ザ・ベストミステリーズ 推理小説年鑑 (2011)

  • 講談社 (2011年7月1日発売)
3.39
  • (5)
  • (23)
  • (39)
  • (5)
  • (0)
本棚登録 : 132
感想 : 28
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • 本 ・本 (398ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061149120

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • アンソロジーは初めてだったかもしれない。作品ごとに作者が異なり、1冊の本となっている。作品ごとに全く作風が異なり、なるほど、アンソロジーの味わいはこういうところにあるのかと実感した。

  • 一気に読める

  • いろんな人の話を読め、楽しい。

  • 人間の尊厳と800メートル・・・オレオレ詐欺かよ!!
    殷帝之宝剣・・・志村!後ろ!!
    アポロンのナイフ・・・おせっかいかよ!!
    義憤・・・怖いわ!! 
    芹葉大学の夢と殺人・・・中二病かよ!!
    本部から来た男・・・本部に帰れよ!!
    天の狗・・・アクション映画かよ!!
    死ぬのは誰か・・・お前かよ!!
    棺桶・・・夢オチか!!
    橘の寺・・・イイ話かよ!!
    満願・・・最後に気がついたのかよ!!

    ってなコメント。面白かったのは「芹葉」と「死ぬのは
    誰か」 「棺桶」は最後までこの世界に入れず・・・なんなの、これは・・・。でした。。

  • 様々な作家の短篇を読みことができる。試食コーナーみたいなものと思って読む。これから読むべき作家の参考になった。

  • 相沢沙呼「原始人ランナウェイ」、鳥飼否宇「天の狗」は既読。
    なんか嫌な登場人物が多かったのは、そういう流行りだったのだろうか。
    短編だからこそかもしれない。
    長編で嫌なキャラが全面に出ていたら、最近の自分だと読む気なくしてしまう。

    凄いなあと思ったのは米澤穂信「満願」、ちくしょうと思ったのは塔山郁「本部からきた男」、やっぱり肌に合わない早見江堂「死ぬのは誰か」、安心して読める有栖川有栖「アポロンのナイフ」、ミステリよりも武侠具合が面白かった秋梨惟喬「殷帝之宝剣」、なんか気持ち悪い平山瑞穂「棺桶」、薀蓄は読み流したけど面白かった深水黎一郎「人間の尊厳と八◯◯メートル」、妙に怖かった曽根圭介「義憤」、字面のせいか最初から最後まで羽蟻が目の前をちらついていた辻村深月「芹葉大学の夢と殺人」話が長いよ。
    各話の一言感想はこんな感じ。
    既読は除く。
    なお、順番に特に意味はない。
    ただ思いついた順。

    こういう本、今まで読んだことのない人の話を読めるからいいな。

  • 12人のミステリー作家のアンソロジー。個人的には、曽根圭介の「義憤」、早見江堂の「死ぬのは誰か」あたりが好き。ラストがぞっとする感じの鳥飼否宇「天の狗」も。

    「人間の尊厳と八〇〇メートル」――深水黎一郎
    人間の尊厳云々のくだりが長くて、正直途中で挫けそうになったけど、ラストは爽快
    「原始人ランナウェイ」――相沢沙呼
    原始人ってそういうことか…
    「殷帝之宝剣」――秋梨惟喬
    漢字が多くてちょっと取っつきにくいけど、面白い
    「アポロンのナイフ」――有栖川有栖
    少年犯罪の抱える問題を改めて提起する。悪いことだけど、ちょっと共感してしまう
    「義憤」――曽根圭介
    刑事としてはダメなんだろうけど、爽快な感じ
    「芹葉大学の夢と殺人」――辻村深月
    ダメ男と分かっていながら放っておけない。こういうイタイ女性を描くのが相変わらず上手い
    「本部から来た男」――塔山郁
    二転三転で面白かった
    「天の狗」――鳥飼否宇
    シリーズもの?ちょっとグロいというか恐いけど、個人的には好き
    「死ぬのは誰か」――早見江堂
    犯人は分かってるけど、被害者が分からないという面白い設定
    「棺桶」――平山瑞穂
    うーん、ちょっと分かりにくい
    「橘の寺」――道尾秀介
    これもシリーズもの?主人公・日暮と華沙々木、少女の関係がいまいち分からなくて、面白いけど乗り切れない感じ
    「満願」――米澤穂信
    面白い。けど、そんな動機で…?って思ってしまう。

