小西行長 (学研M文庫 も 2-6)

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  • Amazon.co.jp ・本 (314ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784059012603

作品紹介・あらすじ

堺の商人から宇喜多家に仕え、さらに豊臣秀吉に仕えることになった異色の武将・小西行長。キリシタンゆえの苦悩、文禄・慶長の役での活躍、石田三成との友情や加藤清正との確執、そして西軍に身を投じ関ヶ原に散ったその生涯を、実証歴史作家の著者が、あますところなく伝える。

感想・レビュー・書評

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  • 9784059012603 314p 2010・4・27 初版

  • 小説と思って読んでみたが、実態は小説と歴史検証的な内容の半々といったところだった。

    ただ、小西行長という"武将"について、出自を含めて知らないことが多かったので、個人的には非常に楽しめた。

    特に、宇喜多家との関係や商人出身でありかつキリシタン大名であるという側面については非常に興味を持って読んだ。

    個人的には、恩顧だなんやかんや言っておいて、最終的には豊臣家を裏切って自らの領地確保を優先する加藤清正や福島正則が嫌いなので、徳川有利と商人としての才能で気付きつつ、恩顧と義理のために西軍についた行長は良い人だなと感じた。

    しかし、さすがに文禄の役での大敗と、それを3奉行にごまかしてもらったところあたりは、加藤や福島が激怒してもしょうがないかなとも感じた。

  • さすがの森本さん、とても第三者的で冷静な文面。主人公にも容赦ない評論が清々しくすらある。でもやっぱり物語として楽しむ本ではないです。

  • 「小西行長について知りたいので、とりあえず……」
    とお考えの方にこの本はお薦めしたくありません。

    著者は「実証歴史作家」を自任しているとわざわざ前記から主張しているので、そのレベルとしては★0~1。
    そうでなかったら、出版してくれたことに感謝して★2~3ってとこでしょうか。

    「実証」?
    あることについて複数の説があるにもかかわらず、ひとつの説だけを取り上げて、唯一の史実であるかのごとく述べる。
    「史料にはこう書かれているが、実は違う。こうである」と完全否定しておいてその根拠は示さない。
    などなど。
    小西行長に興味を持って1年足らずの私でも、素直にうなずけない点がたくさん。

    「作家」?
    小説と呼べるほどの創作性、面白味も無い。
    特別オリジナリティも感じられないどころか、その表現はあの本で見ましたよ?
    更に言葉選びすらも、たとえば秀家のことを『宇喜多の御曹司』と呼んだり。わざわざそんな語弊のある単語を選ぶ意味がわからない。

    何より、行長を持ち上げたり蔑んだりの差が激しく、著者の一貫した小西行長像が伝わってこない。
    その都度、その章で参照した史料をコピペしているだけのような印象。
    史料を集めたはいいけれど独自の解釈をできるほど理解できてないのかな。

    素人の私には初耳の資料もあったので、今後の参考にはさせていただきます。
    いっそのこと、集めた史料のリストとそれぞれの概要だけまとめて、『小西行長史料索引』として作ってくれていたら★★★★★だったかも?

  • 文字も大きめで読みやすいです。
    が、そこはかとなく既視感が…

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著者プロフィール

1926年愛媛県生まれ。九州大学法学部卒業。実証歴史作家。第2回歴史群像大賞受賞。
著書は『白楊樹の墓標 満蒙開拓青少年義勇軍の記録』(原書房)、『台湾の開祖 国性爺鄭成功』(国書刊行会)、『放浪武者 水野勝成』(洋泉社)、『南蛮キリシタン女医明石レジーナ』『ルイス・デ・アルメイダ』(以上、聖母の騎士社)、『村上水軍全史』『源平海の合戦』『岩柳佐々木小次郎』『白拍子静御前』『毛利元就』(以上、新人物往来社)、『小西行長』『明石掃部』『細川幽斎』『村上水軍興亡史』『宮本武蔵を歩く』『厳島の戦い』(以上、学研M文庫)など60冊以上。

「2019年 『近代国家日本の光芒』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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