新装 ぼくを探しに

  • 講談社 (1979年4月12日発売)
4.02
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本棚登録 : 2770
感想 : 380
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  • 本 ・本 (105ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061129832

作品紹介・あらすじ

さあ どうぞシルヴァスタインのふしぎの世界へ。
倉橋由美子がご案内します!

この魅力的で心にしみるイラスト物語が、地球の上で、花のように、風のように読まれ続けているわけ――を、あなたも見つけてください。

何かが足りない
それでぼくは楽しくない
足りないかけらを探しに行く
ころがりながらぼくは歌う
「ぼくはかけらを探してる、足りないかけらを探してる、
ラッタッタ さあ行くぞ、足りないかけらを……」 

感想・レビュー・書評

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  • 欠けた、ぼくの一部分を探しにでかける
    辛い事があっても、めげずに探す
    時には、歌ったり、蝶と遊んだり
    はたしてかけらは見つかるのか?
    見つかったらどうなるのか?
    「なにかが足りないそれでぼくは楽しくない」
    から始まる物語
    誰しも何かしら足りないもので、それを悔やんでばかりいるとそれだけしか考えられずに、人生はとてつもなく辛い。だから補うために努力してみて、無理もしてみる。なんとかして補えるかもしれない。でもいままで見えていたものが、見えなくなって、違う意味で辛いかもしれない。
    でも無理したからこそわかったことで、そこからは納得して自分の足りないところも受け入れられる。深いお話
    足りないことを悔やむ必要もないし、それを埋めるためにあがいてもいい、足りないことを認めて楽しく生きるのもいい
    どんなふうに捉えてもいいのが絵本
    もちろん絵だけ追いかけて笑うのもいい!
    何度でも繰り返し眺めたい

  • 人生はいつだって自分探しなのかな。
    たまに疲れるとこの絵本を手に取りたくなります。
    いろんな解釈ができる本。
    歌を歌いながらたりない物を探し続ける。

    10年ぶりに手に取ってみました。

  • 「何かが足りない。だからぼくは楽しくない。」
    欠けた部分を探しにぼくは出かけると、困難に遭いながらも楽しいこともたくさんあった。
    そしてついに足りない「かけら」を見つけた時の気付きがとてもいい。
    欠けているからこそ感じること、楽しめることがある。完璧な必要はなくて、今の自分のままで幸せなことに気付ける素敵な絵本。
    また、シンプルな黒い線だけで描いた絵がすごくかわいい。飾らない、何も付け足さなくていい、まさにこの絵本にふさわしい絵です。

  • 14冊目『ぼくを探しに』(シェル・シルヴァスタイン 著、倉橋由美子 訳、1977年4月 初版、1979年4月 新装版、講談社)
    「足りないかけら」を探し求めるパックマン形のキャラクターの冒険を描いた絵本。
    まるで未就学児が描いたかの様な単純なイラストだが、その物語は思いがけず深い。かけらをはめ込む描写は性行為のメタファーか。
    男女関係、友情、仕事、創作、学校生活など、読者の年齢や立場によって見え方が変わるフレキシブルさが長年愛され続ける理由なのかもしれない。

    〈だめな人と だめでない人のために〉

  • 自分を見ているような感覚。わたしの場合は仕事やパートナーを探していて、
    見つかっても結局は自分で生きていくんだよ、もしかしたらまた探し始めるよ という現実を教えてもらった気持ち。

    探すは疲れる。2024は探すから離れて楽になりたいのだけど、結局探してしまうだろうから…
    せめて風景や言葉や好きなものを感じながらで過ごしていくぞ

  • 白黒でラインで表現されたわかりやすい絵だから子どは勿論楽しめる!けど、内容は大人にならないとわからない、そんな絵本でした。

  • 〝何かが足りない。 それでぼくは楽しくない...足りない “かけら” を探しに行く...転がりながら、僕は歌う「ぼくは “かけら” を探してる。足りない “かけら” を探してる。 ラッタッタ さあ行くぞ 足りない “かけら” を探しにね」...〟かんかん照りの日もあれば、涼しい日ある、雪で凍えたかと思えば、ポカポカ陽気の日もある・・・人生は、自分探しのタマ転がし。 そんな思いでページをたぐっていく『おおきな木』のシルヴァスタインの大人の絵本。

  • 欠けているときにしかわからない喜びがある。

  • 「だめな人と だめでない人のために」という冒頭の一文ですっかり心を掴まれてしまった。自分には何かが足りず、楽しくないと感じるぼくは転がりながら色んなかけらと出会っていく。ついにピッタリはまるかけらと出会えたと思ったら、これまで楽しんでいたことができなくなった。

    完璧な存在などはじめからいないものだし完璧である必要も全くないということ、自分の足りない部分を他者に求めることの愚かさなど、シンプルな言葉と線のなかに様々なメッセージが詰まっているように感じた。何かが足りないからこそ楽しめることがあり、孤独な時間があるからこそ豊かな感情が生まれると信じたい。

  • ぼくは、わたしなんだと当てはめて、
    旅をするぼくのかけらが
    『一体何なのだろう』
    『早く見つかりますように』と
    願いながらページをめくりました。


    かけらは人なのか物なのか、心や能力の成長なのか。

    かけているから立ち止まって、
    言葉をかけあって、
    弱いところを認めて、
    強いところを尊敬して。


    言葉がほんの少しだから、
    ひとつひとつの言葉を噛み締めて噛み締めて。


    欠けてる自分を少し好きになりました。

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