ザ・ベストミステリーズ 推理小説年鑑 (2004)

  • 講談社 (2004年7月12日発売)
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本 ・本 (632ページ) / ISBN・EAN: 9784061149052

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ制覇計画

     いつ読んでもおもしろいシンガー発掘の既読作品「死神の精度(伊坂幸太郎)」。

     オカルトっぽくおもしろくなかった「死者恋(朱川湊人)」。

     「胡鬼板心中(小川勝己)」は眠い時に読んだからか、意味がわからん。

     二部構成の「Y駅発深夜バス(青木知己)」はラストが戦慄。浮気不倫ものだが、わざわざ二部構成は不要かも?

     結論はエグいが、そこに至る論理がとてもきれいな「とむらい鉄道(小貫風樹)」。なかなかおもしろかったなぁ。

     奇想天外なのは「思い出した……(畠中恵)」。幽体を語り口にした文章は新鮮だな。

     理屈っぽい「盗まれた手紙(法月綸太郎)」はあまり好みではない。ふたつの錠前はいいんだが、解説がわかりにくく興醒め。

     「欠けた古茶碗(逢坂剛)」はダラダラ感が先行して、流し読み。

     不可解な現実とスッキリした解決の「蕩尽に関する一考察(有栖川有栖)」は安定感ある。でも、イマイチかなぁ。

     「ヒーラー(篠田節子)」は不思議生物が主役。ラストのキレが悪いからおもしろくなかった。

     ユーモアたっぷりの「転居先不明(歌野晶午)」はなかなかの力作。ストーリーの中にもう一つのストーリーがある。また、オチも好きだなぁ。

     「絵の中で溺れた男(柄刀一)」は奇妙な死体だが、あまりスッキリしないトリックが残念。

     「ラストドロー(石田衣良)」は緊迫感とそれに続く真相の対比がおもしろい。中国って怖いなぁ。

     「偶然(折原一)」がおもしろい。そのオチは想像しなかった。ダブルどんでん返しとも言えるユニークなうっちゃりが鮮やかに決まる切れ味抜群の短篇だ。

     悪くはないけど真面目な筋には似合わない毒殺話はイマイチの「神国崩壊(獅子宮敏彦)」。

     大げさな割に無機質な「瑠璃の契(北森鴻)」。題材がガラスだからかな。

     既読の「妹のいた部屋(井上夢人)」は霊能力の話。おもしろいな。

     落語系の「時うどん(田中啓文)」はだんだん好きになってきた。一度まとめて読もうかな。

     大期待だったんだが切れ味が悪い「第四の殺意(横山秀夫)」。、なんか語呂合わせっぽいな。

     ラストの「走る目覚まし時計の問題(松尾由美)」は幽霊ばぁちゃんの探偵ものだがズバリ面白くない。

     歌野晶午、折原一、田中啓文氏が良かったかな。

  • イメージ参照(http://kentuku902.seesaa.net/article/387169545.html)
    (収録作品)胡鬼板心中(小川勝己)/とむらい鉄道(小貫風樹)/時うどん(田中啓文)/第四の殺意(横山秀夫)/死神の精度(伊坂幸太郎)(日本推理作家協会賞(2004/57回))/Y駅発深夜バス(青木知己)/死者恋(朱川湊人)/妹のいた部屋(井上夢人)/瑠璃の契り(北森鴻)/走る目覚まし時計の問題(松尾由美)/蕩尽に関する一考察(有栖川有栖)/思い出した・・・・・・(畠中恵)/盗まれた手紙(法月綸太郎)/欠けた古茶碗(逢坂剛)/ヒーラー(篠田節子)/転居先不明(歌野晶午)/絵の中で溺れた男(柄刀一)/ラストドロー(石田衣良)/偶然(折原一)/神国崩壊(獅子宮敏彦)

  • おもしろかった。

  • H.20.10.26.MTBF.

  • 畠中恵『思い出した……』
    有栖川有栖『蕩尽に関する一考察』

    が読みたくて借りる。やっぱり畠中さんは面白い!有栖川さんのは久しぶりで、今になってなるほどそうか、それで京都!と気づく(遅い)しかし学食はこの時とは違うのかそこだけ完全フィクションなのかな…
    ついでに
    田中啓文『時うどん』
    を読み出してしまい、うーん…と思いつつ、でも読み出してしまったら続きが気になるので読破。うーん。(苦笑)
    さらに
    逢坂剛『欠けた古茶碗』
    を読み出す。このコンビ面白い…。なんとも勿体無いー!な最後。(笑)

  •  5/9読了。

     井坂幸太郎「死神の精度」、青木知己「Y駅発深夜バス」、小貫風樹「とむらい鉄道」、篠田節子「ヒーラー」、歌野晶午「転居先不明」、井上夢人「妹のいた部屋」、横山秀夫「第四の殺意」、松尾由美「走る目覚まし時計の問題」が面白かった!
     「死神〜」と「とむらい〜」、「走る〜」は“日本推理作家協会賞短編部門候補作”だそーだ!

  • 1月29日読了。

  •  <strong>ミステリートップ20
     プロが選んだ最高傑作選!

     本書は、2003年に小説誌等に発表された数多くの短篇ミステリーの中から、
     日本推理作家協会が最も優れた20篇を厳選した、決定版アンソロジーです。
     推理小説界の2003年の概説、ミステリー各賞の歴代受賞リストもついた、
     50年を越える歴史を誇る唯一無二の推理年鑑です。</strong>
                                (帯より)


    掲載作家のラインナップは
    伊坂幸太郎・朱川湊人・小川勝己・青木知己・小貫風樹
    畠中恵・法月綸太郎・逢坂剛・有栖川有栖・篠田節子
    歌野晶午・柄刀一・石田衣良・折原一・獅子宮俊彦
    北森鴻・井上夢人・田中啓文・横山秀夫・松尾由美

    伊坂幸太郎さんの『死神の精度』に惹かれて手にした。
    伊坂作品のキーワードである≪神様のレシピ≫がこんな形で現われるとは。さすが、期待を裏切らない。

    風味や彩り、味付けをさまざまに変えて、盛りだくさんに愉しめる一冊だった。

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    <a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4061149059/yorimichikan-22" target="_blank"><img src="http://images.amazon.com/images/P/4061149059.09._SCMZZZZZZZ_.jpg" class="booklog-imgsrc" style="border:0px; width:100px"></a>

  • 一部本格ミステリ〈04〉二〇〇四年本格短編ベスト・セレクション と収録作がタブっています。
    瑠璃の契(北森鴻)は旗師 宇佐見陶子のシリーズ。今回もあのビアバーが登場します。

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著者プロフィール

一般社団法人日本推理作家協会。推理文芸の普及・発展を目的とし、日本推理作家協会賞、江戸川乱歩賞の授賞、「推理小説年鑑」などの編纂、機関誌の発行などを主な事業とする。

「2017年 『推理作家謎友録 日本推理作家協会70周年記念エッセイ 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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