- 学研 (2016年11月15日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (176ページ) / ISBN・EAN: 9784058005750
作品紹介・あらすじ
移りゆく自然と人の暮らしが織りなす二十四節気七十二候。そして、その自然と暮らしを最も身近に直結させるのが、食べものです。一年をめぐる季語を経糸に、それぞれの行事や季節に合わせた料理のお品書きを緯糸に、にっぽんの四季を綴ります。
感想・レビュー・書評
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行【ゆく】春のさかひのうらの桜鯛あかぬかたみにけふや引らん
藤原為家
暦では、今日は春の訪れを告げる「啓蟄」。北国ではさほど実感が湧かないけれど、この時期、婚姻色である桜色が美しい真ダイは、「桜鯛」と呼ばれ、鎌倉時代から愛されていたそうだ。
掲出歌も鎌倉時代の和歌で、「さかひのうら」は「堺の浦」を指す。現在で言う大阪府堺市の港だが、当時はタイの名産地として知られ、漁港史の研究でも、この和歌が重要な史料となっているという。
近刊の平野恵理子著「歳時記おしながき」は、副題に「絵で楽しむ、四季を味わう」とあるように、季節のグルメがフルカラーの自筆イラストで描かれ、食欲が刺激される話題書。料理にまつわる和歌や俳句を楽しみつつ、エッセーふうの旬の料理レシピも、ついつい再現したくなる。
では、本書から「鯛ごはん」のコツを。まず、だし昆布はハガキ半分くらいの大きさのものを用意。真ダイはあらかじめ塩焼きにするが、その際、少々焦げ目をつけるのがポイントだとか。無理に尾かしらつきにこだわることはなく、切り身でも十分というアドバイスもうれしい。そして、なるべく土鍋で炊き上げるのがポイントだ。
さて、意外にも、海外では真ダイは不評という記述に驚かされる。
たとえばフランスでは「貪欲な下魚」と呼ばれ、イギリスにいたっては「ドッグフィッシュ」と呼ばれて嫌われているのだとか。赤いウロコの魚を食べる習慣がないそうだが、ところ変われば何とやら。
(2017年3月5日掲載)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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著者プロフィール
平野恵理子の作品
