発達障害の子どもの「できる」を増やす提案・交渉型アプローチ 叱らないけど譲らない支援 (ヒューマンケアブックス)

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  • 学研プラス (2017年8月31日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (168ページ) / ISBN・EAN: 9784058008195

作品紹介・あらすじ

「自主的にやるようになった」「子どもが落ち着いた」と大好評!

学習上・生活上で困難を抱えている子どもの問題行動、不登校、場面緘黙、情動コントロール、極端な思考の偏りなどに有効な手法を事例や漫画とともに解説します。

「やりたくない」「できない」という子どもに対して、「叱ってでもやらせる」「脅してやらせる」「ご褒美をちらつかせてその場だけはやらせる」「あきらめて放っておく」ということを繰り返していませんか?
それらは、結果的に子どものストレスとなり、できない状況を続けて、やる気を失わせてしまうことになります。

「提案・交渉型アプローチ」は、子どもが「やりたくない」「できない」「どうしていいか分からない」というときに、気持ちに寄り添いながら問題解決に向けたいくつかの方法を「提案」し、「交渉」することで、自己選択と自己決定で成功体験を積ませていきます。
それによって子どもの自尊感情・自己効力感などが育っていく非常に有効な手法です。
子ども自身が「もっとできるかな」「もっとやりたい」と思えるようになります。

【目次(一部抜粋)】

第1章 提案・交渉型アプローチとは
●発達障害の二次障害と合理的配慮
発達障害だと二次障害は起こるのか?/合理的配慮の提供~「平等な対応」から「公平な対応」へ
●子どもへのかかわり方
よく目にする3つのアプローチ/よいかかわり方に共通して見られる2つの因子
●提案・交渉型アプローチを成立させるためのポイント
子どもの行き詰まり感を理解し、共感する/子どもの心の中にあって、うまく言語化できない本当の気持ちや考えを引き出すこと/提案と交渉を進めるのは教師や保護者。でも、選択と決定権は子どもにあり
●ストレス対処過程と提案・交渉型アプローチ
発達障害のある子どもが抱えるストレス/ストレス対処過程からみた提案・交渉型アプローチ/ストレッサーに対して、あきらめる状態(不快状態)が続くことはとても危険/ストレスマネージメントの力を育てる提案・交渉型アプローチ

第2章 事例でわかる提案・交渉のプロセス
集団活動に参加することを拒否するA君/学校で話せるようになった場面かん黙のBさん/「分かっているけどできない」という葛藤を抱えるC君/すべての学習活動に参加できるようになったDさん/登校しぶり・学習意欲の低下が改善されたLDのEさん/バスに乗れるようになったアスペルガー症候群のFさん/相談する力と自分で解決する方法を身につけたGさん/負の感情が整理できずに自分の殻に閉じこもるHさん/6年間のひきこもり生活を克服して進学したJ君

第3章 提案・交渉を行う際のQ&A
提案・交渉のテーブルに着くことが困難な場合/自己選択・自己決定したにもかかわらず投げ出してしまう場合/教育活動に参加できない場合/選択肢のメリット・デメリットを伝える効果/提案・交渉する教師の心構え

感想・レビュー・書評

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  • 息子は小学6年でこの本の例に出てくるようなつまづきをして不登校気味になり、中学一年の半ばに発達診断を受けて発達支援学級に転籍。たまたまこの支援学級が古くから開級していて実績があったためこれに近い指導法をしてもらえているようで、今では毎日学校に通えている。なのでうちの場合は運良くこのアプローチ法が適用されたという感じなのでいざこれを学校側に求めるとなると忙しい先生達にはなかなか難しいと思う。これを読まれる教育者の方には参考にしていただけると嬉しいけれど、保護者の方はまず家庭で実践してみてほしい。わかりやすく書いてあるけれどやってみるとさじ加減が難しいです。

  • 目新しい知識ではなく
    今まで特別支援教育でやってきた事の裏付けを貰った感じがする
    そして、提案・交渉をは「その子の困り感や躓きの分析ができてこそ」の話
    それがないまま提案や交渉をしても上手くいかないと思う

  • しない選択も次の一歩を踏み出す大事な選択。

  • 「叱らないが、譲らない」
    これは理想的。と本を手に取ったが、想像力が豊かでないと、この本に載っているような提案はできないな。原因をさぐる際の手助けも想像力がないと難しい。
    グレーゾーンの子は支援級も通級も入れないことが多い。普通級の先生にこの対応を求めるのは厳しい。せめて保護者が子の代弁者であるために、いまの私には日頃からの観察・傾聴が必要だなと感じた。

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著者プロフィール

養護学校、小学校教諭、国立特殊教育総合研究所研究員を経て、和歌山大学大学院教育学研究科教授

「2017年 『発達障害の子どもの「できる」を増やす提案・交渉型アプローチ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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