  • 義憤 曽根圭介 好きだった。
    後味は悪いのに妙な爽快感がある。

  • 『人間の尊厳と八〇〇メートル』深水黎一郎★★★★/『原始人ランナウェイ』相沢沙呼★★/『殷帝之宝剣』/秋梨惟喬未読/『アポロンのナイフ』有栖川有栖★★/
    『義憤』曽根圭介★★★
    『芹葉大学の夢と殺人』辻村深月★★/『本部から来た男』塔山郁★★/『天の狗』鳥飼否宇★★★★/『死ぬのは誰か』早見江堂★★★/『棺桶』平山瑞穂★/『橘の寺』道尾秀介★★★★/『満願』米澤穂信★★★

  • 米澤穂信、辻村深月、道尾秀介、有栖川有栖などが入っていて、他の作家さんも読んでみたかったので図書館で予約して入手。一番最初の作品、深見黎一郎氏の「人間の尊厳と八百メートル」が短くすっきりした中に度々どんでん返しがあり、ひきこまれておもしろかった。有栖川有栖の「アポロンのナイフ」は少年犯罪がテーマ。意外な動機の部分に、考えさせられるものがあった。「アリスシリーズ」一度ちゃんと読んでみたい。曽根圭介氏の「義憤」は人間の闇の部分が描かれた怖い作品。正義であるはずの刑事結城麗子自身が、かなりダークサイドを持つ人物であるのも怖い。辻村深月氏「芹葉大学の夢と殺人」は、自分しか愛せない男性と彼を愛してしまった女性の悲しい話。どんなに駄目な彼でも離れられない彼女の執着心が生んだラストはゆがんでいるけど、どこか幻想的。塔山郁氏の「本部から来た男」は、話は二転三転、登場人物も被害者から加害者へと、小気味良く裏切られ続ける面白い作品だった。鳥飼否宇氏の「天の狗」は天狗伝説と一見不可能な状況での殺人が大胆な形で展開され、最後はぞっとする終わり方で面白かった。そんなトリックできるの!?と思いつつ、その大胆さが面白くもあり。それにしても天狗ってそんなに怖いものだったのか・・・。早見江堂氏の「死ぬのは誰か」も秀逸な短編だった。犯人はわかっていて、でも被害者がわからないという状況。これも人間のダークサイドが書かれていてひやりとするブラックな作品。面白かった。平山瑞穂氏の「棺桶」は世界観が独特なSFチックな作品。最後の展開が意外な真犯人が、さらっとブラックでびっくり。道尾秀介氏の「橘の寺」はほのぼのとした作品。登場人物、特に華沙々木さんの得意満面のあたらない推理とか、それを見守る語り手の僕と中学生の菜美の三人の関係がまた良い感じ。カササギシリーズも読んでみたいと思った。米澤穂信氏の「満願」は、静かな怖さを持った筆致で淡々と進み、そして最後にはぞくりとする真相があかされて面白かった。下宿先の婦人が投獄されてまで守りたかったもの。最後に結末を知ると、それまでの彼女の印象ががらりと変わる。そして最後に彼女を待ちながら、かつて憧れていた彼女について思い巡らす「私」は、これから彼女に会ってどうするのだろう・・・と余韻が残る。途中で調布のだるま市の話が出てきて、懐かしかった。

全28件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

一般社団法人日本推理作家協会。推理文芸の普及・発展を目的とし、日本推理作家協会賞、江戸川乱歩賞の授賞、「推理小説年鑑」などの編纂、機関誌の発行などを主な事業とする。

「2017年 『推理作家謎友録 日本推理作家協会70周年記念エッセイ 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

日本推理作家協会の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×