女殺油地獄 (学研M文庫)

  • 学習研究社 (2002年4月9日発売)
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本 ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784059020646

作品紹介・あらすじ

「女殺油地獄」「心中天の網島」「堀川波鼓」など、近松門左衛門の名作5作品を劇作家田中澄江が読み解く本。元禄~享保の時代、上方で大ブームを巻き起こした人形浄瑠璃と歌舞伎、なかでも「情死の美学」を追求した諸作品は読み応えがある。

感想・レビュー・書評

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  • 近松門左衛門
    女殺油地獄

    心中天の網島 しんじゅうてんのあみしま

    舞台は大阪の北の歓楽街、曽根崎新地。
    紙屋の治兵衛は妻も子もおり夫婦仲も悪くはないが遊女の小春に溺れ、
    叔母、兄の孫右衛門、妻のおさんが必死で止めようとするが治兵衛は最後に小春と心中してしまう。

    女殺油地獄 おんなごろしあぶらのじごく

    大阪本天満町の豊島屋七左衛門の妻お吉は筋向かいの河内屋の与兵衛に遊ぶ金を無心され殺される。

    国性爺合戦 こくせんやかっせん

    韃靼に滅ぼされた明の亡命者鄭芝龍と平戸の日本婦人田川氏との間に生まれた子、鄭成功は大陸に渡り、甘輝、呉三桂とともに裏切り者の李滔天と韃靼王を退治する。

    堀川波鼓 ほりかわなみのつづみ

    鳥取藩の家中の小倉彦九郎という侍と妻のお種。
    子供がいなかったので弟の文六を養子にしている。
    夫が参勤交代で江戸詰の折、鼓の師匠の宮地源右衛門と酒に酔って姦通し、
    証拠を取られてしまう。
    お種は自害し、夫の彦九郎、妹お藤、養子の文六、彦九郎の妹ゆらは女敵の宮地源右衛門を敵討ち。

    鑓の権三重帷子 やりのごんぞうかさねかたびら

    雲州松江藩の表小姓笹野権三は鑓の権三と呼ばれる武芸者。
    家中の娘お雪から縁談の約束に家紋の縫い込んである帯をもらう。
    江戸詰の家老の聟、浅香市之進の妻おさいは娘お菊を笹野権三の嫁にと考えている。
    足利将軍義政公直伝の茶の湯の奥義の記された指図絵図の巻物と引き換えにお菊との
    縁談を勧める。茶の湯の相弟子である川側伴之丞に帯を拾われおさいと密通のうわさをたてられる。
    2人は大阪まで逃げるがおさいが夫市之進に討たれる。

    解説というか感想は巻末にでもまとめてほしい。
    筋が中断されて読みづらい。

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著者プロフィール

1908年東京生まれ。東京女高師(現お茶の水女子大学)卒業後、聖心女子学院教師、新聞記者を経て文筆活動に入る。劇作家として新劇・新派の他、映画、NHKテレビ小説等の脚本を執筆。また、小説家、評論家としても活躍。主な著書に『カキツバタ群落』(文部大臣賞)、『花の百名山』(読売文学賞)、『叱り方の上手い親 下手な親』(小社刊)、『夫の始末』(女流文学賞、紫式部文学賞)、『田中澄江戯曲全集』(白水社)、『花と歴史の武蔵野』(ぎょうせい)、オペラ台本『26人の殉教』など。

「2020年 『老いは迎え討て』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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