愛に生きる (講談社現代新書 86)

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  • Amazon.co.jp ・本 (225ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061154865

作品紹介・あらすじ

多くの世界的なヴァイオリニストを育てた「スズキメソード」を考案した鈴木鎮一氏による、愛に満ちた教育論を収録した名著。子どもの才能を育む教育論は、音楽関係者のみならず、教育関係者からも読み継がれてきた。「才能は天賦のものではなく、育てられるもの」という強固な信念を持った鈴木氏は、子育てに有益な至言を数多く残しています。人生が変わるかもしれない力を秘めた、名著中の名著といえるでしょう。


多くの世界的なヴァイオリニストを育てた「スズキメソード」を考案した鈴木鎮一氏による愛に満ちた教育論を収録した名著。
子どもの才能を育む教育論は、音楽関係者のみならず、教育関係者からも読み継がれて、91刷43万部のロングセラー。

「才能は天賦のものではなく、育てられるもの」という強固な信念を持った鈴木氏は、子育てに有益な至言を数多く残しています

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「どの子も育つものであり、それは育て方ひとつにかかっている。だれでも自分を育てることができ、それは正しい努力ひとつにかかっている。」

 へたな努力をすれば、へたな才能が育つ。すぐれた才能を示したひとびとは、それだけ正しくよい努力を積み重ねたひとびとである。

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やり抜こうーそう決心するひとはたくさんいます。だれでも決心することはできる。しかし、ほんとうにやり抜くひとは実に少ない。決心はしたがやらない。やっても、まもなくやめてしまう。それこそ、多くのひとが経験して、よく知っていることです。どんなことでも、成功する道、ことの成否は、結局、やり抜くかどうかだけにかかっているともいえるでしょう。

 やり抜くーつまり、その根気もまた、能力であるがゆえに、育てなければならいないものです。

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本書は、音楽の名演奏家を育てるための英才教育にとどまらない普遍的な真理を追究した本とはいえないでしょうか。単に子どもの教育のみならず、大人の自己啓発書としての読み方も可能です。人生が変わるかもしれない。『愛に生きる』。そんな力を秘めた名著中の名著といえるでしょう。

感想・レビュー・書評

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  •  才能は生まれつきではなく、育てるもの。 日々訓練、努力するという大切な本質に気付かせてくれた本。
     鈴木鎮一さんの言葉から自分の考えの甘さを痛感した。

    ○心に響いた言葉
    ・一に人物、二に技術
    ・心おごるところからは、真実と偉大さを知る力を失われていく。
    ・どの子も育つものであり、それは育て方にかかっている。
    ・下手な努力をすれば、下手な才能が育つ。
    ・自分の能力を育てるのは誰か。生まれつきで能力は育っていくのではない。それは、自分だ。みんな、自分が自分を育てるのだ。
    ・愛は愛によってしか変えられない。
    ・急ぐべからず。休むべからず。
    ・教えるのではなく、育てることだ。
    ・思うだけではチャンスも逃げる。

  • これまで、スズキメソードについてほとんど知りませんでしたが、この本を読んで行間から溢れ出る鈴木鎮一先生の素晴らしいお人柄にとても惹かれました。

    すぐやること、休まずゆっくり続けていくことの大切さを思い出させてくれる本。
    はっとさせられる言葉がたくさん詰まった素敵な本です。

    「私の心に響いた文章ベスト3」は…

    「能力が身につく手続きには時間がかかる。(中略)もうだめだとあきらめてしまうとせっかく育ち始めていた能力も外に現れずにしぼんでしまう。そこを忍耐強く繰り返す。そうすれば立派に育ってくる。」

