枕草子 増補改訂版 (絵で見てわかるはじめての古典 3巻)

田中貴子 石井正己

• 学研プラス (2020年2月13日発売)

作品紹介・あらすじ

美しい写真やイラストなどのビジュアルと解説で古典を楽しむ『絵で見てわかるはじめての古典』の増補改訂版。新指導要領対応。鋭い観察眼と豊かな感性で自然や宮廷の生活を著した清少納言の『枕草子』を、はじめて古典に接する読者にもわかりやすく解説。

感想・レビュー・書評

[なおなおさんの感想 · 2022年5月1日]

本書もブクログaiさん推しの本。何でだろう？たまには日本の古典に触れなさいってことなのか^^;？
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春はあけぼの。
やうやうしろくなりゆく山ぎは、
すこしあかりて、
紫だちたる雲のほそくたなびきたる。

音読したくなる。きれいな言葉だ。音調も良い。
きれいな写真と絵、そして現代語訳で紹介され、言わんとすることが今、理解できたよう。思わず目を閉じてこの風情を想像した。
素直にきれいだなと思えた。私が大人になったのか。

代表的な文の他、清少納言や貴族の暮らし(衣食住)の紹介、あなたは清少納言と友達になれるか!?チェック、古典で遊ぼう(＝言葉を使ってみよう)のページがあり、勉強になる。
オールカラーの図鑑のような楽しい本。児童書だけれど大人も楽しめる。

「いとをかし」ってきれいな言葉だ。"良い"という意味で、現代風に使うと"いいね！"と同じ。ブクログの"いいね♡"も、「いとをかし」なのだw
「わろし」は、"良くない""悪い""嫌な感じ""かっこ悪い"。「わろし」と声にするとそんなに強い感じではなく、好きな音調かも。

高校時代、古文の授業の影響で、友達と文法無視の古文風の"文"のやり取りをよくした。授業中に周りの者たちの協力でミニ手紙がまわってくるのだ。
「いと眠し」「いとつまらなし」とかw
寝ている子がいると、「○○が寝に入りけり。船漕ぎたる姿、いとおかし(＝可笑しい)」とかw
そんなことも思い出した。

いつか現代語訳で読んでみようかなと思うきっかけになった。

【勉強になったこと】
・「草子」とは、紙を束ねて綴じた現代でいうノートのこと。「草紙」や「双紙」とも書く。(習ったっけ!?)
・自分の好きなもの・嫌いなもの、日常や四季、宮廷社会を書いた。(現代の私たちと通ずるものがあるなぁ)
・清少納言はたくさんの嫌いなものを挙げるので、「言いたい放題の嫌な女」と捉える人もいる。しかし「枕草子」を書いたのは、辛い境遇にあった定子を慕う気持ちから。楽しませたいと思った。また落ちぶれていく定子の華やかだった姿を書き残しておきたいと思ったから。

[ひまわりめろんさん · 2022/05/02]

なおなおさん
こんばんは！

そうなんですよね
ブクログaiたまに凄い変化球投げてくるときありますよね

自分の本棚見返してみて「うーんそんな要素あったかな？」当てにならんな〜なんて思ってたんですが…

たまには自分も乗っかってみようかな

[なおなおさん · 2022/05/02]

ひまわりめろんさん、こんばんは。
コメントをありがとうございます。

そうなんですよ…ブクログの「あなたへのおすすめ」本が、とんでもない変化球を投げてきます。
この前なんかこの私に「孟子」ですよ^^;何でーー？この枕草子だっていきなり飛んできたのに。

あと、私は"絵で分かる○○"とか"マンガで分かる○○"という本を好む影響か、約半分がマンガで占めております^^;
この機会にと思い、「ブクログai(あい)さん推しの本」というタグを立ち上げましたw

ひまわりめろんさんが読まれる本から、どんな本を推してくるんでしょうね…すごく気になります。
もし乗っかりましたら、ぜひレビューしてください。楽しみにしています(^_^)

[☆ベルガモット☆さんの感想 · 2023年4月30日]

なおなおさんの本棚レビューで出会うことができました。ありがとうございます！
色鮮やかなイラストとカラー写真に大文字での説明なので目が悪い私には優しい。
枕草子の概要と、清少納言の特徴がポイントを押さえて説明される。『原文にトライ！声に出して読んでみよう』コーナーは音読すると心地よい。単語チェックの欄もあり意味理解を助けてくれる。きらいなものチェックでは、清少納言とは楽しいクラスメイトになれるらしい？！平安時代背景について、貴族の生活、儀式行事、間取りや暮らしぶりなどが説明。『コラム　トイレはなかった！』は衝撃的。「ひ」と呼ばれるおまるを使い、びょうぶのかげなどで扇で顔をおおって、用を足したそう。トイレ係の女性がふたをして捨てるらしい…
『古典であそぼうコーナー』の十二単の袂を重ね着して襟元や袖口、裾から様々な色が少しずつ見えるようにする「襲」のおしゃれとして、配色を考えるのは楽しそう。平安時代に伝われていた色の名前も素敵。赤朽葉色、黄朽葉色、枯色、支子色、紫苑色、山鳩色、杜若色など

[なおなおさん · 2023/04/30]

ベルガモットさん、こんばんは。
読まれたのですね。なんか私!?の名前をあげてくださり恐縮です(｡>ㅅ<｡)՞՞
ブクログからオススメされたのと、来年の大河ドラマ視聴のために借りて読んだのでした。
オールカラーの楽しい本ですよね。写真も美しく。あの頃の教科書もこんな感じだったらイメージしやすく理解できたのかも…^^;
他のシリーズを読もうと思って忘れていることを思い出しました！ありがとうございます。

[☆ベルガモット☆さん · 2023/04/30]

なおなおさん、コメントありがとうございます！

ほんと、教科書の無味乾燥的な説明だと全く覚えてないです(；ω；)ｳｩｩ
ブグログおすすめって凄いですね！なおなおさんの教養深さ興味の広さを感知されているのでしょうね。来年の大河チェックしていなかったので貴重な情報ありがとうございます♪
他のシリーズも入門編としてよさそうですよね～迷います。

著者プロフィール

国文学者。池坊短期大学国文科専任講師、梅花女子大学文学部助教授、京都精華大学人文学部助教授などを経て、2005 年より甲南大学文学部教授。専門は鎌倉時代から南北朝時代の説話や仏教文学の研究。近著に『中世幻妖　近代人が憧れた時代』。

「2016年 『世阿弥を学び、世阿弥に学ぶ』 で使われていた紹介文から引用しています。」