小関式 心とカラダのバランス・メソッド (GAKKEN SPORTS BOOKS)

  • 学研パブリッシング (2013年10月29日発売)
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本 ・本 (160ページ) / ISBN・EAN: 9784058001493

作品紹介・あらすじ

人は本来持っているバランス感覚を呼び戻すだけで高いパフォーマンスを発揮できる。数々のトップアスリートを指導するバランストレーナーが提唱するトレーニングの新常識。“ヒモトレ”など本書のメソッドを実践すれば、誰でも必ず動ける体が手に入ります!

感想・レビュー・書評

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  • 体、バランスの捉え方、ストンとハラに落ちる説明に感銘を受ける。
    ヒモトレ、バランスボードにハマっている私に、頭を柔らかくしつつ、理解させてくれる本だ。

  • 重力を感じる為にはバランス感覚というものは非常に大事で、私自身もバランスボードやスラックラインなどのバランス系のエクササイズは身体の使い方を知るうえでとても役立っている。

    この本で書かれている「こころのバランスボード」というのが非常に気になってメーカーにも直接問い合わせたのだが実物を触ったり体験して購入できるところはないということで残念。

    セミナーに参加すれば体験することは出来るそうなのでいつかスケジュールが合えば行ってみようかな。

  • 「よっこいしょ」は歳をとって衰えたから出るのではない。効率的な体の動かし方を発見したから出るのである。


     今後取り入れたいトレーニング。古武術が好きな私はこういうのも好きです。下手な筋トレより学ぶ価値ありと思う。


     トレーニング方法というより、生きる価値観が変わる本な気がする。そういう、根本からトレーニングしていける本。いいよ。

    _____
    p51 「耐える」が目的化してしまう
     スポーツのトレーニングは「積み重ねが大事」という観念が強く根付いてしまっているが、それが弊害にもなる。耐えるトレーニングを重ねると、技術向上で達成感を味わうべきトレーニングが、耐えることで達成感を得るトレーニングになってしまう。
     肝心の技術向上はよりも、続けることの方が大事となってしまう。目的を見失ってはいけない。

    p53 科学に盲信する、非科学的思考
     科学を盲信するあまり、視野が狭くなっている人が多くなっている。
     物理学でも三体問題というものがあり、三つ以上の事象の連関で物事が機能することがあり、それは容易に説明できるものではない。しかし、そういうことがあるということも考えず、論理的に証明できないから眉唾物だと排斥する。
     本当の科学者なら、その事象の効能を最後まで追求するのが正しい。どんなに複雑にかみ合った歯車でも、そのシステムを解き明かすのが科学である。
     スポーツ界の科学は、そういうのを面倒臭がっているだけに思えてならない。科学的でないものは認めないということこそ、非科学である。

    p59 「その日通り」という考え方
     よく「いつも通り頑張る」とか「調子の良い時の自分を出して」という言葉が使われるが、今の自分が前の自分と同じであることはありえない。なのにそういう言葉が使われる。よくないことだと思う。
     本当は、その日の自分の調子の中で、ベストなパフォーマンスを発揮する「その日通り」が最善の考え方である。
     いつも通りや調子の良い時を回顧するのは、自分が過去に囚われている証拠である。
     過去の調子のよかった時を思い出すのは悪いことではないが、その当時と全く同じを再現する必要はない。
     今そこにある自分を色々試しながら、過去を再現するしかないのである。
     囚われてはいけない。  これ仏教だわ。

    p68 なでしこJAPANのW杯の感情
     2011年にW杯で優勝するまで女子サッカーは完全にマイナースポーツで、遠征費は後払いだったり、兼業サッカー選手が当然だったし、劣悪な環境でサッカーしていた。そういう人たちがW杯で抱いていた感情は「まだこの場所でプレーしたい!」という純粋にサッカーを求める感情だった。
     常勝を義務付けられていたわけでもなく、絶対に負けられない戦いがそこにあったわけでもない。無駄に「重い思い」を背負わなかったから、のびのびとしたプレーができたのだろう。
     スポーツでもなんでも「重い思い」には気を付けなければいけない。
     試合をしている時点で「勝つ」ためにプレーするという思いは持っているはず。そこに「勝たなくてはならない」「良い内容で勝つ」など精神的な重しを背負うことで、プレーに制限が出てしまう。
     思いすぎは、ベストコンディションを作れないということを知るべきである。

