- Amazon.co.jp ・本 (225ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061156173
作品紹介・あらすじ
人は何によって生きればいいのか。自分とはいかなるもので、悟りとは、禅とは、修行とはどういうことなのか。道元はこうした疑問に正面から取りくんだ宗教史上に屹立する大思想家である。この偉大なる覚者の凝縮された珠玉の言葉を軸に、生涯と思想を的確に解説した本書は、道元思想への絶好の手引書である。
〈生の充実を求めるひとに〉 父母も兄弟姉妹も、師も友も、夫も妻も、恋人も、そして神や仏でさえも、頼りにならない。自分以外のものを信ずるほど、はかないことはないのです。結局、人生は孤独です。社会であれ、他人であれ、ひっきょう外に向かって忿懣をぶちまけて、それですんでいる間はいいのですが、やがてその眼が内に向けられて、肝心のこの自己がいちばん頼りにならないと分ったとき、人はどうすればいいのでしょうか。そうしたうちの幾人かは道元の名を聞き、宗教哲学の古典『正法眼蔵』を読もうと思い立つでしょう。本書は、そうした「本当の自己」を求める多くの人々に読んでほしいのです。――著者のことば
求道の姿勢を描き出す感銘の一書
いま読んでいる秋月龍みん氏の『道元入門』は素晴しい。「正法眼蔵」を理解していく踏み台として、まことに適切な書だと思う。禅宗だとか、曹洞宗だとかでなく、仏法の正伝ということに、道元禅師がどれほど徹底して正法眼蔵を説かれたか。この眼目を見事におさえて解説され秋月氏の筆には快い精気が感じられる。――中外日報・編集手帖から(本書より)
感想・レビュー・書評
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(2016.12.08読了)(2005.06.15購入)(1980.01.15・第16刷)
道元の思想の入門書なのですが、途中から文章を読んでも上滑りして、意味を読み取れなくなってしまいました。お手上げです。実際に座禅を体験してみないと、何もわからないよ、と言っているみたいなので、座禅に取り組んでない僕にはわからないのは当たり前ということになります。
【目次】
まえがき
第一部 古仏道元の生涯
(1)乱世の孤児
(2)腐敗した山門を見かぎる
(3)台所係の老僧が教えたもの
(4)心身脱落の悟り
(5)広く座禅をすすめる
(6)出家至上主義への傾斜
第二部 道元の言葉と思想
1 唯仏与仏 -仏だけが仏法を悟る-
(1)体験と思索から
(2)仏の立場
2 純一の仏法 -釈尊に直結する禅-
(1)真の仏法をはじめて日本に
(2)釈尊に直結する道
(3)教外別伝の否定
3 只管打坐 -ただ座る-
(1)悟りの妙術
(2)心身脱落の境地
(3)心を捨てて身体で学ぶ
4 本証妙修 -悟りを汚さない修行-
(1)修行と悟りはひとつのもの
(2)けがれのない修証
(3)「機」の仏法
5 現成公案 -悟りの世界そのもの-
(1)ものになること
(2)主客未分以前の自己
(3)花は惜しまれて散る
参考文献
永平道元略年譜
●本来本仏性(22頁)
人間本来仏性そのものであり、そのままで真実の自己である
●座禅の実践(139頁)
何とかして、直接に正師の門を叩いて、座禅の実践にみずから親しまれることをお願いしたい。そうでなければ、道元の思想そのものも、また、本当に会得できないからです。座禅を忘れた道元禅の解説など、およそナンセンスです。
●迷いと悟り(211頁)
自己から世界を見るのが迷いで、世界から自己を見るのが悟りなのです。
☆関連図書(既読)
「道元『正法眼蔵』」ひろさちや著、NHK出版、2016.11.01
「「正法眼蔵」を読む」秋月龍珉著、PHP文庫、1985.11.15
(2016年12月9日・記)
内容紹介(amazon)
(本の表紙より)
人は何によって生きればいいのか。自分とはいかなるもので、悟りとは、禅とは、修行とはどういうことなのか。道元はこうした疑問に正面から取りくんだ宗教史上に屹立する大思想家である。この偉大なる覚者の凝縮された珠玉の言葉を軸に、生涯と思想を的確に解説した本書は、道元思想への絶好の手引書である。
(本の表紙中袖より)
〈生の充実を求めるひとに〉 父母も兄弟姉妹も、師も友も、夫も妻も、恋人も、そして神や仏でさえも、頼りにならない。自分以外のものを信ずるほど、はかないことはないのです。結局、人生は孤独です。社会であれ、他人であれ、ひっきょう外に向かって忿懣をぶちまけて、それですんでいる間はいいのですが、やがてその眼が内に向けられて、肝心のこの自己がいちばん頼りにならないと分ったとき、人はどうすればいいのでしょうか。そうしたうちの幾人かは道元の名を聞き、宗教哲学の古典『正法眼蔵』を読もうと思い立つでしょう。本書は、そうした「本当の自己」を求める多くの人々に読んでほしいのです。――著者のことば
(本の裏表紙より)
求道の姿勢を描き出す感銘の一書
いま読んでいる秋月龍みん氏の『道元入門』は素晴しい。「正法眼蔵」を理解していく踏み台として、まことに適切な書だと思う。禅宗だとか、曹洞宗だとかでなく、仏法の正伝ということに、道元禅師がどれほど徹底して正法眼蔵を説かれたか。この眼目を見事におさえて解説され秋月氏の筆には快い精気が感じられる。――中外日報・編集手帖から詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
