うつろ屋軍師

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  • 学研マーケティング (2014年7月29日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (340ページ) / ISBN・EAN: 9784054060272

作品紹介・あらすじ

清州会議で秀吉を支持した丹羽長秀。だが123万石の大大名になった時、丹羽家取り潰しの未来は決まってしまった!秀吉による4万石への大減封に空論で抗い、遂に理想を実現させた、新米家老・江口正吉と城郭マニアな若殿・長重による戦国最大の敗者復活劇!

みんなの感想まとめ

戦国時代の複雑な人間関係と戦略が織り成す物語が描かれています。主人公の江口正吉は新米家老として、丹羽長重と共に大名の運命に立ち向かう姿が印象的です。丹羽長重の優しさと時折見せる怒りが、彼の魅力を引き立...

感想・レビュー・書評

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  • 丹羽長秀・丹羽長重親子に仕えた「うつろ屋」こと江口正吉…よく見つけてきたなあこんな人物、と思いきや八面六臂の大活躍。愁眉は、北陸の関ヶ原とでもいえる浅井畷の戦い。弱小の丹羽家が加賀前田家の進軍を食い止めたため、丹羽長重・江口正吉主従がすこし歴史の流れを変えたのでは、といったところか。もし、前田家がそのまま進軍していたら、西軍は関ヶ原に出ずに、大阪城に秀頼を盾にこもって、歴史の帰趨はどうなったかわからなかったのでは、と。面白いのは江口正吉の造形。「うつろ屋」=空論屋として、見えすぎるがゆえの大風呂敷を数々ひろげていくが、それが主君にとどまらず、最後は秀吉の目にもとまり…といったところは脚色だとしても面白く。◆仕事に手を抜けば雑賀衆の名折れだ。何度も口にしていた、雑賀衆の生き残りの宮本兵部の戦死に、(……雑賀衆として死ねたか、兵部)と正吉が語りかけるシーン。そして、"長重は抜刀するどころか、怒りさえしなかった。ただ、寂しげな表情を浮かべ、 「江口正吉と引き換えにか?」  と、ぽつりと言った。"の二つのシーンは涙がおさえきれなかった。◆そして「丹羽家と江口三郎右衛門という主従もまた、二百五十年先まで続いたことになる。」という一文には万感の思いが込められている、と感じた。◆箕輪諒、またハマってしまいそうな作家を見つけてしまった。

  • 面白かったです。主人公は江口正吉ですが、個人的には丹羽長重の方が好きでした。おっとりとした性格ですがときには怒りときには優しくいい主君だと思いました!ただの空論が、最後にはとてつもない軍略に。とても楽しかったです。【小6】

  • どういうわけか、いまいち正吉の人柄が伝わってこない。熱いのか飄々としてるのか、賢いのかそうでないのか、どうも性格がブレて感じる。与右衛門はそんなことないのに。いまひとつ、主人公としても魅力に欠けるんだよな。歴史ベースだから仕方ないけれど、有名どころの軍師と比べるとどうしても霞んでしまうよね。

  • #読了 丹羽長秀、長重二代に仕えた軍師、江口正吉。丹羽長秀は有名な武将だし、幕末まで丹羽家が残っていたことは知っていたけれど、長秀死後大減封されたとこまでしか知らなかったので面白かった。
    関ヶ原の戦いや大坂の陣といった有名な合戦でも、主戦場以外ではどういう戦いが起きていたのか、興味深く読んだ。軍略でも政略でも空論屋さんと呼ばれる正吉が、人とのつながりや経験を得て成長していく。
    歴史小説を読むとそのほかの登場人物を主人公にした小説も読みたくなるんだけど、この小説は特にそう感じてしまうくらいに武将たちが魅力的だった。

  • 時代モノ軍師!タイトルだけで借りてきました。

    空論屋(うつろや)と呼ばれる三右(さんえ)こと江口三郎右衛門正吉(えぐちさぶろうえもんまさよし)の戦・軍略・奮闘。織田信長の雑賀(さいか)攻めから関ケ原の戦いまでを違った視点でおっていく。
    天下分け目の大戦のなか、いかにして関ケ原という地で戦があったか、そしてその為にいかに各地で戦があったのか、三右の仕える主家はどう戦ったのか。

    史実的にはこれが1から10まで本当である、という書籍ではないにせよ、とても読み応えのある時代小説だ!!

