変身のロマン (学研M文庫)

  • 学習研究社 (2003年5月13日発売)
3.72
  • (5)
  • (3)
  • (10)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 63
感想 : 6
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

本 ・本 (384ページ) / ISBN・EAN: 9784059040040

作品紹介・あらすじ

変身をテーマにした古今東西の幻想小説の名品14編を、奇才・澁澤龍彦が編集解説した名アンソロジー。上田秋成、泉鏡花、中島敦、太宰治、安部公房、中井英夫、蒲松齢、オウィディウス、アポリネール、カフカ、アンデルセン、花田清輝など。初文庫化。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 上田秋成、泉鏡花、中島敦、太宰治、安部公房、中井英夫、花田清輝と、日本人作家はいかにも澁澤さん好みなセレクトで、秋成『夢応の鯉魚』・鏡花『高野聖』・公房『デンドロカカリヤ』あたりはわりとポピュラーな作品だと思うんですが、太宰がこういう幻想譚(『魚服記』)を書いてたというのはちょっと意外な気がしました。他はカフカ、アポリネールにアンデルセンからオイディウスまで幅広く。

    ※収録作品
    「メタモルフォーシス考」澁澤 龍彦
    「夢応の鯉魚」上田 秋成
    「高野聖」泉 鏡花
    「山月記」中島 敦
    「魚服記」太宰 治
    「デンドロカカリヤ」安部 公房
    「牧神の春」中井 英夫
    「牡丹と耐冬」蒲 松齢
    「美少年ナルキッススとエコ」オウィディウス
    「悪魔の恋」ジャック・カゾット
    「オノレ・シュブラックの失踪」ギヨーム・アポリネール
    「みどりの想い」ジョン・コリアー
    「断食芸人」フランツ・カフカ
    「野の白鳥」アンデルセン
    「変形譚」花田 清輝

  • 変身のロマン (学研M文庫)

  • ほんのちょっとだけマニアックなアンソロジーです。

    変身譚と言われてピン、とくる人にはお薦めです。

    古今東西の変身譚を集めたアンソロになっているので、あなたのお気に入りがきっと見つかるかもしれません。

    個人的にはやっぱり山月記と、デンドロカカリヤが好きでした。

  •  日欧の短編のアンソロジー。変身を主題とした話を14編収録。仲でも私の興味を引いたのはジョン・コリアー「みどりの想い」。動物を吸収して生きる蘭に吸収された主人公の感情が植物的に摩滅していくさまを描いた作品。不気味な植物という題材が珍しく、また、素晴らしい。

  • この手のジャンルが好きな人にはおいしい話ばかり。
    さらっと読める。

  • カゾット『悪魔の恋』の代わりに、便宜上この本を登録しておく。

全6件中 1 - 6件を表示

著者プロフィール

1928年、東京に生まれる。東京大学フランス文学科を卒業後、マルキ・ド・サドの著作を日本に紹介。また「石の夢」「A・キルヒャーと遊戯機械の発明」「姉の力」などのエッセイで、キルヒャーの不可思議な世界にいち早く注目。その数多くの著作は『澁澤龍彦集成』『澁澤龍彦コレクション』(河出文庫)を中心にまとめられている。1987年没。

「2023年 『キルヒャーの世界図鑑』 で使われていた紹介文から引用しています。」

澁澤龍彦の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×