都心ノ病院ニテ幻覚ヲ見タルコト (学研M文庫)

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  • 学習研究社
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レビュー : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (373ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784059040019

感想・レビュー・書評

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  • 古本屋で見つけた澁澤晩年の(と言っても若いが)著述集。いい意味で肩の力が抜けてて、澁澤の人柄が感じられる爽やかな本だ。

  • 澁澤龍彦最後のエッセイ。
    『高丘親王航海記』を病床で書いていた頃の状況がわかり、あの作品の独特の軽妙さ、それでいてずっしりとくる読後感の根底にあるものに触れることが出来たような気がする。
    巻末に収録された奥さまのあとがきに「プリニウスの死が理想の死に方」だった著者が頚動脈瘤破裂と言う自身の肉体による噴火で死んだのは理想通りの死と言えるかも知れない、と言った内容のことが書かれていたのがとても印象的だった。
    単行本未収録の2エッセイ、奥さまのあとがきを読むことが出来るだけでも買った価値があると自分では思う。

    ただ…絶筆となった本書に著者が書いた文学関係者への追悼文が多く載っていたのがちょっと空しくて、彼の死の大きさを改めて感じることになってしまった。

  • 絶筆含。

  • 高丘親王航海記を読んだことのある方なら、都心ノ病院ニテ幻覚ヲ見タルコト を読んでいただければ、
    病室のベットで喉にチューヴを挿入されつつ書き上げた高丘親王航海記の凄さと行間に染み入る切なさが、あらためて伝わってきます。

  • 死ぬ間際に書いていたエッセー集なので、帯に書いてあったとおり、何か死の予感を感じる内容。さらに、挙げる文人たちは既にほとんどが鬼籍に入っている。「一番若い」といわれた種村も既に、04年の半ばに逝ってしまった。何か寂しさを全体的に感じた本。澁澤龍彦の書いた追悼文の最後に、夫人が澁澤龍彦に当てた追悼文があり、これが本当の最後という感じがした。

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