マンガで味わう源氏物語 物語の舞台をもっと知るためのフルカラー平安ガイドつき
- Gakken (2023年11月30日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784054069619
作品紹介・あらすじ
マンガで源氏物語のあらすじがわかり、個性豊かな登場人物たちの魅力に触れられる。さらに、豊富なイラストで宮中の華麗な生活を図解した「フルカラー平安ガイド」や、平安時代の常識や物語の背景をより詳しく知るコラムで物語の世界を何倍も楽しめる。
感想・レビュー・書評
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私にとって、なんとなーく内容は知っているけど、全訳を読んだことはないし、高校時代に名作マンガ『あさきゆめみし』は読んだけれど、はっきり言ってよく覚えてない……という『源氏物語』。
本著は、解説部分とマンガがコンパクトにまとまっており、概要をつかむにはうってつけ。
とにかく人間関係を把握するのが難しいのが『源氏物語』のネックだと思うのだけど、適度に人物相関図が差し挟まれるため理解しやすい。
コンプラの厳しい現代では光源氏の振る舞いはいろいろとNGですが、作者の紫式部も光源氏をけして幸せな人物に描いているわけではないのが興味深いです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
大河ドラマ『光る君へ』の影響で購入した一冊。「源氏物語」を全巻読むにはハードルが高いと感じたので、手軽に読める漫画版を選択した。分かりにくい用語には注釈がついていて、そのコマの下に説明書きがしてあったり、適度にコラムや相関図を挟んでくれているので、理解しやすくて読みやすかった。
現代の倫理観において、光源氏の行動はコンプライアンスに引っ掛かることばかりで読んでいて呆れる気持ちになったが、決して幸せな人生を歩むことなくこの世を去ったことを考えると何とも言えない気持ちにもなる。この物語の主役である光源氏とその息子を幸せな人として描かなかった紫式部は興味深い。いつの時代でも人生には紆余曲折あるということか… -
大河ドラマを観ているので源氏物語には興味があったが小説となると読みたい本たくさんあるし、要約した本があればと思っていたら分かりやすく、そして最後まで書いてある漫画を見つける。
光源氏は華やかに散っていくと思っていたが実際は義母の面影、よくよく考えたら生みの親とそっくりとあるのでマザコンだったのか??でも義母をずっと想う光源氏は一途な人だったし、不幸な人生を歩んだ事が知れた。そして子どももあまり華やかに生きていたとは思えないし。今も昔も物語は不幸があって幸せな時期もあるといういつの時代も同じような人生を物語として書いている事も知る。
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日本の歴史をもっと知りたかった。いろんな視点があるけれど、その中の一つが源氏物語。1000年前、紫式部は何を思ってこの物語を書いたのか。
国語が大の苦手で、古典の授業は大っ嫌いだった。関西に長く住んでも、あまり近くに感じれず、宇治十帖がなんたるかもよくわからなかった。
学問ではなく、当時の日本や日本人を知るための物語だと思うと、もっと近いものとして触れられるようになるかもしれない。
歴史も古典も全く得意にはなれなかったけど、ただ、「ここに人がいたんだ」と感じることは大切にしてきた。源氏物語も、そのとき紫式部という人がいたこと、この物語に至る経験をした人が存在していたことを感じられる
重要な物語だ。漫画のような形でも、少し近づけたことがありがたい。