続 考える技術/書く技術 (講談社現代新書)

  • 講談社 (1977年1月1日発売)
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本 ・本 (195ページ) / ISBN・EAN: 9784061158856

感想・レビュー・書評

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  • 板坂元さんのノウハウ本。文章を書くノウハウと蘊蓄満載。

  • 著者の情報整理術や、文章を書くときの心構えなどを説いた本です。

    正編と同様、著者がみずからの体験を通して獲得したノウハウが紹介されていますが、一般化が十分になされていないので、本書の内容をいまの時代に生かすためには読者それぞれが工夫をおこなう必要があるように思います。

    細かい技術よりも、本書のなかで紹介されている魯迅についてのエピソードが強く印象にのこっています。日本人との交流のなかで、彼の近代的知性は怒りと悲しみにとらわれながらも、感情的にも傍観者的にもならず、それどころかユーモアをこめて現実社会の批評をつづけた彼の精神の強靭さに打たれました。書くことを生業とするひとには、こうした倫理をけっしてわすれないでほしいと思います。

  • 1.アダムのイブはリンゴを見ていたのにニュートンの万有引力に気がつかない   ようなナニナニ 定型進化は破滅 三島由紀夫  みんな 多視点
    道聴塗説 知的な活動と運動 スタンダール 心配しない限り覚えられる 反日の一番は日本 売春は古い かもしれない 茂吉は(滅多無償に)腹をたてた。(ぽちゃりと)飛沫があがった。形容詞は文の静寂性を強める。
    2.宇宙飛行士の探求精神はモルモットとどっこいどっこい。創造するためのAでありZ。
    3.100年前ヨーロッパのワインは疫病で枯渇。 カリフォルニアから苗を持って来たが 今ではヨーロッパとカリフォルニアのそれの質の違いは歴然である。
    →1976年に行われたパリスの審判(神話から由来)です。アメリカとフランスのワインをブラインドでテイスティングして点数をつけた結果、勝ったのはアメリカワインでした
    主催者、スパリュアはワインのお店を買い取り、バーの傍ら、ワイン学校を主。そこへパトリシアギャラガーという女性と会い、意気投合。二人は面白いかとまうか、という点を非常に重要視し、また金や名声は気にしていなかった。 彼らはアメリカとフランスのワイン対決を行った。200年前、フランスがアメリカを助けたように。  
    →フランスは1778年に参戦し、イギリスからの独立を求めるアメリカの勝利を助けた(実際には1783年のパリ条約で実現された)。

    その業績や功績も生まれながらに決まってはいない。

  • [ 内容 ]
    情報が氾濫するなかで、目的にかなった材料を収集し、整理し、文章に表現することは、むずかしい。
    なぜ考えていることがそのまま文字にならないのか。
    人を説得し、感動させる文章はどうしたら書けるのか。
    大好評の前著につづく本書は、三段階法、パンチのきかせ方、30―3―30の認識など、だれでも習得できるコツと技術を、先達のエピソードなどをとおし、教えてくれる現代人必携の書。

    [ 目次 ]
    ●なぜ書けないか
    ●収集と整理
     三段階法/捨てる/分類の方法
    ●考え方・まとめ方
    ●書き方
     読み手/パンチのきかせ方/30―3―30/練習
    ●時間
    ●心がけ
     楷書の精神/収集への執念
    ●態度と責任

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • ハーバードで日本文学を教えていたこともある著者の、正編に続く2冊目。
    何回目かの再読。

    最初に読んだのは中学生の時だった。その時は、正編の方が文房具の使い方などがカタログ的に書いてあるのが面白く感じたのに対し、この続編は辛気臭い印象があってそれほど感銘を受けなかった。

    しかし、今読み返してみると、続編の方が情報収集・整理と発想のあるべき姿についての著者の考え方がきちんと説明してあって、豊かな内容となっていることに気がついた。やはり実際の仕事をする身になってみると、学生の時とは受け取り方が違うのだろう。ビジネススクール流のツルンとした教科書やマニュアル集のようなハウツーを読むよりも、板坂先生のこの本をじっくり読むほうがいい。</span>だいいち、とても美しく正確な日本語で書いてあるだけでも知性涵養の点で比較にならないほど高級だ。もちろんロジカルや表現の基本についてはすべて含んだ内容となっている。その上、和洋中華、歴史現代を問わない圧倒的かつ一度読めば忘れない具体例を挙げてあり、そのひとつひとつが教養のエッセンスだ。

  • pending(進捗70%)

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著者プロフィール

1922生まれ。東京大学文学部卒業。近世文学専攻。成城大学、ケンブリッジ大学、ハーバード大学、創価女子短期大学副学長などを歴任。2004年逝去。

「1973年 『考える技術・書く技術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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