捕虜: 誰も書かなかった第二次大戦ドイツ人虜囚の末路 (学研M文庫 カ 1-7)

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  • Amazon.co.jp ・本 (670ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784059012030

作品紹介・あらすじ

Uボート乗員の"狼"たち、アフリカ軍団の精鋭、ルフトヴァッフェの撃墜王、そして年端もいかぬ少年兵たち…第二次大戦において、1100万に及ぶ元ドイツ軍人は連合軍の捕虜となり、酷寒のロシアからアフリカの荒野まで、世界各地に設けられた収容所に押し込められた。そして、ある者は地獄のような飢餓と拷問の中に命を落とし、ある者は祖国をめざして大脱走を企てた。敗戦国の将兵が辿る運命を生々しく再現する、パウル・カレルの知られざる最高傑作。

感想・レビュー・書評

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  • 以前から登録していたが本が厚くて、テーマが暗かったので読まなかったが、今回に機会があり、読み始めた。初めのほうは、イギリス、アメリカで捕虜となったドイツ人が地元の女性と結婚したとか、仲良くなり戦後も解放されても、地元に移住したとか明るい話題で、よかったが、本を読み進むにつれて、捕虜が1200万も戦後かなりの期間、無償で、働かせられ、賠償金以上に支払ったのではないかと思えてくる。本も後になると暗くなるが、ドイツのロシア兵の捕虜収容所では、死亡率が60%と破壊的で、ロシアのドイツ兵捕虜収容所が死亡率30%で、それ以上である。また、ドイツ捕虜がモスクワ行進をさせられたときは、反感というよりは、同情を寄せられて、ロシア女性のやさしさには、感動させられたと書かれていた。また、西側に投降し特にルール包囲陣の包囲の後は、鉄条網で囲まれた野原に収容されたなど、まるで、家畜並みの扱いを受けていて、また、餓死する人もいたみたいである。ドイツは、そのドイツ人一人一人が捕虜の無償労働という形で、相手に何年も支払ったということである。なお、赤十字の捕虜規定では、捕虜の労働は、厳しく制約があったと思うが、それも、ほとんど役に立たない。戦争で、捕虜になると捕虜規定など、効果がないとわかりました。

  • 第二次大戦のドイツ軍捕虜の運命と、そして多分裏テーマとして、ドイツ軍捕虜をどう遇するかで、第二次大戦の勝者の民族性や彼らが外敵とどう戦ってきたかを描写するノンフィクション。

    ソ連の収容所から勝手に自分の家まで帰ってしまったヘルマン・ビーラー大尉の変態力は、感動を通り越して萌えた。

  • エグい

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