静かな力: 内向型の人が自分らしく生きるための本

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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784054065758

作品紹介・あらすじ

全米ミリオンセラー『Quiet(内向型人間の時代 社会を変える静かな人の力)』のスーザン・ケインによる、同テーマのティーン向け版『QuietPower』の翻訳本。10代はもちろん、親や教育関係者も読みやすく、わかりやすい。

感想・レビュー・書評

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  • 本棚を人に見られるのは、自分の頭の中を見られるみたいで恥ずかしい。本の感想をSNSに投稿するようになってから、本を選ぶときに「この本の感想をアップしたら人からどう見られるか」を頭の隅で考えるようになった。
    本屋でこの本が目にとまったときも、私が求めていた本だなと思うと同時に「でも、こんな本の感想をアップしたら根暗だと思われそう」と考えてしまった。無意識にそう考えていたことに気づいたとき、私はあえてこの本を選ぶべきじゃないか! と思った。いいところだけ見せたって意味がないし。今年読んだ本は全部公開するって決めたし。頭の中をさらけ出せる場をせっかくつくったんだから、それなら自分の弱いところを見せるような本があってもいいじゃないか。

    「内向型」とは、本文中では「ひとことで定義づけられるものではありません」とあるけど、要は「一人で過ごす時間が好きな、おとなしい人」を指す心理学用語だ。この本には目次より先に「内向型のための10の声明」がある。その10番目に書かれている言葉はまさに私が探していたものだった。
    「ガンディの言葉です。『穏やかな方法で、世界を揺るがすことはできる』」(本文から引用)
    全然強くないし、強い言葉も吐けないし、大きなリーダーシップを発揮するだとか、誰もやっていないことに挑戦して突破口になるだとかは苦手だけど、そういう人間にも世界を動かす方法はあるんじゃないかと思っている。あってほしいなあと願っているわけではなく、ただ漠然と、でも結構本気でそう信じている。この本を通じてそのヒントというか手がかりというか、巨大なふろしきの一端を掴めたような気がした。
    それからこの一文。
    「わたしたち内向型は、味や、音や、人付き合いといった刺激を、外向型の人よりも強く感じるのです」(本文から引用)
    私が今いろんなことを感じて、傷ついたりつらくなったりすてきだと思ったりそれを言葉にしたいと思ったりするのは、この性質のおかげだなあと思う。自分のそういうところはちゃんと大事にしていきたい。

    【読んだ目的・理由】「おとなしさ」を長所にする方法を知りたかった
    【入手経路】買った
    【詳細評価】☆4.0
    【一番好きな表現】
    世間には、あなたが思っているよりたくさんの内向型がいるのです。人口の三分の一は内向型。つまり、じつはすごくたくさんの内向型が、人が多くて騒々しい廊下を我慢して歩いているということです。内向型のあなたにも、できないことはなにひとつありません。(本文から引用)

  • 「内向型人間の力」の中~高校生辺りのティーン向けバージョン。

    内容はかなりの部分で重複しており、ティーンの体験談が多いのは我慢するとして、どれも似たり寄ったりの話しで読んでて退屈。
    エッセンスとしては前作と同じでも、こちらは表面を撫でた感じで、大人はこちらを読む必要は無いだろう。

    一方で、子供には読ませてみたい。

  • 「発言しない=聞いてない」じゃないんだよな。
    聞いてるけど言いたいことがないだけ。

  • 「内向型は、発言するよりは、黙って流れを見守る方が好きです。発言すべきときがあれば、そのときだけ発言します。」p.9

    「内向型の多くは、親しい友達と一緒にいるときや、自分が関心を持っているテーマで話しあっているときは、そうでないときよりも外交的にふるまうと言います。また、たくさんの人に囲まれているのを好む外向型も、そのほとんどは、気持ちをクールダウンさせる時間が必要だと言います。」p.11

    「どれであってもかまいません。快適に暮らしていくための鍵は、自分がどういうタイプかを知ることにあるのです。」p.14

    「どういう状況で力を発揮したりリラックスしたりできるか、ということがわかれば、気持ちにゆとりができるでしょう。そうすれば、自分にとってよりよい選択をすることができるし、自分が落ち着いてできる活動に集中することもできます。ここぞというときに苦手な領域に足を踏み入れて、自分にとって大切な仕事や勉強、あるいは大切な人のためにがんばることもできるはずです。」p.15

    「ひとつのことに取り組む集中力があるというのは、内向型の多くに共通する特徴です。誰にでもいますぐその特徴があらわれるとは限りませんが、あなたもいずれそうなるかもしれません!」p.15