    「いつの場合でも優れたものを感じる営みは相手によるのではない。それは自分自身のうちに感じ取る力を持っていなければならない。」

    「1年でもそれを目指してやり続けることができるならば、短所は変じて長所となるでしょう。10年続ければ非凡の人となる。」

    これらの金言を胸に刻み付けて、今日も練習に、仕事に頑張ろう!という力をもらえる大切な本となりました。

  • 「りっぱになっていく原則は,身につけた力をぎりぎりの高さまで築き上げていくこと」

    バイオリンの鈴木メソッドで知られる鈴木鎮一さんの本を読んだ。同じ曲を何度も聞かせ,繰り返し練習する意味がわかった。世界最高峰の演奏を繰り返し聴くことで,その曲の持つ精神的な高みにまで,自分の演奏を高めるためだった。バスケットボールを学習しながら,NBAのプレーを見せたことがある。今まで説明してもピンとこなかった子ども達もプレーのイメージをつかむことができた。本物にふれることはいい。暗中模索よりも遠くに灯りが見えた方がいい。

  • この英才教育は人に競り勝つためのものとは違います
    「もし、世界の国々が自分の国々の幼い子供たちをほんとうによい人間に育て上げることに全力を注ぐならば、たぶん、地上から戦争はなくなるでしょう」
    という鈴木氏の言葉にあるように、もっと深い宗教的な念いを感じさせられる内容です。
    読みながら念いを実践に変えていくその生き方に感動しました。

    多分ただの英才教育のノウハウだけならここまで広く世界に広まることはなかったのでしょう

    愛に生きる、と言う題名がぴったりの名著です

  • 「なんだか見たことのある名前だな?」と思って手に取った本。本を開いて、バイオリン教本に載っていた人だ!と気づいた。教本をさらっていたときからウン十年経ってようやく、こんな人だったんだなあ、と知る機会になった。

  • 良書。地道な繰り返し練習の大切さが分かります。

  • 才能は生まれつきではない。努力の賜物である。
    と、夢を見させてくれた大切な本である。
    残念ながら、実体験から「才能」は生まれつき(遺伝の割合が大きい)と感じる。これは、近年の研究からも明らかになっている。天才は、もともと下駄を履いており、さらに努力を重ねて高みに昇っていくのだ。その努力にしても、コツコツやることを厭わない生まれつきの気質というのもある。

    だが、楽しむだけなら、才能のあるなしは全く関係ない。この本の境地に至れるように精進したい

  • 本物の人間教育としての音楽教育について、深い情熱に基づき書かれており大変感銘を受けた。

    最上の環境において育てることが大事、天才という生まれつきの才能はない、どの子も育つ、育て方ひとつ

    という言葉に、才能のなさを嘆くおのれの小ささを恥じいった。最上の環境をどこまで作れるかは自信がないけれど自分のベストを尽くそう。

  • 1966年初版だからか、今は都市伝説とされており事実かどうか定かでない「オオカミ少女」のカマラとアマラの話を実在のものとして信じて書いている部分もあり、作者の専門外の部分は慎重に読む必要がある。書になっているからと言って鵜呑みにはできない。

    「やるべきだと思いながら、ただちにスタートしない」ことが自分の成長の妨げになっている。

    『観客席で両手を失う』という節にとても共感した。
    本当に感動するものを見た時、沸き立って体が動くというより脳内で沸き立って四肢は全く動かなくなるという感覚になる。

  • 自分の子どもに才能教育を受けさせるかどうかは別として、
    読んでいて、その考え方には背筋がピンと伸びる。

    才能というものは、生まれつきあるものではなく、
    その育った環境によって育まれるものである、という考え方。

    それは、希望が持てるという意味で優しいようでもあるし、
    自分の努力次第という意味では厳しいことでもある。

    論理的、ではないという批判も目にしたが、
    そもそも人を育てることが論理的に出来るのであれば、
    苦労しないのではないか、と思う。

    自分の子どもには才能がない、などと、
    型にはめない、ということが大事なのだろうと思う。

    [more]
    (目次)
    ●能力は育てるものだ
    ●耕児君とわたしたち
    ●非凡への道
    ●くり返しくり返せ
    ●わたしの歩み
    ●トルストイとの出会い
    ●モーツァルトに抱かれる
    ●思ったら実行せよ
    ●ヴァイオリンの才能教育
    ●こうして、いま

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