歳時記おしながき 絵で楽しむ、四季を味わう

  • 学研 (2016年11月15日発売)
3.64
  • (2)
  • (5)
  • (3)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 46
感想 : 4
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (176ページ) / ISBN・EAN: 9784058005750

作品紹介・あらすじ

移りゆく自然と人の暮らしが織りなす二十四節気七十二候。そして、その自然と暮らしを最も身近に直結させるのが、食べものです。一年をめぐる季語を経糸に、それぞれの行事や季節に合わせた料理のお品書きを緯糸に、にっぽんの四季を綴ります。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 行【ゆく】春のさかひのうらの桜鯛あかぬかたみにけふや引らん
     藤原為家

     暦では、今日は春の訪れを告げる「啓蟄」。北国ではさほど実感が湧かないけれど、この時期、婚姻色である桜色が美しい真ダイは、「桜鯛」と呼ばれ、鎌倉時代から愛されていたそうだ。

     掲出歌も鎌倉時代の和歌で、「さかひのうら」は「堺の浦」を指す。現在で言う大阪府堺市の港だが、当時はタイの名産地として知られ、漁港史の研究でも、この和歌が重要な史料となっているという。

     近刊の平野恵理子著「歳時記おしながき」は、副題に「絵で楽しむ、四季を味わう」とあるように、季節のグルメがフルカラーの自筆イラストで描かれ、食欲が刺激される話題書。料理にまつわる和歌や俳句を楽しみつつ、エッセーふうの旬の料理レシピも、ついつい再現したくなる。

     では、本書から「鯛ごはん」のコツを。まず、だし昆布はハガキ半分くらいの大きさのものを用意。真ダイはあらかじめ塩焼きにするが、その際、少々焦げ目をつけるのがポイントだとか。無理に尾かしらつきにこだわることはなく、切り身でも十分というアドバイスもうれしい。そして、なるべく土鍋で炊き上げるのがポイントだ。

     さて、意外にも、海外では真ダイは不評という記述に驚かされる。

     たとえばフランスでは「貪欲な下魚」と呼ばれ、イギリスにいたっては「ドッグフィッシュ」と呼ばれて嫌われているのだとか。赤いウロコの魚を食べる習慣がないそうだが、ところ変われば何とやら。
    (2017年3月5日掲載)

  • 【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
    https://opc.kinjo-u.ac.jp/

全2件中 1 - 2件を表示

著者プロフィール

【著者】
平野恵理子
一九六一年、静岡県生まれ、横浜育ち。イラストレーター、エッセイスト。山歩きや旅、暮らしについてのイラストとエッセイの作品が多数ある。著書に『五十八歳、山の家で猫と暮らす』(文春文庫)、『わたしはドレミ』『六十一歳、免許をとって山暮らし』(いずれも亜紀書房)、『こんな、季節の味ばなし』(天夢人)、『庭のない園芸家』(晶文社)、『きもの、着ようよ!』(筑摩書房)、『散歩の気分で山歩き』『私の東京散歩術』(ともに山と溪谷社)、『平野恵理子の身辺雑貨』(中央公論新社)、『新装版 にっぽんの歳時記ずかん』(幻冬舎)、『歳時記おしながき』(学研プラス)、『草木愛しや 花の折々』(三月書房)、『手づくり二十四節気』(ハーパーコリンズ・ジャパン)など。絵本・児童書に『きょうはなんの記念日? 366日じてん』(偕成社)、『ごはん』(福音館書店)、『和菓子の絵本』(あすなろ書房)など。

「2025年 『新装版 あのころ、うちのテレビは白黒だった』 で使われていた紹介文から引用しています。」

平野恵理子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×