    p69 流れ
     「この良い感覚はどうすれば続けられるでしょう」と聞かれて「良いものも悪いものも流してしまうことでしょうね」と小関さんは答えた。
     川の流れは流れ続けるから清流であり続ける。流れを止めれば、水の中の汚れがたまり、水が腐っていく。
     大事なのは「良いものを止める」ではなく「流れ続けて良し悪しのどちらともうまく付き合っていくことである」
     これも仏教だろ。

    p71 引退に対する考え方
     元なでしこジャパンのGK山郷のぞみは言う。「バランスボードに出会って考え方が変わった。それまでは試合に出続けることやレギュラーを奪い返すといったことに囚われてトレーニングをしていた。そうすると、ヘンに力んだり、プレーにむらが出来たりしていた。けれど今は違う。自分は常に最善の準備をしておくから、好きなタイミングで使ってくれればいい、という考え方に変わって、逆にのびのびやれるようになった。今は試合相手やライバルを意識してサッカーをしていない。自分のプレーにだけ集中し追及できている。だから、自分ができると思う限り現役を続けていく気でいる。若手が~とか、周りの影響は関係ないと思えている。」
     これ、イチさんも言ってそう。

    p77 転ぶつもりで
     「転ばないようにするためにはどうすればよいか」の答え。
     「滑るつもりで歩く」である。転ばないように歩けば、転んだ時の対応がおろそかになる。もともと滑るつもりでいれば、バランスを崩してもすばやく体を立て直せる。結局、転ばないで済む。
     転ぶのは、転んだ時の準備を怠っているからである。「転ばないようにバランスをとる」ではなく「転んでもいいようにバランスをとる」のが良い考え方である。

    p81 つい
     「つい○○してしまう」という表現はあまり良い意味では使われないが、体の機能上では良い意味の副詞である。「つい体が動いてしまった」というのは、体の動きの中でも最高のパフォーマンスである。
     このように言葉の捉え方を変えると体の動きが変わったりする。
     「上げる」のか「上がる」のかどちらの意識で体を動かすかで、人体の感覚は大きく変わる。

    p84 声出しの意味
     「それっ」とか「よっこいしょ」とか、つい出てしまう声は悪いことではない。むしろ、それを出した方が体を動かしやすいと、体が気がついたということである。
     声を出すことで、途切れることのない流れが生まれ、理想的な動きに近づくのである。
     息を止めれば無駄な力みが生まれるし、声があればリズムに乗って体を動かせる。声は体の道しるべになるのである。

    p90 眼
     ビジョントレーニングでパフォーマンスが大きく変わる。サッカーなどはボールが来てから頭で考えていては遅すぎる。パッと見た瞬間に無意識にどのように動き出せるかが大事なのである。そのために目の動きがすごく大事。
     ビジョントレーニングは興味津々、勉強もできるようになるらしい。

    ______

     ひもトレ良さそうである。あえて体に制限をかけることで、一部に頼らない、全体を使った体の動きが生まれるというのは素晴らしい。

     バランスボードは自作してみたいと思います。バランス下駄も自作したい。

  • バランスボードがほしくなりました。身体のちょっとした使い方に、気持ちが向くようになる本です。

  • たいへんに興味深い本。
    さっそく、ひもトレーニングから始めてみた。
    バランスボードの使い方もたいへんによくわかる。
    オススメです!

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著者プロフィール

1973年、山形県生まれ。1999年から始めた〝ボディバランスボード〟の開発・製作・販売をきっかけに多くのオリンピック選手、プロスポーツ選手に接する中で、身体全体のバランスの重要さに気づき指導を開始。その身体全体を見つめた独自の指導は、多くのトップアスリートたちから厚い信頼を得て、現在は日本全国で指導、講演、講習会活動を行なっている。平成22〜25年度オリンピック強化委員(マネジメントスタッフ)、著書『新装改訂版ヒモトレ』『ヒモトレ革命』(甲野善紀と共著)『ヒモトレ入門』など。

「2020年 『ヒモトレ介護術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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