道元の言葉からの引用を多く含みながらも、平明な言葉で綴られている入門書。ただし、道元禅の「そこからそこへ」と言われるような急所を直指するかのような印象的な言葉が散りばめられており、おもしろく読める。
著者は、「本証妙修」を道元禅の基本思想と規定した上で、それに対する榑林皓堂の解釈を批判している。榑林は、道元が宋朝禅の「見性」の考えを批判して「本証妙修」を説いたことについて、次のように解釈する。修行の有無にかかわらず人は本来仏であるのに、宋朝禅では、人は修行して初めて仏になると考える。そこで、あるときある人に初めて起こる「見性」が重視されることになる。しかしこうした考え方では、「衆生本来仏なり」と言ってもその信は徹底していないといわなければならない。「生仏一如」は釈尊の正覚によって、あるいは諸経典によって証明されているのであり、それを信じればよい。こうして榑林は、道元は「信」を学道の大本と考えたと主張する。
だが著者は、こうした榑林の「信」の立場は、他力的な「凡夫」の立場にとどまっていると批判する。著者は『正法眼蔵』の「諸法実相」巻の一節と、それについての唐木順三の解釈を引用し、ホトトギスの一声に「実相悟入」を体験するような「機」の立場こそが、道元禅の根本にあると主張している。道元にとって「凡夫の立場」は存在しない。彼は徹底して「仏の立場」に立ち、「そこからそこへ」と自在に動いてゆく。「本証」の自発自展こそが、道元禅の中根本思想である。 -
難しいことを、できるだけ易しく書いてくれています。
でも昨年第40刷したようですよ!!
何とか読めたことを…
1.道元は、なんと貴族の子で、1桁年齢で父母をなくし出家した。
神童みたいな子供だったみたい。
2.悟りのために座禅をするのではない。
3.皆本来仏であるが、「この法(仏性)は、人々の分上に豊かに備われりといえども、未だ修せざるには(修行しないことには)得ることなし」
4.座禅をするイミ…自己を忘れて自己=世界と考える。
そして、「観念的に仏法を知ることはできず、必ず『身体による体験』が必要である。」という文句は、このような新書の形で道元の教えを…なんて、あまくてひにくだってことだ。
禅は(道元は、禅って言葉をきらったらしいが)
DIYのようです。
実際に禅師の門をたたくわけにはいかない。
ちょっと強引な考えだけど、宗教って、それぞれ世界のミカタが違うだけで、その見方をちょっとずつもらっていってもいいのではないか。
もっとも禅の思想は、ありえないようなお話を信じたり、ただ読経したりするのではないから、ダイレクト&ハイクオリティーな考え方だと思うし、日本の風土だからこそ生まれたのかなって思った。 -
<P> 道元入門を読みました。半分も理解できませんでしたが、思うところがありましたので、
私なりに解釈し書き留めておきます。
A:「人はすでに悟っている」B:「ではなぜ坐禅が必要なのですか?」A:「それは坐禅自体が目的であるから」
私たちはすでに答えを知っているのにあえて、回り道をしようとするときがある。
A:「なぜそんなに痩せているのに毎日走るのですか?」B:「走ることが楽しいからです。」A:「…」
子供の時、私たちは走るのが好きだったはずなのに、なぜか大人になると走るのが嫌いになる。
A:「高いサプリや器具を買っても痩せられない」B:「痩せる方法なんて1つです、誰でも知っている」A:「…」
もちろん、この本にはこんな俗っぽい解釈は書いていない。道元思想を勉強するには正法眼蔵を直接読むほうが
よい。ただし凄く難解だので簡単には読めない。
私はすでに悟っているのだから、悟るのが目的ではない。悟りは状態であり、維持することが重畳と解釈する。 -
一応読了としますが、実はまったく理解出来ていません。一度も座禅を経験せずに読むものではないのかも。
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[ 内容 ]
人は何によって生きればいいのか。
自分とはいかなるもので、悟りとは、禅とは、修行とはどういうことなのか。
道元はこうした疑問に正面から取りくんだ宗教史上に屹立する大思想家である。
この偉大なる覚者の凝縮された珠玉の言葉を軸に、生涯と思想を的確に解説した本書は、道元思想への絶好の手引書である。
[ 目次 ]
[ POP ]
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☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
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☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
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☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]