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- Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061157088
感想・レビュー・書評
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各章のタイトルは、「こころとからだ」「思う」「意識する」「感じる」「知る」「考える」「吟味する」「言う」「できる」「生きる」となっており、これらの心の働きの種々相を検討しています。ユニークな構成の哲学入門といえるように思います。
心が身体に宿っていることで、世界を内部のさまざまな観点から眺めることができます。この意味で、心はいわば「世界の目」ということも可能です。しかしそれだけではなく、身体が物に働きかけることで、歴史的・文化的世界をかたちづくっていきます。このことは、いわば「世界の手」と表現することができるでしょう。
したがって、心身をそなえた個体として人間が分散しているということは、世界がみずからを見る目、みずからを築きあげる手が分散し、多様化しているということを意味しています。このことから、世界の目として、また世界の手として、われわれは物に向かい働きかけ、世界の内で世界を新たに形成していると、著者は主張しています。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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