海の向こうで戦争が始まる

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 40
レビュー : 11
  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061128507

感想・レビュー・書評

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  • 見たものを書く。基本に忠実といえなくもない。これがデビュー二作目とは思えない作品。後半に一気にらしさが爆発する。描写を味わうとか喰らうとかそういう感じがする。小説らしい小説だなと思う。

  • 浜辺で優雅に過ごす一組の男女。
    特に何かがあるわけでもなく。
    だけど、海の向こう側では祭りという名の惨事(戦争)が始まろうとしている。対極の風景画。


    章立ても区切りも無く、唐突にいつの間にか別の話が始まるという、まるでマジックのような文章。気を抜いて読んでいると訳が分からなくなる。

    それでも圧倒的な世界観はただすごいなと。


    2015.12.3

  •  女は水際に立って手を振っている。海の向こうを指差して絵葉書の町が見えると言っている。女は僕の目を覗き込む。あなたの目に映る町はゴミの山ね。建物は汚れて灰色で、窓は高くて小さくて。絨毯のように群がるカラスと野犬と虫。様々な密度の腐乱の匂い。毒のある動物や触れると赤く腫れあがる草に注意しながら三人の少年が捨てられた桃を探して歩いている。

  • 無害な陸?側と海の向こうの島の日常、祭の混乱、戦争光景が行間も開けず交互に語られる。後半の盛り上がりは一読の価値あり。

  • 82014.245

    想像力をかきたてられる。ストーリーがあると思っちゃいけない。活字によるドラッグ体験。


    ★廃番―――――――――――――――――――――――――――

    散る日本/坂口安吾

    82015.246

    27 前のやつより面白かった。全体には非常に、この人特有な強引さ。

  • 後半破壊力あり。

  • 初期の中編小説。すでに村上さんらしさが確立していると思います。
    詳細な記述、語りかけるような文体、終了間際のたたみかける感じが凄い。

  • 中学1年。偶然手に取ったこの本で原稿用紙10枚分の読書感想文を書いた。同級生はもとより、先生たちの誰もこの作品を知らなかった。ここには、まだ13歳で共感するには早すぎる世界が展開されている。<p>けだるい夏のビーチ、砂浜には日傘の下でペディキュアを塗る女、ぬるいビールを飲む男。そこには日常があるのに、目の前の海を隔てた向こう側では非日常的な戦争が始まろうとしている。「戦争」という単語からは想像できない雰囲気を持った作品であった。

  • 高校生の時この本を読んだ。そのあと町を歩いていていきなり八百屋のカドからこの小説の内容がいきなりフラッシュバックしたのを覚えている。そんな小説は後にも先にもこれだけだった。

  • 自分の読書観はここから始まっている

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著者プロフィール

1952年長崎県生まれ。76年に『限りなく透明に近いブルー』(第75回芥川賞受賞)でデビュー。2003年には、514の職業を紹介した『13歳のハローワーク』が125万部を超えるベストセラーに。財政破綻した近未来日本を舞台にした『半島を出よ』(05年)では野間文芸賞を受賞。10年には『歌うクジラ』(毎日芸術賞)を電子書籍として刊行。 近著に『55歳からのハローライフ』、『オールドテロリスト』などがある。16年に『日本の伝統行事 Japanese Traditional Events』を刊行。

「2018年 『収録を終えて、こんなことを考えた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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