沖田総司: 六月は真紅の薔薇 (下巻) (学研M文庫 み 7-3)

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  • Amazon.co.jp ・本 (385ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784059001386

感想・レビュー・書評

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  • 沖田総司の視点からみた小説。




    あとがきが興味深く心に響いたので引用する。


    『総司がこんにちなおわれわれに爽やかな印象をあたえるのは、彼が常に政治とか権力とかを超越してその短い生を生きたからに違いない。なにしろ、幕府、反幕府をとわず、当時の青年で、政治的な野心を持たぬ者はいなかった。志士の志は、政治への志であった。
    近藤や土方にしても、その例外であった。それを思えば、総司は例外だった。筆者がこの長い物語で描こうとこころみたのも、それである。青春とはそういうものだと思っている。』

  • ■沖田総司という二十五歳で病死した若者は、武闘集団である新選組のなかで、なぜか血の臭いを感じさせない不思議な存在である。胸を病んでの死という最期が用意されていたからであろう……。沖田という若者を通して幕末の熱き青春群像を描く!

    ■■沖田総司の一人称で綴られた上下巻の物語。ここの沖田はあまり人斬りを好まない。京での日々に違和感を感じ、副長のやることに疑問を持ち、恋をして恋を失い、死を見つめ、苦悩や葛藤する沖田さんがいます。優しく儚い。
    沖田総司像も作者によってずいぶんと違う。この沖田さんはあまり好きではない。真っ白すぎてむしろ眩しい。悩みすぎるのも言い訳と同じに思えてしまうのかもな。土方さんがかなり沖田さんを可愛がってました。

  • 上巻の方が勢いがあって面白かった気がする。下巻は時間の流れもはやくて、全体的に悲しい。
    2010/6/10

  • (2004.09.22読了)(2004.07.02購入)
    副題「六月は真紅の薔薇」
    (「BOOK」データベースより)amazon
    混成浪士隊の分裂は早く、清河八郎は去り、やがて横暴を極めた芹沢鴨も、近藤勇の命で斬られた。殺戮が日常化するにつれ、総司の天稟の剣技は冴え、一方、新選組内には殺伐の風も吹き始めた。愛人おあいを冒した労咳は総司の頑健な肉体をも蝕み、ついに池田屋での乱刃の中で喀血、時代は総司を置き去りにしはじめる…。若き剣客・沖田総司の眼から時代の激浪を見つめた歴史長篇完結篇。

  • 物語としては面白く読んだのだが、桂との件や労咳の原因とか随所に違和感が残るというかなんというか。…いや、もう理想の沖田総司像を持ってる私がキモいね、ってことで全然構わないです。

  • 嫌いじゃないよ

  • そんな感じで下巻もよかったです。
    土方さんと沖田さんの、兄弟のような関係がとても好きです。それにしても土方さんを筆頭に皆沖田さんには甘いというか一目置いている感じがおもしろいです。沖田さんって憎めないタイプだったのかな…。

    ラストはなんかよく覚えていません。戦が始まって誰かが死ぬのかと思うとゆったり読んでもいられませんでした。

    全編通して思ったこと…もっと歴史勉強しとくんだった!!!(−−)

  • 彼はいつも笑みをたたえて、そこに佇む。。

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著者プロフィール

一九三一年東京生まれ。横浜国立大学経済学部を卒業後、読売新聞社を経て作家生活に。六七年『風塵地帯』で日本推理作家協会賞を、六八年「聖少女」で直木賞を受賞する。推理・サスペンス小説、スパイ小説、歴史小説、伝記小説など広範囲なジャンルで硬筆な筆をふるう。

「2019年 『ガラスの階段 特捜検事 新編集版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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