、勝家との確執、光秀との山崎の戦い、そして天下統一といった後に起きる事件のきっかけがこの伊勢をめぐる攻防の中に無理なく収められていた。これらは読者へのサービスだと思うが妙な説得力があった。また、それらの出来事と神剣の持つ意味がうまく符合しており、物語としての説得力もあった。
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著者プロフィール
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