W08 世界のすごい巨像-巨仏・巨神・巨人。一度は訪れたい愛すべき巨大造形を解説 (地球の歩き方W)
- 学研プラス (2021年8月12日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
- / ISBN・EAN: 9784058016657
作品紹介・あらすじ
旅先で突如としてあらわれ、旅行者を刮目させる巨大な建造物・巨像。人々の想いや国の歴史が形になったこの魅力的な建築を通して見えてくる世界をご紹介。実際にその場所にいくまでのアクセスや周囲の観光情報、雑学コラムまで集めた初めての巨像本です!
感想・レビュー・書評
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そりゃそうだよね。岡山空港からもとうとう1年以上、外国へ飛行機は飛び立っていない。私も行きたいとは思っているけど、計画の目処が立たないのに「地球の歩き方」の最新号は買わない。
というわけで、「旅の図鑑シリーズ」は、今年次々と作成された。この会社が潰れると実際困るので、応援はしたい。でも、忖度できないのが私の性格‥‥。
目の付け所は悪くはない。
私も「アメトーク」をリアルタイムで観ていて、あ、コレ読みたい!と思って、その場で図書館に予約したのである(^ ^;)。
でもざっと眺めて、巨像目当ての旅は私はすまいと思った。林立する殆どの巨像は、権力者や財界の威厳発揚のための道具でしかない。殆どが19世紀から始まっている。まぁ日本の美術品として最高峰の鎌倉仏像にしても、財力と技術さえ有れば巨像を作りたかったんだろうなと思えば、人間の業(ごう)と思えなくもない。それを直に観て確かめる、という旅もあり得るのかもしれないが、残された人生旅時間(コロナで2年間も潰された)を考えるとパスしたい。※イスラム圏は、マホメットが偶像化を禁止しているので、一切無いそう。それはそれで、面白い。
最古の巨像はエジプトのスフィンクス(BC2500)であるが、その次にエジプトに「メムノンの巨像」(BC1386-1353)という為政者の坐像があった。コレは多分機会は来ないけど観てみたい。それこそ、3400年前の人間の業を感じてみたい。
殆どが、神様ならびに為政者、または伝説の英雄、或いは自由の女神等の「象徴的人物」なのであるが、実は「幻獣」も幾つか建てられている。
大きいのはインドの2体の猿の顔をしたハヌマーン像(32-33m)。
タイには完全に象のお姿の神様ガネーシャ(16m)。パヤーカンカーク像は、博物館の建物がカエル像。何れも神様なので、幻獣と言えないかもしれないけど‥‥。
日本は中国、インドに次ぐ巨像大国らしい。
それに相応しい、何処にもいない「幻獣」がいた。
横浜山の下公園の「RX78-F00ガンダム」(18m2020年竣工)と神戸市新長田地域の「鉄人28号」(15.3m 2009年竣工)である。ロボットが巨像になっているのは、日本だけではないだろうか?実は岡山県内道の駅にもつい最近ミニガンダム(と言っても大きいけど)がいた。
巨像は小さくなればなるほど、人々の願いがよく見えて面白い。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
今年最後の読み終わった本はこの一冊でした。
巨像、巨仏、巨神、巨人。
どうやって造られたのかがとても気になる。
どれもみな迫力があり、綺麗だ。
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世界各地に存在する様々な巨像142を紹介。
巨像の世界へようこそ 巨像のある絶景 巨像の基礎知識
巨像から見る世界の歴史 失われた巨像 神話の中の巨像
付録:並べてみました世界の巨像ベスト30
付録:付録:巨像巡りで世界一周
建設中の巨像 巨像に人気のモデル
アジアの巨像 南北アメリカの巨像 ヨーロッパの巨像
オセアニアの巨像 アフリカの巨像 日本の巨像
コラム、さくいん有り。
旅の図鑑シリーズということで、今まで蓄積された情報を
活かしての出版だと思います。だからこそのユニークな内容。
宗教関係や神話、伝説の人物等の巨像が多いこと。
国によって、同じ仏像でも描き方が異なること。
偶像崇拝の行われないイスラム圏には皆無なこと。
見どころと見学方法、アクセス、SPECとして巨像のデータ、
大きさが比較出来るスケール君があるのも、良い。
ただ、どういう基準で巨像を選んだかが不明だし、
紹介されても画像が無い・・・媽祖像や千手千眼観音見たかったな。
国別ではない掲載がごった煮な感じがするし。
東大寺の大仏が紹介されていないのも不明。
ぶっ倒れて入園不可の場所にあった秦始皇帝像があるなら、
淡路島の世界平和大観音像が載ってないのは、何故?
