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- 本 ・本 (212ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061158399
感想・レビュー・書評
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人間にとって時間とはなにかという問題を、哲学的な立場から考察している本です。
著者はヘーゲル哲学の研究者ですが、本書ではもっぱら人間学的な立場から時間の意味を論じています。ただ、その点に本書の限界もあるように感じました。
たとえば本書では、クロノスとカイロスのちがいについて触れられており、また直線的時間と円環的時間という二つの時間意識が論じられているのですが、いずれも人間学的な地平に映し出されたかぎりでの意味にのみ焦点があてられています。こうした立場では、直線的な時間に対して垂直に交わる宗教的な時間性の意味は見落とされてしまうのではないかという疑問をぬぐうことができませんでした。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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