- Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
- / ISBN・EAN: 9784059012702
感想・レビュー・書評
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近衛龍春さんの佐竹義重は、内容が薄くて遠回しに語られていて、あんまりだったので、こっちを買いました。 率直に読んでいて、佐竹義重と義宣親子は坂東武士に生きた武将であることが理解できました。
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名前だけは聞いたことがあったけどほとんどどんな武将か知らなかった佐竹親子について、人柄的な面も含めて楽しく理解できた気がします。
他の武将と異なり、○○の戦いと言った感じで、佐竹親子を特徴づける合戦はありませんが、北条、上杉、伊達と言った周りの強豪を相手に物おじせず領土を守りぬく義重の器量、秀吉や家康との関係で理と利に悩む義宣と、目立たないながらも明らかに有能であった2人の武将の人生を楽しめました。 -
佐竹の小説で気になるのは太田資正の扱いですが、この物語では資正と犬にまつわる話がいくつか登場し、また彼の生き方そのものも義重に影響を与えており、思わずにやりとしました。ただ、小田原征伐での資正と秀吉とのやり取りには不満でしたが。
そして主人公の佐竹義重はというと、鬼義重の異名のごとく戦場での勇猛な描写が目を引きます。一方で配下の諸将の扱いに配慮しているところは、必ずしも主君―家臣の関係ではなかった佐竹氏の常陸支配の難しさを感じました。義重は比較的若くに隠居したため息子の義宣の代になっても影響力があり、この小説でも隠居後の義重が義宣を見守るといった姿が印象に残りました。
読了日 2011年4月