図説 薩摩の群像 決定版 鎌倉武士から幕末・維新まで時代をかけ抜けた男たち (歴史群像シリーズ)
- 学習研究社 (2008年1月9日発売)


- Amazon.co.jp ・雑誌 (160ページ)
- / ISBN・EAN: 9784056048346
作品紹介・あらすじ
2008年大河ドラマの主人公・篤姫は一族の娘でありながら、島津斉彬の養女とされ、将軍家定の正室として送り込まれた。維新を推し進める薩摩の、幕末から維新にかけての激動の歴史とその裏事情を図説で紹介する。
感想・レビュー・書評
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薩摩の歴史を絵図や写真でわかりやすく解説。鎌倉時代から島津氏オンリーで統治してるので薩摩の歴史は島津の歴史でもある。明治維新で終わっているので昭和まで記載して欲しかった。印象的なのは外城制度(特に知覧麓)と犬追物。ちなみに薩長同盟は桐野氏が軍事同盟説を主張。
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薩摩歴史検定というのがもしあったら(本当にあるかもしれませんが)、そのためのテキストになりえる本です。
鎌倉期の島津氏の成り立ちから明治にいたる薩摩の歴史が平明に豊富な図説とともにまとめられています。
地元の歴史をきちんと知りたい方、観光ガイドとして広く漏れなく歴史をおさらいしたい方、薩摩の歴史にのめり込んでいるマニアの方、全ての方々必読の書です。1900円は安くはありませんが、司馬遼太郎の『飛ぶがごとく』全9巻を読破するよりも、基礎知識を得るためには有意義です。津本陽の『薩南示現流』や『巨眼の男』、海音寺潮五郎の『西郷隆盛』や『寺田屋騒動』などの膨大な歴史小説を読む何十分の一の労力で必要十分な歴史知識が押さえられます。これからはまずこれを読んでから、歴史小説を個別撃破してゆくのがこの分野のセオリーとなる、とまで言っても言い過ぎではないくらいでしょう。
実はこの本、執筆者の一人である調所一郎氏から教えていただいて、出版されてほやほやの今日読むことができたもの。一郎氏は、今週先週と二週にわたり大河ドラマで平幹二朗が演じた調所広郷の直系のご子孫。氏の著書『薩摩拵』のレビューをかつて書かせていただいたことがご縁で知己をえることができた方。偶然大学の同窓生でもあった。
長らく誤解と無知に虐げられていた調所広郷が、平幹二朗の好演により、その功と罪がようやく正しく知らしめられたことを、つい先日慶んだばかり。
「私の先祖である調所広郷は・・・」からはじまる一郎氏の文章に、あらためて胸の熱くなる思いを感じたのは、私ひとりであろうか。
綺羅星のごとく数限りない星が銀河を成す「薩摩の歴史」である。ながらく暗雲に隠されていたひとつの星が天に再び輝いたことを、ひとりでも多くの人たちに喜んでいただきたい。
そして誰しもが、自分だけのひとつの星を見出してもらいたいものだ。
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