    20150113

  • 江口正吉ゲームにも出てこないようなマイナーな武将を主人公にした作品。一時百万石を超える大大名になった丹羽家その後長秀が亡くなり凡庸な跡継ぎ長重が継ぐが当然百万石を保つ器量も無く秀吉により12万石に減封される。関ヶ原では西軍についてしまいお家取り潰しに遭うが大坂の陣で復活し織田家の5人の軍団長の中で唯一幕末まで家を保つ事ができた大名。

  • 丹羽長秀、丹羽長重に仕えた軍師江口正吉。
    あまり、歴史の表舞台には登場してこないが、丹羽長秀亡き後、石高を減らされるも、そのまま丹羽長重に仕え、丹羽家を支え続けた。関ヶ原にて西軍に属し、一度は断絶した丹羽家が、再び大名となり、幕末まで続いたのも、江口正吉あっての事であろう。
    見事な生き様、素晴らしい。

  • さまざまな困難から丹羽藩を守り、支え続けた男。
    うつろ屋と呼ばれた軍師・江口正吉を描く。
    面白かった。
    従来の規格に収まらない男の活躍と、流転する丹羽藩の運命。
    引き込まれる物語。
    殿となる長秀・長重親子も魅力的で、彼らを支えたいという正吉の気持ちに共感。
    主従の信頼関係が美しく、清々しい。
    『くせものの譜』の厄神の勘兵衛が絡むのも、面白かった。

  • 戦国時代の大名、丹羽長秀とその子長重の2代に渡って仕えた家臣・江口正吉。「うつろ屋」と呼ばれ、空論で理想を描くばかりだが、その空論を貫き通すことで、滅封させられた丹羽家を再興させる。

    誰もが謀略に謀略を重ねる戦国の世の中で、実に爽やかな生き方をする御仁たちの生き様を読むことができた。恩を仇で返すような豊臣秀吉の仕打ちに対し、主人公の正吉は無論のこと、長秀・長重親子の清廉過ぎる姿には大いに惹きつけられた。空論や理想を貫き通した結果、一時は滅亡にまで追いやられた丹羽家であっても、その後、復活できたのはやはりそれらを貫き通したから。老獪な秀吉、家康を相手に見事としか言いようがない。堕ちるところまで堕ちた時点から、どんな大逆転を仕掛けてくるか、最後までワクワクしながら読めた。

  • 面白かった。読んでて、わくわくした。
    箕輪さんの著書は「殿さま狸」を一冊目に読んで、すごく退屈した。でも、これ、わくわくした。

    丹羽長秀は、秀吉への臣従を拒んで、癌を引きづり出しての死亡のイメージが強かったけど、この本の中の長秀は穏やかで、勇気に溢れる頼れる上司。
    そして、息子の長重も魅力的。
    それに、親子二代にわたり、軍師のような役割を果たす主人公の江口も、忠心に満ちた男気のある感じがすがすがしい。

    一気に読めました。ハッピーエンドとは言えない結末を、暗くなく描いていているところが、私は好きでした。

  • 織田信長から重宝されていた丹羽長秀の軍師が主人公。
    丹羽長秀、長重の元で織田・豊臣・徳川を乗り越えて行くのですが、泣けますね~。
    いいお話でした。

  • 歴史モノ、特に戦国モノはあんまり読まないのだけど、本屋さんでの出会い。
    本が私を呼んでいた?
    面白かったです。

  • 面白かったです。
    丹羽長秀さんの丹羽家のお話です。
    城マニアのお殿様とうつろを言う軍師がお家再建を賭けて…

    タッチは軽快で読みやすく、どんな空論(うつろ)な策が繰り広げられるかとワクワクしながら読み進められました。

  • 123万石から4万石に大減封、数奇な運命に晒された丹羽家を支えた男。
    「空論屋」と呼ばれる江口正吉いざ参らん!!

  • 秀吉を支持した長秀には"理(ことわり)" "義" "矜持" "覚悟"そして少しの"後悔"があった。
    継いだ長重は分をわきまえた上で“技能”という武器と、素直に声を聞く“度量”を持っていた。


    「槍働きだけが戦じゃない」
    二人に仕えた家老江口正吉は生来計り知れない“空論”を備えていた。
    長秀から託されたのは“武辺の意地”だと思う。
    長重から与えられたのは“主従を越えた信頼”。
    どちらが欠けても再興は成らないと解っていた。


    軽いタッチと小気味良いテンポで描いた戦国末期の大逆転ドラマ。
    文章の根底には熱い血潮が流れてた。
    そこに痺れた。

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著者プロフィール

1987年栃木県生まれ。2014年『うつろ屋軍師』が第19回歴史群像大賞に入賞し、デビュー。2015年、同作が第4回歴史時代作家クラブ賞新人賞候補となる


「2022年 『決戦!賤ヶ岳』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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