- Amazon.co.jp ・雑誌 (140ページ)
- / ISBN・EAN: 9784056101669
作品紹介・あらすじ
数多く生み出された石ノ森ヒーロー・ヒロインを、テレビ化・アニメ化された作品を中心に振り返る、石ノ森章太郎生誕75周年記念企画ムック。石ノ森章太郎が残した貴重な図版や資料とともに、彼の作品の世界観や哲学に迫り、その魅力を明らかにしていく。
感想・レビュー・書評
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忘れた設定を思い出せた
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マンガとテレビの相乗作用は手塚治虫→石森章太郎(なんか石ノ森って「ホテル」以降の名前って気がして…)→永井豪って順番で共振しまくり昭和の一時期をヒーローカンブリア期にしていきました。そのカンブリアの海にどっぷり浸かって成長した世代としては、この表紙だけでメシ食えます、って本です。「仮面ライダー」を始め平山亨プロデューサーによる石森ヒーローテレビ番組の中身は東映時代劇のDNAをパワーとしているコテコテコンテンツだったのだと思いますが、それを「オシャレ」にコーティングしたのが石森章太郎のキャラクターデザインとロマンチシズムだったのだと思います。COMに掲載された「ジュン」なんて詩みたい、と子供心にも。その感覚、009の「まぼろしの犬」でも感じたこと思い出しました。手塚治虫がストーリーの人だとしたら、石森章太郎は詩情の人で、永井豪は破壊の人でそれぞれが昭和の子供が必要としたものだったのでしょう。だから石森作品はストーリーとして収束しないものが多いのかも…ちなみに震災後の石巻の石ノ森萬画館に行ったことがありますが石巻の街が石ノ森キャラクターの優しさをとても必要としている雰囲気を感じました。
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数多く生み出された石ノ森ヒーロー・ヒロインを、テレビ化・アニメ化された作品を中心に振り返る、石ノ森章太郎生誕75周年記念企画ムック。石ノ森章太郎が残した貴重な図版や資料とともに、彼の作品の世界観や哲学に迫り、その魅力を明らかにしていく。
石ノ森章太郎のヒーローが大好きで特撮関係の本はかなりの数持っていますが、これは石ノ森ヒーローの原作マンガや設定資料にスポットを当てた貴重な文献となっていて、知らなかった情報が満載でした。特にサイボーグ009はTV第二期(1979年~)シリーズを観たぐらいで、原作は未完のままということしか知りませんでしたが、原作マンガも順風満帆ではなく、掲載雑誌を転々としたり、ストーリーが難解すぎて連載中断になったりと、波乱に満ちた作品であるとともに、石ノ森章太郎が最も熱い思いを込めて描いたものであるということがよくわかりました。ヒーローものだけでなく、ロボコンや覇悪怒組、不思議コメディシリーズなど多数の作品が紹介されています。まちがいなく永久保存版な一冊です。