ま~最近解体しちゃいましたけど・・・かなり大変だったみたい。
それでも知識としては面白かったです。
日本も巨像大国・・・思えばガンダムも巨像ですね♪ -
本当の意味での読了は、142体全ての巨像を訪れたらなのかもしれないが、一応、全部読み、Googleマップにピンを刺し終わったので、読了。
巨像の歴史が意外と浅いことが分かった。スフィンクスのみがすこぶる昔だが、それ以外は、ほとんど80年代から今年までに作られている。巨像をまとめた書籍がほとんどなかったのも納得。10年前ほどに廃墟ブームがあったが、ちょうど今、アツいのが巨像なのだ。
中国とインドが2大巨像国で、日本も実はその次くらいに巨像国と言えるというのはびっくりした。牛久大仏は世界で3番目に大きい巨像だし、50m越えの巨像もザラにある。確かに、世界のページを見てても50m越えは少ない。スフィンクスは20mしかない。
中国の巨像の多くはここ数年で国家AAAAA級旅遊景区内に建てられてるらしく、中国の豊かさを感じた。仏教国やキリスト教国の巨像は、求められて作られてる分、有意義だけど、中国の観光地に作られた巨像や、日本のバブル期に作られた巨像は、馬鹿らしくていい。新しく盛りあがってきたジャンルな分、維持問題が気になる。崇拝対象なら整備されるだろうが、富の象徴的な巨像は整備されなさそう。大きさに年季がプラスされて、凄みを帯びた、第二次巨像ブームを期待している反面、脆い文化だとも思う。
巨像をピンで刺していく作業をしている時、ストリートビューに映っている地元の人達を見て、「巨像のふもとに住む」ことがどれくらい人格形成に影響するのだろうと考えた。 -
2022年1冊目。
年に2回の海外逃亡(旅行)を楽しみに生きていたのに、かれこれ2年以上、封印中です。
つまり、地球の歩き方を買わなくなってからしばらく経つことを意味するわけで、旅の図鑑シリーズなるものが発行されていることも知りませんでした。
個人的には、仏像や神像よりも、偉人や象徴の巨像が興味深いと感じました。
また、オセアニアの巨像がユニークで、とても面白いと思いました。
ディープなガイドブックを期待している人には物足りないであろう、ライトな読み物ではあるけれども、逆にそれが良かったりします。
気軽に世界を旅した気持ちになれました。 -
<目次>
第1章 アジアの巨像
第2章 南北アメリカの巨像
第3章 ヨーロッパの巨像
第4章 オセアニアの巨像
第5章 アフリカの巨像
第6章 日本の巨像
<内容>
『地球の歩き方』といえば、旅のガイドブックとして有名だが、コロナで海外旅行ができない状況では、売り上げも下がるのは当たり前だ。そこで今までの現地取材のノウハウを生かして「旅の図鑑」シリーズが生まれ、結構な売り上げだと聞く。その1冊が「世界のすごい巨像」だ。銅像好きとして、目を通す必要があると思い、購読した。まあまあかな?巨像はアジアが多いようだ。仏像や中国の三国志メンバーなど(荊州の関羽像は、この本に書いてある通り、違法建築らしく、廃棄が決まったようだが…)。まあ、ニューヨークの自由の女神や、ガラパゴスのモアイ、エジプトのスフィンクスまで載っているのはご愛嬌⁈日本は奈良の大仏は載らず、鎌倉の大仏(本当は阿弥陀仏)は載っているのは、許可の問題か? -
タイトル通りの本。
参考にはなります。
ページ数の関係から、歩き方らしい所在地へ行く方法が書かれていないのは残念。 -
2024年8月11日読了。世界各地で屹立する「巨像」たちの写真と見どころ、来歴などをまとめた「地球の歩き方」の特集本。「デカいものを作りたい!」「デカいものを見上げて感動したい!」というのは人類の本能なのか、とにかく馬鹿みたいにデカい、役に立たない巨像たちが世界各地にいくつも建っているということが、大仏の国の人間として改めて実に興味深い。最も多い像がキリストやブッダ、シヴァ神などの宗教的な像であること(これは当然か)、偶像崇拝を禁じているイスラム圏には巨像が少ないこと、共産主義・社会主義の国家では独裁者などの像が作られがちなこと、オーストラリアにはなぜか動物の巨像が多いこと、など面白いトリビアも多く楽しめた。巨像、見に行きたい。