ふしぎな少年 1 (手塚治虫漫画全集)

手塚治虫

• 講談社 (1978年8月1日発売)

感想・レビュー・書評

[midnightwakeupperさんの感想 · 2020年1月29日]

　NHK実写白黒ドラマだったのを覚えている。なんと、ビデオのない時代で、時間停止して一瞬で消えるシーンは、同じ仕様の部屋を作り、カメラを切り替える事で映したという。ドラマが先にあって、漫画を手塚治虫が担当。主人公・三郎（サブタン）が「時間よー、とまれ！」と叫ぶとすべてが凍り付き、彼だけが止まった世界の中を自由に動くことができる、触った物は筋力で持てる範囲で動かすことができる、自動車のエンジンはかからない。転覆して自動車と接触する大事故寸前の列車の乗客一人一人を運び出したが物体同様姿勢が変わらないし意識もない「夜行列車なんでお客がすくないので助かった」再開の呪文までは無制限で腹も減らないらしいが帰宅すると疲れて寝込んだ／四次元の住人に「遊びや私利に使うな」と戒められた。

[ピヨピヨさんの感想 · 2010年4月24日]

「新世界ルルー」でロックが時間を止める力を持っているのに注目した辻真先がNHKドラマを企画し、新たなアイディアのもと手塚先生が書き記した原作（連載と同時にドラマも開始）。サブタンンの決め台詞「時間よ止まれー！」が有名です。

4次元空間についてやタイムパラドックスについて等、しっかりした説明のもとで物語が進行していてさすが。微笑ましいラストもさすが。

著者プロフィール

1928年、大阪府豊中市生まれ。「治虫」というペンネームはオサムシという昆虫の名前からとったもの。本名・治。大阪大学附属医学専門部を卒業後、医学博士号を取得。46年、『マアチャンの日記帳』でデビュー。幅広い分野にわたる人気漫画を量産し、『ブラックジャック』『鉄腕アトム』『リボンの騎士』『火の鳥』『ジャングル大帝』など、国民的人気漫画を生み出してきた。

「2020年 『手塚治虫のマンガの教科書』 で使われていた紹介文から引用しています。」