作品紹介・あらすじ
40年前、著者の前に現れた宇宙人――その宇宙人は自らの目を通してみた地球の危機的な実態を強くうったえた。そしてその言葉は次々と現実のものとなっている。本書は地球の近未来を憂えた宇宙人による地球人への警告の書である! 1999年刊の改訂版。
感想・レビュー・書評
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p30
箒はおそらくロケットで、ジュータンは円盤だったと思います。ロケットには細くて後ろから炎を噴き出しますね。それが竹箒みたいにみえたのでしょう。円盤は平べったくてふわふわ飛ぶので丸い絨毯のように見えたのだと思います。
p37
プラトンはこうした政治を「衆愚政治」と呼びました。民主政治は、一つ間違えばこうした衆愚政治になるのです。
p58
風が吹くのは海の水を常に波立たせることで「動く水は腐らない」を実現させている。
p58
残酷なようですが、すべての動物は、身体を壊したり、年老いたときにはほかの肉食動物や虫たちのえさになる運命にあるのです。そうしてそういう宿命を定めるにあたって、紙は素晴らしい処置を講じました。動物たちが食い殺される時にはそれを苦痛と感じないように、すべての動物の中に強大な苦痛を快感に変える機能を持たせたのです。
p60
蚊の役割はなんでしょう。神は地球にいる動物のどの一種類も無駄には作っていないのです。
動物は熟睡してしまうと外敵が近づいてきても分かりません。だから蚊は動物のからだをかゆがらせ、熟睡させないようにしているのです。血を吸うだけならあんなにブンブンと大きな羽音は立てないでしょうし、かゆみを感じさせる液を注入する必要はないのですから。
p71
生物の住んでいる星には、必ず一つ以上の衛星があります。神が、宇宙に飛び立つときの跳躍台に作っておいてくれたんですね。
p81
自由も多様化も「他人に迷惑をかけない」という基本理念がなければ、皆が幸せにはなれません。
p172
子育ての目的は、子供に、自分でえさを取り、敵から身を守り、一人で生きていける体力と知識を与えることですから、外の動物のえさになることが主な役割の昆虫にはこの本能は授けられていません。
p173
以上のことから言えることは、人間の義務教育では「生きていける体力」と「生きていくための知恵」と「社会に適合する能力」を身に着けさせることが重要で、それ以上の難しいことを教える必要はないということです。
p179
ですから、親が「自分の子供は自分で育てる」という気概を持って自らが襟を正し、子供に模範を示さなければ駄目なんです。そうしなければ、真の教育効果は上がらないと言っているのです。
p185
書物を読まないから物事を論理的に考えられない。論理的に考えられないから物事を直感的な思いつきで判断する。その上、視野が狭く先を見る目がないから計画を立てることが出来ない。計画がないからその場その場の雰囲気によって、あっちいったりこっちへ来たり、あっちに付いたりこっちに付いたりする。自主性というものがないのです。
p222
40や50歳の若造では経験不足だ。70年80年という豊富な人生経験と政治経験を持ち、私欲を超越できる歳になって初めてホントに良い政治ができるのだということを言っていたのです。
p230
お金を失くすための条件はたった一つだけです。それは、すべての地球人が十分食べていけるだけの食料を確保することです。
p240
「弱肉強食は自然の法則だから、自力で猛獣から逃げることのできないものは大人しく食われるのが神の御心に沿うもので、機器を使って逃げるのは卑怯だ」と言って絶対にこの機器を使わないものもいます。
原田正彦の作品