    「内向型の人間は、友だちや家族や先生とどのように付き合っていけばいいのか。興味のあることや趣味をどのように追求すればいいか。また、自分自身とどんな風に付き合うべきか。といったことについても考えましょう。この本を読むことで、あなたがありのままの自分自身を受け入れ、自分を大切にできるようになってくれたら幸いです。世界はあなたを必要としています。静かな人間が多くを語る方法はいくらでもあるのです。」p.16

    「内向型は外的刺激に強く反応してしまうので、状況に適応するのが大変なのです。」p.32

    「今日では、内向型と外向型とでは神経系の働きに違いがあることがわかっています。ほかの人と接するとき、内向型の神経系は外向型の神経系よりも強く反応しますが、両者は、五感に対する反応の強さも違うのです。

    外向型の神経系は外的刺激に対する反応が弱いので、その結果として、より強い刺激を求めるようになります。照明をより明るくしたり音をより大きくしたりすることで、生きているという実感を得るのです。刺激が足りないと、退屈したり、イライラしたりします。」p.33

    ハンス・アイゼンク
    ラッセル・グリーン

    「世界の人々の三分の一は内向型です。」p.41

    「なにかをじっくり考えたり、なにかに集中して取り組んだりする力。他人の話を根気よく優しく聞く力、これらふたつは、内向型の持つ”スーパーパワー”。大切にしましょう。好きなことを見つけたら、全力で取り組みましょう。」p.47

    無理をしない
    世界は内向型にとって負担になるようにできている。自分らしさを失うよりはひとりでいたほうがいい。

    自分の好みを理解する
    誰と一緒にいたいかは、自分の心に従うこと。

    コミュニケーションをとる
    一緒にいる相手には自分のことを理解してもらうことが重要。

    好きなことを見つける
    内向型の多くは、本当に好きなことに的を絞ってエネルギーを注ぐのが好き。

    心地よい居場所を広げる
    無理のない範囲で少しずつ練習することが大切。

    笑顔を大切に
    笑顔は生物学的に良い。

    「不安を感じているときこそ、強い情熱を持つことで心は明るくなるし、不安を乗り越える勇気が得られるからです。不安は強敵ですが、情熱はそれ以上に強い友達です。」p.50

    エリノア・ルーズヴェルト

    「世間話は精神的に疲れるのです。つま先立ちで歩き続けているかのように、次はどんな気の利いたことを言えばいいだろう、と考えつづけていなければなりません。しかも、お天気や人のうわさ話なんか、何のためにしなければならないの、と思ってしまうのです。」p.131

    「ほかの人たちと一緒にいて、自分だけあまりしゃべらず静かにしていたい、そんなとき、内向型の多くは、ほかの人やものに注目が集まるように会話の流れを持っていく、と言います。」p.131

    「内向型に分類される人たちは、大人数で群れるのをいやがり、それよりは、パソコンやスマホで好きなことをやったほうがいいと考えるものです。インターネットは、自分と世界をつないでくれる最高の手段と言えます。」p.145

    ジョン・グリーン

    外向的な人には我慢ならないことが多々ある。しかも外向的な人は内向的な人より人数が多い。でも、外向的な人には新しい情報や価値を受け入れるのが苦手という特徴があるので、世の中を新しい良い方向へ導くのが苦手だ。辛抱強く接してあげなくては。疲れない範囲で。

    エリザベス・ミカ

  • 子供向けっぽい感じ

  • 静かな人間ならではの能力を活かす。そのためのティーンへのガイドブック。自分なりのやり方で活動するためのアドバイス。

  • なにかとネガティブなイメージを持たれがちな内向型をポジティブにとらえたメッセージを発してくださることがうれしい。

  • 10代の子向けに書かれた、内向型の人が秘めた力を発揮するための本。親子で読むとよさそう。内容も翻訳もとても読みやすく、具体例もたくさん載っていたのでイメージが湧きやすかった。

    ただ、ビジネスパーソン向けの本として書かれていないので、慌てて買うと残念な気持ちになるかも(私のように……)。

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著者プロフィール

プリンストン大学卒業、ハーバード大学ロースクール修了。ウォール街の弁護士を経て、ライターに転身。『ニューヨーク・タイムズ』『ウォールストリート・ジャーナル』紙、『アトランティック』誌などに寄稿するほか、企業や大学などでコミュニケーション・交渉術の講師を務める。TED2012の”The power of introverts”と題された講演は2500万回以上インターネットで視聴され、ビル・ゲイツお気に入りの講演の一つとして紹介されている。本書は1作目の著書で、すでに40言語に翻訳され、アメリカでミリオンセラーとなった。

「2020年 『内向型人間が無理せず幸せになる唯一の方法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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